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安かろう悪かろう、高かろう良かろう?!

「おたくはちょっとお値段高めの設定ですね」

「他ではこれくらいででていますけど・・・」

まぁ、いつものことですが改めてお伝えします。
上記はお客様からの実際にいただいたお言葉です。ごもっとも!
安売りの価格設定で目を引くような細工は一切していません。
そのため、「建築業者には値引きしてくれるんだよね?!」という電話もいただきますが、安売りするために記事を掲載しているわけではないので、値引き販売というものもしていません。

物を買う場合、安いにこしたことはない。
どうしてもそう考えてしまうし、企業努力その他で「驚くような価格」で品質の良いものを入手できる時代でもあります。
しかし、「驚くような価格」に到達するためには、昔のような大量仕入れだから安いとか、中間マージンがないとかいう、あたかもそれらしい理由だけではないもっとシビアな裏側があることが多いです。

ただでさえ物があふれている時代。
十分に安く買えるものばかりですが、さらにどんどん安くなるしだからと言って昔の様に「安かろう悪かろう」の商品ばかりではないことに、本当に驚きます。
だって、どう考えたってこんなものこの値段でできるの?!っていうものもある。もちろん、だからこそすごいのですが、それは「できるようにしている」からできるのであって、その状態が決して健全な商売であるかどうかは別の問題です。

ここで木材に置き換えてみましょう。
住宅の柱などにする木材が仮に5000円/本だとしましょう。柱として使えるように成長するまで、樹木は少なくとも40年とか50年とかいう歳月を要します。
私が今すぐ植えても、木材になる姿をみることがない確率の方が高いくらいの年月です。
そこまでには、山の管理から獣害の予防、枝打ち、間伐、伐採、搬出、製材、乾燥・・・・などなど様々な費用が掛かります。
それを50年続けて5000円。
細かく言えば、柱以外にも他の部材が出来るだろう、とか山で1本だけ育てているわけじゃないんだから、とかいろいろと意見があるのは承知ですが、それでも単純に柱になるまでこの価格では100円/年で成長している計算になります。

うわっ、安!!!!!
って思いますよね。
ただこんなに安いという事を強調したいのではありません。
例示が正しい価格かどうかではなく、もうそんな単位の世界まで「安く」なっていることと、それ以上に先人が植えて育ててきた財産である木々を、私たちが安い価格で伐りだしているのです。
貯金を切り崩すように・・・

テレビなどのメディアでも、社寺仏閣に使うようなヒノキの大径木がないから世界を探して持ってくる、そんなの環境破壊だ、というようなことも言われますが、話の大きさは違っても、貯金=貯木を使いつくしてしまうと、その後を用意していない限り無くなるのは必定。
そんなことを考えずに、現在伐採搬出並びに木材生産にかかる費用のみを考えて「高い・安い」と単純に木材の価格を比較することに、私は意味を持たないと思っています。
もちろん、良い木材を手の届く価格で提供したい気持ちはあります。
お客様が胸を張って自慢できる木材をお渡ししたい、こだわりの木材をお届けしたいという気持ちは変わりません。
だからこそ、その木材となる木々を維持するためにも、また良い木材を生産してもらうためにもそれ相応の対価が必要なのです。

だから私はその対価を認めてもらえる方たちに、それ相応の木材を届けるために活動しているのです。
だから、単純に安い必要はないと思っています。安いところは他にいくらでもあります。
毎度比べられる杉フローリング。お相手は樹齢何年ですか?!80年生以上なら比べてもらっても構いません。しかし、それでも樹齢だけでは語れない特徴を持っています。
高いのではなく、それ以下にはならない理由があるのです。

当社は恥ずかしながらも、調子に乗って天狗になるほどの売り上げを誇っているわけでもありませんし、荒稼ぎしているわけではありません。

安い理由がある木材で胸を張れますか?!様々な人が泣き苦労し時間に追われて、しかも数十年の歳月が一瞬で安価に伐倒されてしまうのです。
的外れかもしれませんが、こんなことを考えていますので、安売りはしていません。申し訳ありません。
しかし、その価格になる理由のあるものをご用意しています。お話しましょう。
そして、手にしたあなたが次の木材の語り部になってください。
その木材とともに大切な時間を過ごせるように・・・

(あれれ、今回はぼやきのコーナーだったかな・・・?!)


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コメント
1. Posted by woodyhiro   2016年12月19日 18:20
木材にも建築にも適正な価値をつけないといけない時代ですね。
2. Posted by muku-mokuzai   2016年12月20日 16:34
woodyhiroさま
その通りですね。適正な価格が必要です。
しかし、一方で大量消費や大量供給に飲み込まれて、必要以上の安価で商売しているのも、業界にとっても後の自分にとってもマイナスなのですが、なかなか無くなりません。
難しい問題です。
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