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さわり心地のいい床、ってどんなだろう?!


人の感覚はそれぞれことなるので、必ずしもこれが正解と言い切れるものは無いとは思いますが、それでも無垢が一番だと思うのは贔屓目だからではないと思うのです。

だいぶ昔に書いた無垢の床の五感シリーズにしてもそうですが、無垢の木材は、人間が触れて、見て、感じて心地よいと思う理由がきちんと証明されているのですが、近年でいう「さわり心地」というのは、そういった無垢の風合いや木の持つ性質をさすのではなく、表面の加工を意図していることが大半であるということを知っておかなければいけません。

フローリングというと、通常表面は平滑なものですが例外的に、たとえば弊社のウールアッシュの様に凹凸の加工を施してあったり、普通の杉とは一味もふた味も違う高樹齢古希杉浮造りフローリング高樹齢百年杉柾フローリングの様に「うづくり」という、木材の年輪の硬軟の差を利用して木目を浮き上がらせるように削り出す加工もあります。
今回、「さわり心地がいい」とおっしゃっているのは、どうもこちらの方だとだんだんわかってきました。
しかし、それでも無垢である必要はない、ということでこんなものを用意しました。

ブラシ?!1

わかりますか?!
合板フローリングですが、ちょっと違うのです。
前回みてもらった様に、表面に0.2mmくらいの薄いカツラ剥きをはりつけている一般的な合板フロアーとは違って、表面に2mmの木を貼りつけているフローリングで、尚且つ、表面が件の「さわり心地」を重視して「ブラシ仕上げ」という形になっています。

ブラシ仕上げというのは、木の表面にブラシがけをして浮造り仕上げと同じように、木目を浮き立たせる方法ですが、基本的に木目の硬軟がはっきりしている杉を中心とした針葉樹で用いる方法ですが、一般的にそのような仕上げが「ブラシ」とか「浮造り」と称されていて、今までは浮造りといえば杉が代名詞だったところを、広葉樹でも加工すればカッコいいのではないか?!ということで、スタイリッシュな雰囲気を出す時などに少しづつ、浸透しつつあります。

ブラシ?!2

もちろん、無垢フローリングでも加工はできるのですが、今回はご要望通りに合板の「ブラシ仕上げ」をご用意。
たしかに、環孔材といわれる広葉樹の細胞の「あな」の部分がうっすらと削られて、浮造りの様に木目が浮き出ている様に見えます。

どうしても、私としては木の持つ本来の性質や木目、色合いの変化や素朴な風合いをおすすめしたいところですが、木に対する時代の嗜好が、このような表面加工に向かっている様な気がしますね。

少し前にお伝えした様に、祖父母の家などで使いこまれた針葉樹の床が、自ずと経年の歩行により削られて浮造りの様になっていたものですが、近年は建築当初の仕上がりから、そのような表面の意匠を求められることも多く、要望の多様化と「心地いい」の基準の変化を感じます。

浮造り(うづくり)2

無垢フローリングの特権だと思っていたそのような表面加工も、合板フロアーの表面に挽き板という2mmや3mmの木を貼る事で加工をする事が可能になったのも大きな理由でしょうね。
もちろん、弊社で人気を頂いている古希杉浮造りフローリングは、ただ表面の風合いを出すために加工をしているのではないんですよ!
それだけなら、荒っぽいブラシでこすっていけばすぐに浮造り状態にはなるのですが、丁寧にブラシ目を残りにくく加工しているのは、最低樹齢70年以上の原木の赤身の多い部分を使用していることで、杉本来がもつ香りや色合いの良さのもとである脂分を引き出すためです。

もちろん、それとともに足触りが良いことも特徴ですが、意匠性だけではない理由があるということです。

とはいえ、今回の様に「無垢ではなく」という条件がつくと出番がなくなるわけで、やはり無垢市場主義ではいけないということです。

浮造り(うづくり)1


もちろん、私のこだわりは強く持ち続けますが、お施主様との意思疎通ができなければ何も提案できません。
そう言う意味では、多様化するニーズに「合板ブラシ仕上げ」もありなわけです。
いえいえ、表面仕上げだけではありません。
表面塗装もです。
無垢フローリングの特徴だった「オイル仕上げ」や弊社でも採用している、ウレタン塗装でありながらも光沢をおとした、「低光沢ウレタン塗装 リフリーオークリフリーバーチ」シリーズの様な塗装も、合板フローリングの世界にもひろがってきていて、ますます多様化してきています。
こうなるともう、無垢か合板か?!というくくりではなく「無垢の良さ」か「性能を高めた無垢に近づいた合板」か、になる?!
2極の考え方はもう時代遅れかもしれません。

多種な出口を探りながらも、木の可能性やすそ野を広げるのも役割の一つなのかもしれせん。

木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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