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見落とされていた稀少材 〜ミツマタ  

実は日本の紙幣は、日本の原材料で作られていたのではなかった!!といっても、さほど驚くような時代ではないですよね。
日本で使われるものの原材料が国産でないことなど、いくらでもある。
でも、なんか偉人の顔が刷ってある紙幣は、やっぱり日本の原材料でできていてほしいと思うのは、ちょっとおかしいかな。

紙幣1

前回、厄介者であるとして紹介したミツマタですが、紙幣に活用されているという事ですから、この際もう少し詳しく知っておきたいではありませんか!!


漢字表記は「三椏・三叉」
学名は Edgeworthia chrysantha
中国では、結香、黄端香、打結花と綺麗なイメージですが、英語名は paper bush なので、ちょっと現実的・・・

ジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木。
学名の chrysantha は「黄色の花の」という意味なので、まるままその通り。
名前の由来も、枝が基本的に「みつまた」に出る事からきているという、至極単純明快な樹木です。

ミツマタ3


原産地は中国からヒマラヤにかけてと言われている通り、そちらの国からの輸入に頼っている現在のミツマタ事情。
もともとは室町時代中期から末期にかけて中国から渡来したそうで、製紙用の栽培は慶長の1596年〜1615年以降とされ、本格的に活用されていたのは江戸時代のようで、貴重な換金作物になっていたとのこと。
現在の厄介者扱いとは全く異なります。

とはいえ、本格的に栽培を続けていたのは日本位だったそうですが、やや湿気があり向陽地を好むという性質からして、現在の日本の森林には適しているのでしょうか。
栽培するうえでも萌芽力があるので、剪定することができるという長所があるものの、反対に考えると伐っても生えてくる厄介な存在・・・
う〜ん、モノは考え様!
ということで、今回逆手にとってというか、ほとんどを輸入に頼っているという現実を知った京都府福知山市のみなさんが、「あんなもん、山になんぼでも生えてるで(原文そのまま・・・)」という現状から、印刷局中国みつまた調達所というところに連絡をとったところ、現地調査の結果「量も十分で質もいい。ぜひ売ってほしい」ということになったそうです。

結果としては、2.7tの原木を加工場に出荷し、価格は1貫(3750g!)2百数十円で14万円余りの利益をうんだということ。
厄介者で見向きもされない、伐っても生えてくるどうしようもないものが、求めている人とつながって貴重な存在に変わった瞬間です。

もちろん、ほかの和紙の生産地からも引き合いがあるそうで、日本の原材料からの日本の紙が少しづつ増えて、産業としても少しづつ出来上がっていくかもしれません。

こんなミスマッチだったこと、木材でもまだまだいっぱいあるとおもうなぁ・・・



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