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自然を超越した?人工の自然美 〜巨大株杉群 静止画編〜

今年は本当に雪が少なかった・・・
何回も繰り返したくなるけども、本当に雪が無かった。
スタッドレスタイヤを早々に装着して冬自宅するも、まぁスキー場の急勾配で1回つるっとしたのみで、いつもならスキー場への登り坂道が「ドリフト大会」になるほどに滑らせて行っていたのも嘘のような冬でした。
これは、本当に異常気象に対する愚痴以外の何物でもなく、楽しみにしていたスキーシーズンのパフパフな雪を楽しむことないまま、今シーズンは終わってしまうようです(涙)。

まぁ、趣味の話では雪乞いしまくっていたわけですが、実は雪が無い方がいい趣味もあったんですわ。
久々登場、ライフワークである冬の巨樹巡り!!
あんまり自慢出来たものでもなく、もっといいシーズンに行けばいいのですが、どうしても季節を選べないこともあったりして、雪に埋もれながらの巨樹巨木巡りを紹介してきたことはご存知の通り。
しかし、それも今年は例外!!
上記のとおり、雪が無い!!
そこへ、良いタイミングでお目当ての近くへ行く用事が出来たもんだから、「この日は大雪なんてくるなよぉ・・・」と、念じて目的地へのルートを定めたのは1月の事。

その日に行きたかった場所、それは岐阜県の「施設」に所在する森なのです。
え?!森?!、どこかの神社の神木ではないの?!
そう思ってしまいますが、今回は一本の巨樹ではなく、なかなかのスケールの「巨樹群」を擁する森が、目的地なのです。
その施設の名は「21世紀の森」といいます。

そう、森だからあんまりの雪では行くことができません(行くまでの想像)。
たどり着いても雪の山は一人で入るには危険。そう思っていても行きたくなるものですが、今回はスキー場ですら雪がないんだから何の心配もなく計画を立てられたのです。

その施設の詳しい内容は専門に譲りますが、ここがすごいのです。まぁ、みてみましょう。
この施設がある岐阜県板取地区というところは、市町村合併により現在は関市となっていますが、以前はもうひと山で福井県にはいる立地にある、面積の99%を山林が占める!という、村です。
北部には特徴的な形状の湖である九頭竜湖が位置します。

そんな山村である板取に「21世紀の森」という20世紀からのメッセージの様な施設があるのを知ったのはつい最近。
関市を調べている途中に施設の名前が目につきました。

株杉16


今は、少しさみしくなってしまうのは私だけだろうか・・・

この様な風体の看板ながら、事前調査において詳しく見ると「株杉」なる活字があるのです。
むむ?!これはにおうぞ・・・・・、と調べてみるとなんと「巨大株杉」なる文言がうたわれているではありませんか!!
さらに驚いたのはこの後で、天下のグー○ルマ○プにも「株杉の森」という表記がある。
「株杉の森って?!森?!!」となぞは深まるばかり。
もしかしてボコボコと「株杉」の並ぶ森になっているんではないよね?!、と本当はそうであったら楽しいだろうなぁ、という期待も込めて天邪鬼的にありえないという見方をしていたものの、ものの見事に期待を超えてくれましたね。

株杉15


施設の駐車場から実は車で直前まで行くことのできる「株杉の森」。
こんな楽チンでいいのか、と思ってしまいますが、理由は後ほど。
大きな期待を胸にその「森」の入り口まで行くと、やっぱり山。注意書きに少しビビる。

株杉 13

私としては、自分だけではなく他の人にも迷惑をかけるので安易に「大丈夫だろう」では進みたくないので、こういった「森の住人」への注意喚起にはホントにビビります。
時にはしょっちゅう「クマ出没注意!!危険!」なんて書かれた森にある巨樹をたずねる場合がありますが、「どない注意せぇっちゅうねん!!」と心でぼやきながら、もう変質者か発狂したか?というくらいに奇声と掛け声で歩いて行くのですが、今回もその「住人たち」とともに、これから出会う「彼ら」に襲いかかられるような気配を感じながら「いつもの奇声」を上げていざ森へ・・・

実は「森」と称されているものの、きちんと階段が整備されトレッキングや登山道としても活用されているので、事前のビビりほどの危険性は無いのですが、それでもいざ期待しているはずの「株杉」に対面すると、急に冬を実感する冷たい風と、視覚から飛び込んでくるその異形に思わずブルっと来てしまうのです。

株杉 7

昼なお暗い・・・と言いたいところですが、季節的なことと天候が良かったこともあり予想よりは明るかった森の中ではあるものの、人っ子一人いない、駐車場には車もない、もちろん葉っぱの揺れる音と自身の息遣い以外は静かそのものの森の中。
こんな姿を見てしまえば、ついぞ後ろを振り返りたくなるのは私だけではないはず・・・

株杉 1


そもそも株杉とは、太い幹の途中から何本もの幹が伸びているもので、何百年もの間、幹を伐採して収穫してはその上に萌芽更新を繰り返すことによってできた結果が株杉だといわれています。

京都にも台杉というものがあり、ほぼそれと同じと認識していいと思いますが、それよりもこちらの方が上部の幹が通直に、それこそ杉のイメージにそぐわぬ形で「天を衝く槍の如く」伸びている姿には感激を覚えます。

株杉 9

社寺仏閣でたまに目にする「2本杉」や「3本杉」、などある程度の太さの幹が並んでいるものはありますが、太い幹の上に槍を立てたように若い幹が伸びている姿が、集まった状態でみられるというのが、21世紀の森のすごいところです。

そして階段を上るごとに次々と出てくる株杉たち。
SF映画よろしく、いきなりその枝を私の体に絡ませてその巨躯の割れ目にとりこんでいきそうな、そんなイメージが頭から離れないまま、一人「奇声」をあげながら歩をすすめていくのです。
分かりますか、この畏怖の重圧・・・

株杉 8


一通り歩きながら、木々の隣で記念撮影できる場所を探します。
実際はロープの中に入らず、遊歩道からの散策という決まりになっている様ですが、ここでは普段から皆さん普通に入っているのでしょう。
ロープの無いところや、明らかに人の道であろう跡が残っているので、そこだけは入らせていただきました。
しかしながら、良い位置からの撮影ができないのが残念です。
タイマーの加減や簡易な三脚なので、傾斜と段差のある斜面に立てることは容易ではなく、何度も三脚がこける始末。
こんなにバタバタしてハチでもでてきたらどないすんねん・・・。そんな焦りも感じながら一緒に写真に収まる私。

21世紀の森、というよりも21世紀のエイリアンとの遭遇!!。
そんな気分にもなる様な不思議な造形。

株杉 5

今見ても、体がこわばってるぞ・・・(汗)

ただ、なんとなくいつもの畏怖の想いとは少し違う感覚を感じ始めるのは少し経ってから。
普段なら、じっと対峙し息を吐き、自然と頭の下がる想いが湧いてくる巨樹の多い中、ここは少し違う。
それこそ、自然の産物を超越した「人工の自然美」だからだと、一人で結論付けた。
そう、ここは自然の生んだ樹形の森ではなく、いわば人の手で作られた「人工的な自然」が既に自然に溶け込んでいる空間なんだ、と感じるのです。

株杉 6

美しさで典型的な森は、以前にも紹介している「歴史の証人」がありますが、あそこの森も
自然の山と人間の関わりが数百年続く人工の自然美。
自然の山にある樹木に人が関わり、自然の力だけではない人間が関わることによって生まれる美しさがある森。
そう感じます。
それも自然の一つの形。

この森の入り口まで車で行くことができるのは、人が関わってきたからでしょう。
人が出入りし続けるから道が必要だった。
そこに後から施設整備をした。そのためでしょう。

そしてこれほどまでに株杉が揃っているものの、各巨樹のページに掲載されていないのは、天然のものではないからなのか、若しくは大きさが不足なのか?!環境省のデータベースに無いからなのか?!理由はわかりませんが、巨樹巨木を掲載しているインターネット記事にもあまり掲載がないのです。
もちろん、こんなに立派に朽ち果てそうになっている巨躯もあり・・・

株杉 12


さて、雪が無い冬の巨樹巡りで安心できるのは、先の注意喚起のハチやヘビ、そしてなにより出会いたくないクマに会うことが無いから。
そして冬でもそれなりに楽しめる樹種が杉。
葉を落として如何にも寒そう!!、という広葉樹とは違いある程度の存在感を感じる事ができますし、事前の下調べの写真と比較すると、なんか上部がスケスケの状態で拍子抜け・・・ということもあまりありませんしね。

様々な想いを抱きながら、ゆっくりと1周するのに約1時間。
様々な角度から見たつもりながらも、振り返る景色はまた一味違っていて、1周した道のりを今度は逆回りで降りていくということを2回繰り返したっぷり堪能してきました。
ここはぜひ、トレッキングもかねて山で一日過ごす気分で訪れたい場所です。
そして皆さんに見てもらわないともったいないくらいの見事な株杉の森です。

さて、次々と出てくる株杉群は、写真だけでは収まりきらず、今回ついに動画撮影に踏み切りましたっ。
次回、その動画を掲載したいと思います。
いつもは動かぬ巨樹写真ですが、少しは森の臨場感を感じてもらえるかと思いますので、そちらも是非ご覧ください。

株杉 14


21世紀の森 巨大株杉群所在地

岐阜県関市板取2340(21世紀の森)の駐車場を更に上に上がると株杉の森入口へ行くことができます。
おそらくそこまで来る人はそうそういないので、森の入口直前に駐車出来ます。

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