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私が苦手な樹種、カバザクラ 〜さらに樺(カバ)を知る〜 

本当はこの辺で一度脱線して、木材における芯材と辺材の違いについてお話しておきたいところ。
いろんな誤解もありますし、ただ色調が異なっているだけと思われている両者には、非常に大きな差があるということを知ってもらいたいのですが、脱線ではなく本番シリーズになってしまうので、ここでは差し控えさせていただきます(汗)。

さて、その芯材と辺材の性質や見た目の差によって、元来は芯材が賞用されてきた樹種であるマカバ(ウダイカンバ)。
そのマカバから区分けされ、新たに別名称で取引されるようになったのが、辺材部分の白さが際立つ「メジロカンバ」です。

メジロカンバ1


前回紹介のつなぎ目V溝フローリングプルミエグレードも、いわばメジロカンバ。
産地は異なるためそんな表記はしていませんが、辺材を活かしたものに変わりはありません。

この「メジロカンバ」という名称。
正式な命名の由来を見たことはないのですが、鳥のメジロと辺材の白さを重ね合わせた言葉に違いないと邪推します。
樹種としての違いではなく、木材として仕分けるための商業用名称の違いです。
その名前の通り、芯材部分の多いマカバに対し多くの部分が辺材である白色で占められています。

いつ頃から正式に分けられ始めたのかは定かではありませんが、今まではマカバの方が高値だったものが少しづつメジロカンバも価値が認められてきたと言われています。
それもそのはず、この白さは本当に美しいんです。

メジロカンバ2


メープル)の白さとはまた違い、柔らかいというか温かみのある白、という感じ?!
そういえば、昔「カエデカバ」なるフローリングも見たことがあります。
余りにもアホらしくて仕方なかったですが、やはりその時代はカバがマイナーだったころ。
カエデの名前とその白さに、そして価格の安さに釣られて(?!)結構売れていました。

その商品がそのままの名称で販売されたのか、それともカバが混じっています(?!)と説明してリーズナブルさを売りにされたのかは分かりませんが、もう昔の建材業界はある意味なんでもありでしたね・・・

そう思うと、メジロカンバは名称も材自体も非常に美しいものだと思います。

では、実際のところマカバとメジロカンバの双方に違いはあるんだろうか・・・
実は私もつぶさに丸太や林相、樹皮を比較したことはありません。
しかし、耳にするところによると少し違いがあるようです。
その違いとしていわれているのは、

・メジロカンバよりマカバの方が樹皮が黒っぽい(これは生育地による?!)
・樹齢140年以上は全てマカバ?
・樹皮に表れる「皮目」と言われる模様の幅が12mm以上であれば、芯材率が7割以上であるためマカバに分類されるケースが多い?

等です。

もともとはウダイカンバという樹種を、人間の判断基準で分けようというのですから、少し無理があるのかもしれませんが、樹皮の違いや皮目の違いというものは、あながち間違ってはいないのかもしれません。

と推察するのは、樹皮は幼齢から若木、そして壮年から熟齢になるにつれ変化します。
辺材部分が肥大する条件がそろっている樹齢で伐採されたものが、まとまって出荷された場合がそうなのかもしれません。
また、皮目は内部の木部の成長によって樹皮が引っ張られた部分であると記憶しています。
何らかの理由で、辺材部分の成長が旺盛な時に皮目の幅も広がるから・・・と考えられなくもありません。

あくまでも、私の浅はかな見識に鑑みての邪推ではありますが、樹木の成長のメカニズムにおいてはそんなことも考えられるのではないかと思います。

メジロカンバ3


その他にも、樹齢が200年を超えるか胸高直径が60cmを超えると芯材率が6割以上となりやすい、という話や樹冠の枝が折れたものの芯材率が高いという話もあります。
これらも、樹齢が高いものは成長が遅くなるうえ辺材の形成率が落ちる(少し意味がおかしいですが)ことが想像できます。
枝が折れることによる現象は想像が出来ませんが、これもなにか原因と傾向があるのかもしれません。
非常に興味深いところ。

興味深いと言えば、メジロカンバともくされていたものが枝を切り落として5年後にマカバの特性を持っていた、と何かの本で見た記憶があります。
本当にそんな現象が起こったのか、それもどのような状況だったのかがわかりません。
もっとも、樹木学や生物学的にいうと商業名で区分されている樹種についての違いを、つぶさに観察するのは価値が無いのかもしれません。

だって、同じ樹種なんだもの。
世間から見ると、ちょっと変態な材木屋さんがその違いにウキウキしたり、商売に長けた材木商が上手に売り分けたりする手法に過ぎないのかもしれませんしね。

それでも、その純白の素肌だからこそ他の樹種が引き立つ例が多くあります。
古材在庫であるミャンマーチークの深い焦げ茶色に、一筋のメジロが引き立たせる幅はぎテーブル材。(贅沢に、敢えて木裏の芯材を見せている!!)
このバランスは、なかなかに得ることのできない貴重な組み合わせの様に思います。
これだからメジロはマカバとくくるにはもったいないのです・・・・・(笑)


メジロカンバ4


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