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屋外使用の木材の劣化から取り換えまで 〜米松デッキの経年劣化事象〜

思わせぶりに終わった前回の記事ですが、工事に関わった自分でさえ、結果はある程度予想はしていたものの、こんなに違うのか!!という位の状態だったので、期待して写真を見てください。

先ずは今回の屋根つき米松デッキ材の使用年数をお伝えしておきましょう。
当初の設置はちょうど20年前。
20年ですよ!一部を除きノーメンテナンスです。塗装の塗り替えもありません。
普通、屋外において針葉樹木材が耐えられるのは、先ず10年以下です。よくても10年でしょう。
それが20年です。
これだけで、屋根の威力が如何にすごいか・・・といいますか、屋根が防いでくれる劣化要因が如何に影響しているかを現していると思うのです。

まずは交換前の写真。

ひばのデッキ3

いい感じに階段が崩れています(汗)・・・
また、劣化を見て取れる一番のポイントであるシルバーグレイの木部とそれに伴う割れや腐れが散見されます。

屋外使用の木材は、一見しただけで劣化しているとわかる状況の一つに「シルバーグレイに変色」することがみてとれますが、実際は表面が劣化していても一皮むけば全くの新材とどうようであることは、あまり知られていません。
つまり、よほどの事が無い限り(割れや穴など)、内部まで劣化するということは少ないのですね。

ひばのデッキ4


こんな感じです。

しかしながら、今回の様なウッドデッキの場合は、木材の接合部やボルトを通していたところなど、複数個所に貫通穴やくりぬいている部分がある為、実際はその部分に雨水などが溜まり乾かないことがあります。
そこに腐朽菌が入り、内部も劣化し「ボロボロ」になっていくのです。

ひばのデッキ7

本当はこういった部分も防げるといいのですが、実際は防ぎようがありません。
特に常時風雨にさらされる様な部分では、劣化のスピードは通常よりも加速度的に早くなります。
それでも、やはり屋根があるだけで雨水の浸入を防ぐことができるだけで、結果は全く異なるのです。
今回のデッキ材の端っこは、屋根の下にはあるものの雨は垂直にばかり降らないものなので、やはり濡れてしまいます。
ただでさえ、デッキの床材に比べて穴などの加工の多い部分に雨水がたまり、温度などの環境とともに徐々に腐朽が始まるのです。

そのため、こういった腐朽しやすい環境を作らないことが、材種の選定以上に大切なことなので、屋根によって雨がたまらないようにできることや、雨のたまる穴などの切り欠き部分を極力少なくすることが大切になってくるのです。

実際に、解体を進めていくと屋根の下にある部分の土台や床板は、表面は日光によってシルバーグレイになっているものの、裏側や直接雨風にさらされない部分は健全そのものの状態なのが分かるのです。

ひばのデッキ6

屋外に木材を使うことがいけないのではなく、木材が劣化腐朽する環境を避けて使ってあげないといけないという事が徐々に見えてきますよね?
屋根の重要性、本当に高いです。
木製のデッキ材というと、とにかく桧で、しかも塗装をすれば大丈夫!と思われがちですが、ベイマツ材でも屋根があればこれだけ健全な状態を保てる、それ以上に屋根がかかっていない部分は同じ環境下でも腐朽が早い事実から、桧といえども安心するのではなく、樹種の性質だけに頼らないデッキ計画と塗装、そしてそれにプラスする意味での樹種選びをしていかなければならない、ということを念頭にすすめてもらいたいと思います。

あ、蛇足ながら樹種選びでは決して一時の予算だけで決定しないで下さいね。
10年、もっと先にはどうなっているかを考えて予算を立てて下さい。
先のヒノキデッキの劣化を見てもわかるように、どれくらいの耐久性を期待するかによっての樹種選びと、赤身(芯材)の選定をしてもらうようにお願いしますね。

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