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私が苦手な樹種、カバザクラ 〜さらに樺(カバ)を知る〜 

樺という樹種を木材と捉え、その性質に優劣をつけ序列にするならば、残念ながら下位に甘んじることとなるのが白樺。
シラカバやシラカンバと称される樹種ですが、前回のダケカンバの商業名である「雑(ザツ)」と比べれば、樹種の名称としては聞こえが良いと感じるものの、木材として利用しようとするものにとっては、あくまでも材質が第一。
その点で、雑カバよりも一段下とされています。

前回、その雑カバのなかで木材としてのシラカバに含まれるものもあるとしましたが、今回からのシラカバは樹種としてのお話と、辺材中心でピスフレックの多い雑カバからの移入ではない、シラカバのお話です。

白樺(シラカバ)2


高原地域や伐採跡地、山火事後などの他の樹種のいない場所にいち早く陣をはるパイオニア樹種であるシラカバ。
学名 B.platyphylla var.japonica
英名 japanese white birch

和名のシラカバから想像するに、その樹皮の白さや材色の白さが想像されますが、カバ材の学名の Betula の語源は天然のアスファルト(tar)を指す bitumen と同じと言われます。
アスファルトや tar というと、非常に真っ黒いイメージを持ってしまいますが、木が成熟するにつれ株近辺の樹皮が黒く肥厚したコルク組織を形成。
その樹皮を煮出すことで tar を抽出することが出来ることが所以の様です。

他のカバと比べると樹皮の割れ目が「への字」に見える事が特徴ですが、最大の特徴としては「長寿になりにくい傾向」があること。
一般的に、80年〜100年ほどの樹齢だといわれることを考えると、人の寿命と同じような時間軸である、珍しい樹木と言えるかもしれません。

その理由は、先に述べたような先駆種であるがゆえ、だと推測されます。

赤松もそうでしたが、様々な理由で山林が攪乱状態になって初めて繁栄する木であるシラカバ。
赤松にとってのマツタケがそうであったように、シラカバにもパートナーが。
紅天狗茸がそれで、いわゆる菌根菌といわれるもの。
水分や栄養分の少ない土壌で生きていくために、お互い融通しあって成長しているのですね。

それに加え樹木がすごいと思うところは、発芽の時期を見計らうことが出来ること。
これはシラカバに限ったことではないのですが、特定の樹種は自分が発芽して成長することができる時期を見計らうことが出来るのです。
シラカバにおいては、攪乱地に降り立つことが出来なくても、自然現象他で攪乱状態となるまで「発芽休眠」することが出来る物質を持っているから、生き残ることが出来るのですね。
凄い仕組みを持っているもんです。(フィットクローム物質)

しかし、松類との大きな違いはやはり高樹齢のものが少ないということ。
同じところに子供を増やすのではなく、どんどんと種子を飛ばすことで異なった地域の攪乱地で繁栄する。
そしてまたそこから異なった地へ・・・という形で渡り鳥、というよりも放浪の旅人の様な感じですね。
そのため、シラカバの大木は見かけませんし木材としてもテーブルなどになるようなものは見たことがありません。

木材としては、日本では無意識に、というか敢えてコマーシャルすることなく流通しているフローリングもあるものの、その性質や出自が語られることのないマイナーな存在であるのが残念でなりません。

白樺(シラカバ)幅広無垢一枚物フローリング 1


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