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早朝から回る金沢城の、材木屋としてのハイライトは意外なところに・・・


大型建築であり、しかも歴史に残っている建造物を復元するという大きなプロジェクトに組み込まれているという能登あてに会うべくして向かった金沢城。

早朝の4時から無料開放の時間ぎりぎりまで兼六園を堪能し、調色を食べた後にすぐに向かった金沢城。
建築技法も楽しみながら、その技法と木材の融合が楽しみだった金沢城。

若干、米ヒバを多用されていることにテンションの維持が難しくはありましたが(といっても、米ヒバの木目の美しいことは特筆ですよ。)、そのテンションを一気に「下降」させてしまった、まさしく「夢から醒めた」気分にさせたのは、意外や意外、木材の施工の仕方でした。

金沢城7

うわぁ、幅広の見事なフローリング。
これを見て、何か問題あるでしょうか?!

大ありです。

といいますか、これでいいのか聞きたくなります。
うちのフローリングはこんなことしていません。いやいや、こんなことしてあるのは初めて見ました。
お城ではこんなことしてたのかな?昔の技法?!
そんなアホな、昔はビスなんてなかったんやから。しかも表面に穴開けてそのビスを見せたままって・・・

私が驚いたこの施工方法は、建築では「脳天打ち」と言います。
材料の表面から直接釘やビスをそのまま止めつけていく方法で、簡単ではありますが、化粧性や意匠性の高い部分にはほとんど使用しないと思いますし、しているのもほとんど見かけません。
それがなぜ?!
その姿かたちも昔に撮影された写真の現存するものにこだわって、時間をかけて「復元」という形をとっているのに、まさか昔からこの方法だったとは言わないですよね?
それとも仮止めで、後に別の方法でやりかえるつもりとか?!
仮止めでも、あんなにきれいな板にビスを打って、しかも誇らしげに観光のお客さんを入れているところにそのまま出しているのが、職業病でものすごく気になりました。
あれで正しい、と言われれば何も言えませんが、木組みの方法や建築様式にもこだわっていることを考えると、こういった施工にはならないような気がするんですが・・・

金沢城10


まぁ、それも一般の方にとっては大きな問題ではなく、現しにされている小屋廻り(屋根)の木組みや格子戸からの景色、お城にはつきものの急勾配の階段などに夢中ですので、施工よりもそれをぶつぶつ眺める私の方がよっぽど不審で・・・

とはいえ実際の目玉はこの五十間長屋で、実に見事な「廊下」。

金沢城11

分かりやすい解説を流しているとはいえ、梁にぶら下がる液晶画面が若干場違いな気がしますが、この長大な空間こそ、現存する少ない写真をもとに復元されたという立派なもので、もちろん、観光で来られた方も納得の壮観振りなのです。

外から見てもその様子は見て取れます。

五十間長屋と御壕

濠に面して続く永い「巨大な塀」は、城郭の美しさというよりも要塞であるという事を物語っているような気がしますし、その巨大さが格式と建築美を兼ね備えているようない出立ちに見え、やはり立派なものでした。

実は、上の写真奥に見える櫓門の内部が最近完工した部分で、この部分には「能登あて」の床がふんだんに使われており、まだ香りもしっかりとしていますので、能登あての空間に浸りたい方はこちらに行かれます様に・・・
あえて写真は出しません。(その他の部分が気になって気になって・・・)

それとは別に、個人的に美しく感じたのはなんと屋根。
美しく白っぽい瓦葺に見えるこの屋根部分、実は普通の瓦ではありません!!
瓦屋さん、納入したかったやろうなぁ・・・と思わせるスケールの建築の屋根が瓦ではない、となると何なのか?!
実は鉛瓦という金属の板です。
拍子抜けしそうですが、何とも美しいものです。

金沢城9

景色を見ずに屋根ばかり眺める・・・
そういった見方もいいもんです。
たしか、この軒裏の形状も史実に基づいていたような・・・・現地のおばちゃんに聞いたのに書いておくの忘れてた。(おばちゃんが怒涛の勢いで語りだすんだもの。私も注意しなくちゃ。汗)

しかしまぁ、予想とは違い色んな意味で見どころ満載だった金沢城。
最後の最後まで床からの執着が抜けず撮った写真がこれ。

金沢城3

私の靴を入れているビニール袋。
つまりは30僂鬚罎Δ膨兇┐詒頂爐个りが使われている、と言いたいわけですが、もうここまで来るとそれしか見えていないように思われます(実際そうかも・・・)が、それくらい、木材に注目していた証拠です。

金沢城は、広場を併設しなおかつ兼六園に隣接、さらに旧大学の研究林をはらんでいるという、もう一日いても飽きることのない、すごい立地の「施設。」
それも金沢市のど真ん中に、です。
今回訪れて驚いたのは、市中の緑の多さ。
街路も白にも、一等地に木ばっかり。
城よりもよっぽどインパクトありました。(駅の木造モニュメントより緑やで、金沢市さん。)

補足しておくと、研究林には様々な樹種があることやその中で遊歩道沿いにあるスダジイの大木は立派な株立ちで訪れたい場所の一つです。
そんな森の町、金沢。
仕事以外でも訪れて、ゆっくりとしたいものです。いつのことやら・・・(旅館の中居さんには完全に一人観光だと思われていたけど・・・)

 



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