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木材は使えるようにしてこそ・・・


こだわりというのは、ある意味すごく良い場合もあるけれど、それに邪魔されて他の可能性が見えない場合もある、以前の私はそうだった。いや、今も少しそうかも。

木材の事が少しづつわかり初めて、様々な樹種を見て使い始めると見るもの全てが珍しく面白く大切で、無駄にすることはもちろんのこと、必要寸法に長さをカットするとか幅を狭くする、といった場合にも「こんなに大きいのに切ってしまうの?!」と、寸法カットにとても心苦しく、できる事ならあるがままの寸法形で使ってもらいたいと思っていました。

もちろん、それができれば無駄もないしいいんですが、そんなぴったり使うなんてケースは一枚板のテーブルであるかどうか位で、板材や角材は用途に応じて必ず寸法カットが伴いますから、残りの木材が出るわけです。
残りが出るのはいいのですが、折角こんな大きな寸法があるのに切ってしまうなんて…という気持ちの方が強くて寸法カットにはとても抵抗がありました。
特にタモや栂、ケヤキなどで杢のでているものは時によって激しい暴れが出ている場合があり、それをまっすぐにしようとすると折角杢が出ている部分をどんどん粉にして削ってしまうので、削れば削るほど杢が小さくなってしまうのを見ていて、涙が出るほどもったいなかったのを思い出します。

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それでも、きちんと使うことのできる寸法や状態に整えないことには、木材としての活用の道がありませんから仕方の無い事、そう割り切れるようになったのは最近で、割り切るからにはどこまでその「残り」を味わえるかを楽しむことにしています。
特に珍しい材の場合は、探している寸法にぴったり合う場合の方が珍しいので、必ず中途半端になってしまうのが心苦しいところ。
先日、彫り物用の材料として問い合わせを頂いた材も、実際必要な長さ45cmという寸法を伐り出すには、4.5mの木材を切ってしまわないといけない。
しかも木材の例にもれず、端っこは乾燥による割れが若干あるので、その部分は送る材に入れる事ができないので、更に長めにカットしないといけない・・・
やっぱり、こんな長い材をカットするのは勿体ない(長いものが稀少な材でもあり)と言う気持ちがありつつも、使ってもらいたい気持ちと葛藤しながらの材料製作になったのです。
結果、送った材は気にいって頂いた様なのでカットした甲斐があったというものですが、やっぱり切り残しをみると少し淋しい様な・・・

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それでもずっと眺めていると、「喜んでもらえる機会を作ってくれてありがとうよ」と言ってくれている様な気になってくるのも、やはり木材販売の嬉しいところ。
やはり木材は使ってもらって、喜んでもらってこそのもの。
樹木が木材となって、その後で命を吹き込むのは使い手ですからね。
そのナビゲートとコーディネートをするのが私の役目。
使い道を制限するのではなく、最大限活躍の場所を作っていくこと。
それに気がつくまでに永くかかったなぁ・・・・
たまに見る、「8mの材を3つに切ってカウンターにしました」とか「12mの材を2mに切っていきます。」という同業さんの報告には、やはり未だに「うわー、勿体ない・・・」が先に来てしまうけど・・・

それぞれの木材を活かす道。
弊社で眠ってくれている材も、活かす道を見つけるためにみなさんにどんどん見てもらわないとね。


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