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私が苦手な樹種、カバザクラ 〜さらに樺(カバ)を知る〜 

とある人に、「カバシリーズは、10回までで終わる予定です」と言いましたが、あっさりと超えてしまいました。
まとめる力が乏しいことが原因ですが、まぁそれだけカバという樹種が魅力的で話題が豊富だということだとご理解ください(汗)。

さて、前回の終わりにまるで「和釘」のような模様の写真を掲載しました。
話題にしていたピスフレックについてですが、ダケカンバにも稀に多く含まれてしまうことで、「マカバに含まれずに雑カバになったり、白いものはシラカバになる」原因の一つでもある、厄介者。
いえ、私にとってはそんなもの、メープル)やホワイトアッシュなどにも見られますから、まったく気にならないのですが、カバ材が仕分けられる大きな要因の一つとして、大きく関係しているのです。

白樺(シラカバ)幅広無垢一枚物フローリング 3


このピスフレックの形成要因は、樹木の成長に大きくかかわる形成層という層に入り込む虫の幼虫の活動により、異常組織として発するもの。
樹木ももちろん生き物。
だから、ピスフレックに限らずとも虫にかじられたり、土中の水分や栄養分に含まれる成分などの影響で、木質部分に色素や樹脂などが沈着するものがあります。

あ、そうだ。
脱線しますが、香木として名高い沈香もある意味そうですね。
菌や虫害の影響を受けて樹脂をため込んだ部分でもありますから、これもやはり使う側の意識の問題。

昔から非常に珍重される黒柿も、虫害の影響で発するのではないかともいわれていますし、最近日本でも非常に注目され、弊社でも入荷の度にすぐに売り切れてしまうスポルテッド(過去分は売り切れ。近日、再度紹介予定)も、通常であれば廃棄処分となる腐朽した部分です。
それらが、とらえ方ひとつで非常に稀少材として扱われるのですから、このピスフレックも考えようによれば・・・
と思っていたら、古い木材活用の文献の中に、ピスフレック(又は髄斑とあり)の「模様の優れたものは指物に」との記述がありました!!
やっぱり、そう思います。

美意識、とまでは言わなくとも自然の産物の捉え方をどのように考えるか。それだけのこと。
ただし、用途によっては強度や樹種ごとの性質を利活用する場合がありますので、そこは仕方ない部分ですから、それ以外のところには積極的に使いたいものです。

白樺(シラカバ)幅広無垢一枚物フローリング 5


現在は関西、特に大阪近辺においては住宅や施設の構造材において、杉が多用されています。
もちろん、「増えすぎた」とか「伐採適齢期」などと言われていることで使用が推奨されていることもありますが、昔の人であれば「スギを梁や桁に使うなんて!!」と驚いたのではないでしょうか。
地方の風習で使っていたことや、杉が多くあった地域などは別ですが一般的には構造材の中の横架材は地松だったはずです。
もちろん、曲げ強度やヤング係数などの横架材に必要とされる強度が非常に優れているからです。

しかしながら、松枯れで強制的に伐採されたり、他の樹種に転換するなどの理由で伐採されたりしているにもかかわらず、地松は活用されず杉が使われている。
決して杉が悪いのではなく適材適所であれば地松があってもいいもの。
弊社でも以前から力を入れてご紹介しているように、横架材用の地松材があるのですから。
これは、適材適所であってほしいところ。

それと同じように、以前はよく「お叱り」を受けていた杉をフローリングにしていることもそうです。
現在、非常に多く流通している杉の無垢フローリング。
昔の感覚では「床には硬い木を」ですので、「杉のような柔らかい木を床に推奨するなんて!!」と幾度となくご意見を頂きました。
それは弊社だけではないのでしょうけども、適材適所でいえばある意味正解でもありそうでもない。
なぜならば柔らかいということは、足腰への負担が軽減されるでしょうし、何よりも足裏に感じる質感が非常に良いからです。
杉といっても、価格重視で造られているものもあれば、理由があって杉で造られているものもあります。弊社の場合は後者で、杉の床に関しては「足触り」と「香り」と「木目の視覚的美しさ」に重点をおいて、好評をいただいている高樹齢杉シリーズ(柾目浮造り板目浮造り埋め節)を製作しています。
床に関しては、適材適所でいえば杉も選択肢であると言えます。


いかんいかん、杉の話になるところでした。
だから、フローリングにする場合も本来は、樺の中でも強度や硬さ、そして磨り減りにくさや芯材の色合いの美しさなどから、適材適所としてはマカバが最も優れているところだと思いますが、ピスフレックがあろうが辺材部分が多かろうが、強度的に劣るとしても、重量物を保管するわけでもなく摩耗する用途でもない、そして辺材の白さを求める場合は、シラカバがフローリングであってもいい場面もあると言えます。


白樺(シラカバ)幅広無垢一枚物フローリング 1

同じく白い肌が美しいものの、腐りやすいことや変色しやすいこと、芯材部分が多いものが含まれることなどで敬遠されてきた栃(トチ)が、近年非常に人気がでて高値取引されていることを見ても、そう感じるのです。
時代が変わると、用途や感性も変わる。
それに合わせていくことも、木材として樹種の個性を活かす一つの道かも知れません。

だって、日本では非常に軽視され、カバの仲間の中でも最下級とされているシラカバですが、諸外国では全く扱いが異なります。
180°・・・いやもう360°異なって、まったく違うものになってしまった、位違うことを、次回にもう少しだけ取り上げます。
シラカバの名誉のために・・・・・・


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