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本場に渡った虎 郷里に帰る 洋酒とミズナラ


一時期(約4年ほど)は断酒していた為、外出してお酒を飲むという機会がなく特にバーなどという場で洋酒などをたしなむ機会からはかなり遠ざかっていたのですが、解禁されてからは少しづつ「外で洋酒」の機会が出始めて、また興味がそそられている今日この頃ですが、そんな時、新聞広告にとっても木になる(気になる)文字が並んでいます。

「○○○は、なぜ日本原産のミズナラの木を使うのか?!」(○○○は会社名。あ、写真にでてるな・・・)

ミズナラウィスキー

この広告はウィスキーのものですが、あんまりお酒に興味が無い人は「また日本の木を使うキャンペーンの一環か?!」と思ってしまうかもしれませんが、私にとっては、とっても興味をそそられる見出しなのです。
ワインの樽にはオーク(ナラ)の木材が用いられることは、もしかするとご存知かもしれませんが、ウィスキーなどの洋酒の樽には何が使われているかということを考える人は少ないのではないでしょうか?!
最近でこそブームの様に「ハイボール」なる飲み物の復権とドラマの相乗効果で、洋酒の販売が伸びているというのは周知の事実ですが、やはりビールや焼酎、日本酒に比べれば口にする機会は少ないでしょうし、その高いアルコール度数と独特な香りから、洋酒自体を敬遠する人も多くいます。
実際に私がよく飲食を共にする友人曰くは、「正○丸のにおいやんか、これ・・・」という、なんとも妙な形容をするのですが、やはり良い香りとは捉えられていない場合が多いようです。

そんな洋酒にもオークの樽が使われていて、ワインほどの材料へのこだわりの話は聞きませんが、やはり醸造には重要なファクターを成しています。
その重要な樽に、海外のメーカーがわざわざ日本のミズナラの木を使ってウィスキーを作ったのだそうです。
冒頭の広告はそのキャッチコピーだったのです。

結論を先に言うと、なぜ?!にかかる答えが少し期待値には届いていなかったのですが、今や生活の中はもとより住宅建築材や家具などでもあまり姿を見ない日本のナラを、世界の洋酒メーカーが使って日本で販売しますよ、という広告の様であります。
そう、日本のナラです。

弊社でも何度か紹介している様に、建築材料や無垢のフローリングの原材料となるナラは、殆どが輸入材で日本のナラは使われていません。
弊社取扱の日本の広葉樹 清涼楢(せいりょうなら)幅広無垢一枚物フローリングはとても珍しい例で、日本のナラは現在輸入材に比べあまり利用されていません。

その理由や流れは別の記事にするとして、国や自治体が頑張ってスギやヒノキを活用しようと啓発してくれるので、どうしてもナラなどの広葉樹は材が無い、若しくは伐採利用してはいけない(増えすぎた針葉樹、減っている広葉樹というある意味の偏見)と思われているところもあり、材木屋でもやはり目にする機会はすくないのが現状。
また、現状を理解している人達や地方では広葉樹、こと伐採したナラを活用できないかと、大変努力されているところもあるので一概に利用されていないとは言えませんが、正直なところ、コナラを含めたナラ類の蓄積は相当量確認されているので、本当はスギやヒノキの利用を考えるのと同じようにこれらの利用も真剣に考えないといけないのですが、スギやヒノキで言われるような利用へ向かう動きが報じられないのが残念なところです。

加工場建設


ここは、国内のとある広葉樹利用施設の建設現場。

広大な土地が切り開かれています。ここに、期待の加工場と土場、そして乾燥機械が並びどんどん広葉樹製品がうまれる・・・予定です。
ただ、まだまだ乾燥や木取の技術の改良が必要なようですが・・・
こういった大きな施設は珍しいのですが、私が知っているだけでも数か所の自治体で動きがあることは事実。
もう少し針葉樹以外の山の木にも目を向けないと、スギ・ヒノキに偏った時のように、今度は広葉樹に偏らないといけないようにならないか、いや、なりつつあるような気もします。
すべてを綺麗に利用できるような使い道をつけていくことと、生産できることの両輪が早急に必要です。

えぇーっと、脱線しました。
現状は、針葉樹だけではなく広葉樹の利用も考えないといけない。その中で、蓄積のあるナラ類の利用は急務だという事を知ってほしいのです。
そしてそのうえでのナラ樽材のお話。

実は弊社は、ウィスキーの樽で使われていたオーク材を再利用した無垢フローリングを販売しています。
ご存じの方もあるかと思いますが、日本の有名メーカーであるサントリーのウィスキーオークフローリングです。

ウィスキーオークフローリング

樽材としての役目を終えて解体されたオークの板材を、再度まっすぐに加工し直し、幅の細い状態のオーク材を長さ方向とともに幅方向にも接着することで、150佗のフローリングにしています。
材には釘の跡で黒く変色したところや、焦がしを入れた部分が黒く残っている部分もあり、味わい深いのですが何よりの特徴は、ケースを開けた瞬間に香り立つウィスキーの香り。
はじめてつかわれる方は必ず驚かれますが、このように加工されてもまだウィスキーの香りを放つ樽の原料となったオーク材は、すべて柾目木取りですので、材の表面には多くの虎斑を見て取ることができます。

通常のオークのフローリングでは、柾目木取りというような贅沢なことはなかなかできませんが、樽の材料となるオーク材はすべて柾目でとらないと液漏れがしますし、なによりオークの成分と蒸留酒の成分の移行が起こりにくいこともあり、このオール虎斑のようなフローリングができるわけですね。

このフローリングが世に出始める時には弊社は大阪の販売店としては専売取扱いをしていましたので、相当数の出荷をさせてもらいました。
永くウィスキーを育んできた樽材のフローリングとあって、お酒好きのお施主様はもちろん、工務店様にもその価値を喜んで頂いたものでした。

ウィスキーオーク




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