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たのもう!! 木の虫が研究施設の門をたたく 〜森林総合研究所での気づき〜

さて、長くなった森林総研での時間も現実にはあっという間・・・

普段は聞けない見られないことが多いとあって、あっちもこっちも行きたくて仕方ない私でしたが、最終到着点は今までの様な超専門的な部門ではなく、その専門性と消費者までを結ぶ上手な道筋を、確かにつなぐためのセッションの場所。

森林総研の方も含め、私の様な木材コーディネーター、そしてインテリアコーディネーターさんまでも含み、情報共有というよりもお互いを知り木材の供給の立場と利用の立場の、消費者に届く手前でお互いわかりあえていない部分を、直接話し合う場が設けられていたのです。
そしてそのディスカッションの前には、森林から林業と木材までを網羅するライターで、個人的にも親交のある赤堀楠雄さんの、とってもわかりやすいお話を時間の関係上、今回は手短に・・・ではなく反対にゆっくりと聞く事が出来、専門的すぎない専門職の話や大きな視点でとらえた時の森林や林業を学ぶことができました。

赤堀さんのお話はいつもきちんとした取材に基づき、そこに自身の考えや感じた事をうまく乗せて聴き手に伝えてくれるので、とてもききやすくお話をきくことで「疑似体験」ができる数少ないライターさんの一人です。
今回も、ディスカッションのにおいての私のトークの足りない部分をしっかりと指摘してくださり、頭が上がらなかったのはディスカッション後の懇親会でのお話、というのは公然のナイショということで・・・

兎に角、いつ聴いても聴きごたえがあり頭に入りやすいお話には、内容とともに学ぶべきところ多し、なのです。

そしてその後は、木材関係の人間なら必ず応用したくなる「木材に有利なデータ」に関するお話。

総研9

例を挙げれば上の様なこと。
簡単にいえば、木材を使った校舎ではインフルエンザによる学級閉鎖の割合が少なかった、というもの。
もう、これは使いたくて仕方なくなるのですね。木材業界は。
天然素材で健康的、しかもイメージはすこぶる良い!!使わないと損!
そんな感じ。
という私も、今までに様々なデータを引用したり精油の効果などで、風邪をひきにくいとか眠りやすいとかいったお話をしていますが、注意すべきは、それらは良い事を言いっぱなしではいけないということ。
私も注釈している時もありますが、木材は万能ではありません。
桧などの抗菌作用の強い樹種では、体質によってはアレルギーがでることもありますし、木材の効能が優れていると言っても、純粋に科学的に生成されたモノに比べれば、一つの事に対する性質はほぼ劣ります。

そして、他の素材と比べるときには全く同じ状態で比較することが重要ですが、同じ条件などほぼ不可能。
元々の素材としても違うんだから。
要は、飛躍した例えばかりではいけないということです。

どうしても、木材の優位性を伝えたいがゆえに、子どもに対して良いとか、こういった症状が改善するなんていうことも引き合いに出してしまいがちですが、あまりにも良い部分だけを信じすぎるのは、性質というよりも信仰に近いものになってしまうので、解釈が異なります。

総研10

どうしても、優れた性質を誇示してしまいがちな木材に関して、森林総研では様々なデータをとり、研究をし実証を得ています。
それでも、完全に言い切ることはできないといいます。
そこが重要で、木材関連業者も消費する側も、飛びぬけて信じすぎる事から生まれることもある誤解に、呑みこまれる危険性を持っているのです。

それを、わかりやすく警告していただきました。
本当は、そんなこと言わない方がイメージとしては良いのですが、私が無垢フローリングなどでもお伝えしている通り、様々な無垢特有の特性などがある事よりも、優れて見える部分のみを強調する木材販売には偏り過ぎないようにしないといけません。

森林総研においてもそうなのです。
正しい判断のできる見識材料を提供していくことも、木材コーディネーターである私の役目。
そうすることで、もしかすると新しい発想や新しい需要が生まれるかもしれない。
最終的には、どこまで貪欲に学んで自分の物にできるかだと思います。
研究施設では、やはり学ぶこと多し!!!

やはり基本的に木材は生きている材料。
その事を如何にわかりやすく、データを踏まえながら正しく伝えられるかです。
そして木は人間の為だけに生きているのではないのです。
それを活用させてもらうんだから、相手の事しっかり知らなきゃ。
活用する人は全員です。

これを機に、さらに木材をわかりやすく広く伝えなければいけないと確信し、多数の研究スタッフさんとご挨拶し、長く長く続いた、否あっという間だった森林総合研究所への訪問を終わるのでした。


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