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共鳴する先代の言葉 福島材木店さん 〜潜入編〜


物事の記録というのは、出来るだけ記憶の新しいうちに整理して残しておくべきであるというのは言うまでも無いと思ってはいるものの、いざ記録し終わると整理しないもの・・・
巨樹巡りをした後などもそうですが、駐車スペースの有無や所在地の再確認、訪れた瞬間の思いや状況を残しておこうとは思うものの、なかなか出来ずにいます。
少しでも残しておこうと、皆さんに特に紹介したいもののみ少しづつ記事にしているわけですが、紹介していないものも色々とストーリーがあり・・・

とはいえ、今回は巨樹巡りの話ではなく巨人巡り(?!)とでも言いましょうか、スケールのある先輩材木屋さんへの訪問記であります。
今までも紹介したい先輩方あれど、怠慢で紹介できず・・・・
ただし今回は、直接木材のこと云々や商品のことではなく、お話から湧きあがった想いと想い出をやはり「記録」しておこうという、自分のための記事でもあるので、すみません、訳のわからんところはスルーしてくださいませよ。

人との縁は本当に巡り会いで、逢うべく人に逢う。そんな感じに勝手に思ってしまいます。
今回は、私が昨年通っていた講座が縁で知り合った同業の先輩なのですが、所在地が神戸で、しかも私の故郷にほど近い場所!という事で最初の名刺交換の時からテンションが高かったのです。
それで、一日も早くお邪魔しようと思っていながらも、近い様で遠い微妙な位置関係(言い訳・・)のせいで延ばし延ばしになっていたところ、やっと伺うことができました。

ココは兵庫県、神戸市の西の端っこを少しすぎたところ・・・

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大きく拡張された幹線道路を一歩入るとこんな風景が広がる地域の一角に、「普通ですよ、ウチなんて。別に特別なモンないし・・・」と言いながら普通に変ってる(笑)材木屋さんが存在します。
その名は福島材木店さん。
何が変ってるかって、扱う木材云々もちろんありますが、専ら私の場合はその人柄と木に対する想いの馬鹿っぷリ(非常に失礼ながらも・・・)の度合いを指します。
はい、そう言う意味ではきちんと合格ラインで変っておられましたよ(笑)。

お店としては、特別今風にコマーシャルされている様な外観でもなく、私の抱く「材木屋さん」のイメージがしっくりくるのですが、社長ご本人以外にも中身はすごいんですよ。
いきなりの早朝の訪問で、しかもその後の予定が入っている事をうかがっていたので早々に内部潜入?!を開始すると、何にもないよ、とおっしゃいますがいきなりこれがあるだけでも何にもあるやないですかっ!!とつっこみたくなるような長尺大径木が製材できる製材機が鎮座している時点で普通じゃない。

福島さん8


昔は、2階建てに相当する高さの建屋の上まで到達するかのような勢いで丸太が山積みされ、一日中一人つきっきりで製材機を回して製材していたそうです。
そりゃ、弊社の小割製材機だって10年ほど前までは半日は回っていた事を考えると頷けますが、一般の方では今それを想像しろというほうが難しいのが現在の材木屋さんです。
しかし実は近々、コイツで長くて(10m超)太くて(1m超)えぇ丸太を製材する予定なので、またその時見に行かんといけないんですけど、普通はそんな丸太製材できるはずもないから、遠方にて買いつけられた土場の人に、製材と運搬どうすんねや?!と心配されたそうですが、自分とこで挽くねん!と伝えると驚いていたとか・・・・
そう、それが普通です。そんなの挽ける時点で材木屋としては十分普通ではない!!
訪問時は、次に挽く丸太と同じ現場で使われる材料の先納入分が積みこみされていましたが、周囲はその木材特有の香りで大変いいにおい!
やっぱり材木屋は木の匂いがしないと雰囲気出ないですよね。

福島さん9


そして奥へと進んでいくと、巨大な重機!!
ウチの子どもたちなら、制止しても飛び乗っていきそうなのが目に浮かぶ様な豪快さです。

福島さん4


これ、実はとっても重要。
近々先程の普通じゃない丸太を製材するためには、先ずその丸太を運んで来て荷降ろししないと始まりません。
材料と製材機があれば、そこですぐ製材出来てしまう様な感覚になりそうではないですか?!
10mの長さで1mを超える直径の丸太ですよ。こんなの、普通の材木屋のリフトでは降ろせません。
ましてや、荒っぽくトラックから転がして落とすとかいうのも、丸太も傷みますしトラックも傷むのでできません。
そこでコイツの登場となるそうです。
ガシっとやって、ボンと降ろすそうです(笑)。ほんと、掴んで降ろせるという利点は、配送の運転手さんがとっても喜ぶとの事。
やっぱり重機って大切。で、こんなのがあるのも普通じゃないですよ、一応。

で、本番の木材の話に移ると先ず気になるのが、製材された材料での面白い「認識の違い」。
以前から、昔は米松(べいまつ)丸太をたくさん製材していた、と聞いていたのですが一般的に流通していて驚くところの無いはずのその米松が、実は面白い!
丁度次に使う丸太を注文サイズに製材されていたのですが、見てみると「これ、米松?!」と大阪の材木屋ならば必ず聞く、しかも「こんなえぇの、いらんで!」と念を押しておかないと、請求金額が心配な程木目が細かく綺麗な米松がそこにあります。

福島さん7

綺麗だと前置きされるから、知らない方からするとこれが普通になってしまいますが、今現在の材木屋や工務店さんのいう普通の!「米松(べいまつ)」というのは、下の写真の様なもんです。

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どうですか、全く別物でしょ。
同じ木目でないから違いがわからないかもしれませんが、木目の幅が全然違います。
そりゃお客さんが驚くのも当たり前。
だって、私も聞いたもん。これを米松で出荷してはるんですか?!って(笑)

福嶋社長は挽いてるのは昔っからこんなもんよ、とおっしゃってましたがやはり言われるそうです。
「ウチはピーラー注文してへんで!米松でえぇねんで!!」と。

ピーラーと言うのは、大きくいうと米松は米松ですが、木材沼を覗くとわかる違いがあって、簡単に言うと木目の細かい高齢木材を指すのですが、もちろん高級材であって、お客様の指定している一般的な「米松」とは全く異なりますから、念を押されるのも当たり前。
そこを涼しい顔して、これでも特化粧とか(多少節も含む現し材)しかとれてないよ、と言ってのける福嶋さん、あなたはすごい。
こんな米松、うちらのあたりじゃホント、ピーラーですよ。
材料に対しての目利き度合いの違いは、単に材を扱っているだけではなく、お客様の要望に答えるとともに、その要望以上の材料を提供しようという気持ちとなって現れています。
志高きこと。
これも、木材が好きで丸太から製材した最後の材までをしっかりと見つめ、そしてお客さんのことを考えるからこその事。そう実感します。

福島さん6


そしてそんな美しい顔をした米松ちゃんを一通り眺めた後は、スルー出来ない趣味の倉庫(笑)へ・・・・・
今は昔みたいに売れへんし、こんなんおいてばっかりで・・・・とおっしゃる銘木倉庫に潜入すると、ちゃんとお客さんの喜ばれそうな材料あるじゃないですか・・・

福島さん2


やっぱり、趣味で集めているだけではなくちゃんとお客さんのニーズ考えておられるので、先のお言葉は謙遜ですねぇ。
聞けばちゃんと用途やお客さんのイメージを持って在庫されているし、ちゃんと整理されている(ウチと違って・・・・汗)。
面白い材料がたくさんある中で、実は私を喜ばせたのは、その銘木達ではなかったのです。
この私が材木屋の倉庫にいて木材樹種以外で喜ぶなんて、何事かと想像してください。
そんな事があるっていうのが、やはり自身のルーツに近い所在であるが故なのですが、そのあたりのお話は次回に続く・・・・・





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