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水も滴る良い木材?! 〜木の中には水が入っています!〜

前回の記事と前後してしまいますが、今回も製材した丸太のお話です。
本当はこっちを先にするつもりが、定規の出現でテンションが上がってしまい順序が逆になってしまったのです。

まぁ、見てくださる分には順序は関係ないのですが、こっちは木材の真実を「見える化」していますので、木材の基礎的なお話しということになります。
伐採してまだ1ヵ月になるかならないかというくらいの丸太を製材したのはつい先日。
みずみずしい2

こんなに厚く挽かんと、もっと薄い板にとらんかいなぁ!重い!・・・
といいながらも製材してもらったんですが、実はその重さが問題なんですよ。

この時点の「重さ」というのは木材本来の重さではなく、木材が立って生きている間に吸い込んだ水が、その丸太の中に多く残されている状態なので、木材の本来の重さに加えて、大量の「水」が一緒に入っているような状態なのです。

木材は乾燥させて使わないといけないこと、乾燥による木材の収縮や反りのお話などをしてきたように、木材と水分(またはその乾燥)の関係は、木材の事を考えるうえでとっても大事なことです。
しかしながら、木材の中にある水というのは目で見ることができないために、反りや収縮のメカニズムを説明しても、目にすることができないものは、なかなか信じられないもの。

だから、その水を顕著にみることのできる丸太製材は格好の撮影タイムなのです。

製材された板の表面は、今水面から引き揚げられたかのように「ジューシー」と言いたくなるようなほどにずぶ濡れです。

みずみずしい1

手で触っても霧吹きをしてすぐのように、しっとりと水を感じます。
これはこれで、木の色合いがはっきりとして綺麗なのですが、この状態の表面はじきに乾いて、サラサラになります。
しかぁ〜し!
この板を、一日シートをかぶせて保管していると、隠れていた水がその姿を現すのです!!

みずみずしい3

ちょうど温かく(暑く)なってきた矢先だったため、板にかけてあったシートの中は木材にとってはサウナのようなもの。
もう、びっしょりと汗をかいていましたよ。
その様子がこちら。

みずみずしい4

光が強すぎて少し分かりづらいかもしれませんが、中央下部に水滴が滴っているのがお分かりになりますか?
その他にも、よくみると細かな水滴が多くついているのが見えます。
シートをかける以前は表面上は乾いていたものの、好天の下のシートの中は木材のダイエットにはちょうど良かったようです。
板をひっくり返すと流れてくるくらいに「汗」が滴っています。

水も滴るいい男、なんていいますがまさしく「いい木材」ですなぁ。自画自賛。
この滴る水こそが、木材が吸い込んでいる水であり、木材の細胞の中などに含まれる水。
そしてその水分の量を数字で表したものが「含水率」。
簡単に言えば、どのくらいの水分を含んでいるかを数字にして知ることができるのですが、このような板材はどれくらいの含水率なのか。

みずみずしい5

約82%。
これでも少ない方です。他のものは、100%超えもいくつも見られました。
お客様にお届けする状態というのは、およそ12~15%くらいですから、どれほど多くの水分が含まれているかお分かりでしょう。
そして、木材の収縮が大きくなるのが30%を下回るくらいからなので、まだまだ汗をかいてもらわなければなりません。
それまでに、せっせと桟積みをして保管の準備をしなければなりません。
今から数年、寝てもらいます。
寝てダイエットできるなんて羨ましいね。
人間もこんな風にできないもんか・・・
最近前に出てきたおなかを意識しながら、かがみこんで「重~い」板を持ち上げて桟積みをするのでした。

木材の中の見えざる水。
少しは意識できますか?!


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コメント
1. Posted by こきた   2017年01月28日 21:47
はじめまして。無垢材の家具を探して、情報収集していたところ、こちらの記事にたどり着きました。
記事を拝見して気になったことがあり、もしよろしければご教授ください。写真の木には、表面に小さな穴がぽつぽつと見られるような気がします。無垢の家具を買おうと決めた切欠である、祖父の家にある無垢のテーブルにも、似たようなぽつぽつとした小さな穴がありました。虫食いかとも思いましたが、買った時からとのこと。
これはいったいなんなのでしょうか?記事中にあるような、木が吸った水がたまっていた場所なのでしょうか?
興味本位でのくだらない質問で申し訳ありません。よろしくお願いいたします。
2. Posted by muku-mokuzai   2017年01月30日 07:27
こきたさま

初めまして。コメント頂戴しありがとうございます。
無垢材の家具、よいものが見つかるといいですね。
さて、木材の表面の小さな穴・・・記事で確認頂いたものはもしかすると「葉節」といわれるものかもしれません。
枝から葉っぱが出るのではなく、幹から直接葉っぱが出たりする。時期的なこともありますが、お近くにイチョウがあれば観察してみてください。幹から葉っぱが出ているものがあるはずです。
表面に肉眼で確認できるとすると、それではないかと拝察します。因みに杉にも多く出ます。
無垢材に興味を持っていただくのはとても嬉しいことです。
いろいろとご覧になってくださいね。
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