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訊きたくなるのはその形か音色か・・・ 〜医王寺のラッパイチョウ〜

またや、またですわ。

今年は寒波が来る!と見せかけて、割と温かい日が多くて黄葉(紅葉)が様々なところで、ゆっくりとみられるように感じます。
しかし、肌寒い中で「ほっこりとするような黄葉(紅葉)」を見るのとは違うので、少し感覚がおかしいところもありますが、楽しめる時期がながかったのは事実かな。

でも、この時期になると毎年「今年こそは綺麗な黄葉(紅葉)の巨樹を紹介するぞ!!」と思いきや、タイムリーに紹介できる写真がなくて時季外れのあおあおとした木々を紹介することになっているのですが、やはり今年もまたですわ。

でも!!今年は普通とは違いますぞよ。
あおあおとはしていますが、ちょっと特別なやつですよ!(もともとの黄葉(紅葉)の趣旨をはずれてますが・・・・)
紹介するのは黄葉が美しいはずの「イチョウ」です。
今まで「浄善寺のイチョウ」や西日本最大ともうわさされる「常瀧寺の大公孫樹」、「津島神社のイチョウ(と御旅所のイチョウ)」、そしてイチョウサイド(再度)ストーリーから続く「一言主神社の乳イチョウ」と「下城の大イチョウ」などなど、様々なイチョウを紹介してきました(結構紹介してるね・・・)が、今回のイチョウはちょっと違いますよ。

訪れているのは兵庫県篠山市。
このあたりだと、丹波の黒豆を想像する方も多いでしょうが、私の場合は紹介したい巨樹古木が多いことの方が先に立ってしまうのです。
その中でも、「ちょっと違う」のはこれなのです。

医王寺のラッパイチョウ3

その名は「医王寺のラッパイチョウ」。
県指定の天然記念物に指定されているそれは、その名の通り、通常はアヒルの脚のような形をしている葉っぱが、まるでラッパのような円筒状の形をしているのが大きな特徴です。

まずは見てみましょうか。

医王寺のラッパイチョウ2

わかるでしょうか?!
写真中央上部に、穴のように口が開いているように見える物や、中央株に「のっぽさんの帽子」のように円錐形をしている葉っぱがあるのが見えています。

これこそラッパイチョウ。
平たに広がる葉っぱの印象を覆し、まるで音を発するのではないかと唇に含みたくなるような円筒状の葉が各部に見られるのです。

医王寺のラッパイチョウ5

少し離れると見づらいかもしれませんが、実際の目線ではこんな感じ。
頭上に出ている葉をよくよく観察してみると、いたるところに「ラッパ」があるのがわかるはずです。
普通にイチョウだと思ってみているとまず気が付かないであろうその葉っぱですが、目を凝らすとうれしくなるくらいにたくさんのラッパがついています。

案内板にあるように、他にもラッパイチョウは存在するのですが、この木のような出現率の高さは珍しいようです。
ちょっと注意すれば容易に発見できるほどにたくさんあるのはやはり、貴重なんでしょう。

また、このラッパ上の葉は「イチョウの原始葉」と考えられているというのですが、生きている化石と称されるイチョウは、古代には多くはこのような葉の形をしていたのだろうか?!
イチョウには他にも「お葉つきイチョウ」という珍しいものもありますが、今では変種や奇形種であるこれらのイチョウも、古くは各地に存在していたのかもしれませんし、環境への適合の過程に現在の形に進化し落ち着いたのかもしれません。

医王寺のラッパイチョウ4

樹木そのものとしては、巨樹でも古木でもまったくなく風格があるわけではないのですが、稀少性という意味では県指定の天然記念物に値する価値があるものだと思います。
篠山市のホームページのよると、樹高は25m、幹回りは2.3mというデータです。
何もしらなければ通り過ぎてしまうような存在にみえますが、やはり人に知ってもらうというのは大事なこと。
様々な巨樹を紹介するサイトがありますが、これは紹介されていないように思います。
そりゃ、巨樹じゃないものね・・・

でも、これはこれで価値がある上に、訪れた最初はまぁ、正直たいしたことないなぁ・・・という感じであったものの、このラッパ状の葉を眺めていると、とても可愛らしく何とも言えない魅力を持っているように感じてくるのです。

医王寺のラッパイチョウ1

銀杏のできているところにラッパがあると、さらにかわいらしさアップです。
球形の実と円錐形のラッパの形がなじむんでしょうかね。
樹齢は不明ということですが、まだまだ若々しいのではないかと思いますので、これから100年?いや、もっと長く成長し、県指定どころか国指定の天然記念物に昇格し、訪れる人たちがラッパ状の葉だけではなくその大きさにも感動する時代が来ることを期待しています。

医王寺のラッパイチョウ6

ほらね。
やっぱりスケールとしてはもうちょっと頑張りましょう的な、小学生の子供の成長を見るような気になるのが親心?!
市や県の後押しで、後世に残る名樹になることを祈っています。


さて、今回は「ちょっと違う」イチョウでしたが、この篠山市には実は「全く違う」ものも存在するのです。
それはイチョウではありませんが、これこそ他に類を見ない世界で一つの存在。
日置のハダカガヤ、です。

ハダカガヤ


この木がどういった特徴を持っているのか。
その名前から想像はできるかもしれませんが、つまりは「裸」なのですよ。
こちらはあらゆるサイトで紹介されていますから、有名になっていますがいずれは私の記事でも紹介したいと思っていますので、その日まで期待して待っていてくださいね。


医王寺のラッパイチョウ所在地

兵庫県篠山市北169

境内に駐車可能です。

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