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顔の見えるワイン シャトー ランシュ・バージュ


皆さんご存知の通り、私の趣味のうちの一つにワインがあります。
趣味といっても、最近では殆ど口にする機会が無くなりましたが、現在でも年に数度はボトルを開ける事があります。

趣味がワインというと、やたらと高級なお店に行ってそうだとか、数万円するようなワインばかりを好んで飲んでいる、というようなあんまり良いイメージを持たれない場合が多いので、説明するには時間がかかるのですが、簡単にいえばワインも元はブドウで、ブドウは木になるものですからそのあたりで木材との共通点がある事から、のめり込んでしまう世界でもあります。

さて、今日はそんなワインのことですが、ワイン全般を難しく語るつもりもなければ、味を云々言うわけでもありませんので、材木屋の好きなワインとはどんなものか?ってな感じで見てくださいね。

私のお気に入りの一つであるこの「シャトー ランシュ・バージュ」。

ランシュバージュ 2


一時、ランシュ家が所有し旧バージュ村に由来する名を持つ本場フランス産の赤ワインですが、1855年に万国博の開催に合わせて制定されたワインの格付けにおいて5級にランク(1〜5級にわけられている)されているもので、本来ならば特別扱いされるものではないのですが、実はランシュ・バージュは「5級筆頭」と言われたり「2級に匹敵する」という様な形容詞がつくほどに、有名で味わいの深いワインなのです。

私の同年代であれば、「筆頭」ということばだけでかの有名な漫画、「魁!男塾」を連想するはずですが、あの漫画でもある様に「筆頭」というとその威厳たるや他を寄せ付けず、懐の深さといえば皆が感心する器量の持ち主であるわけですが、ランシュ・バージュもやはり5級という枠を超える味わいを持っている事で有名なのです。

そんなランシュ・バージュには個人的な思い入れもあります。

深く想い出に残るものはやはり印象が強いものですが、ワインの場合は知識が無い時に感動した経験というものが大きく作用する場合が多いです。
ランシュ・バージュもその一つで、当時現在ほど価格が高騰していない時に手が届く有名銘柄の一つであったそれは、私を喜ばせるに十分な美味しさで、公私ともに頑張ってまた飲みたい!と思わせるものでした。

当時はミニワインブームの様な時期だったこともあり、色々な場所でテイスティング会なるものも盛んに行われ、例にもれずランシュ・バージュもその機会が訪れたのです。
大阪梅田のレストランを貸切にし、シャトー(造り手)のオーナーを招待して蔵出しの年代物ランシュ・バージュをヴァーティカルテイスティング(年代違いを飲み比べること)できるというイベントが開かれ、オーナーと記念撮影するとともに数本購入したボトルにサインを頂いたのも大きな想い出です。
その時に、1本単独ではわかるはずの無い年代ごとの差や、造り手の苦労や工夫などの背景を聞いていますから、蘊蓄大好きな私がのめり込まない筈はありません。
(ボルドー地方の赤ワイン生産者にも関わらず少量の白ワインをつくっていることなんかも、マニア心をくすぐるアイテムです。「あの、シャトーの造る白やで!!」と喋りたいマニアアイテム。)

それ以降は、生まれ年のランシュ・バージュを購入する程に愛好家になりました。

ランシュバージュ1


しかしながら近年の価格の高騰には驚きます。
この記事をしたためる為にネットをはじいてビックリ!
なんと、今回飲んだボトルを購入した2002年に比べ13年後の今日には約3倍の値付けになっています!!
ワイン自体の年代が異なるので同じ様に比較はできませんが、桁が増えていることに久しぶりにビックリしました。
それだけ周知されて価値も上がったということなのかな。

因みに冒頭で、一時ランシュ家が所有した、と書いていますが実はフランスでは生産者や責任者が変ることは珍しい事では無いといいます。
つまり、以前はこの所有者だったけど今年は投資会社に売られた、などです。
以前の書籍によれば、フランスは相続税が高額でブドウ畑を相続し維持していくのは物凄く大変なことだそうです。
そのため、相続の時に分割されたり所有が変ったりすることはよくあるパターンで、時には味わいが全く変ることもあるくらいです。

これって、日本の森林相続にもにてないかな?!

伐採してお金を生むものならば払っていけそうな森林にかかる相続税も、木材として販売する様な金額にならなかったり、もともと手入れしていなかったりすれば、維持していくのは相当困難だと推察します。
実際に、そういった事例もあるといいます。

一面では何とも言いづらいことですが、やはり味や価値を維持していくにはそれなりの方法を考慮していかないといけない時代であることには変りないのかもしれません。
ほらね、ちょっとは木材にも関係あるでしょ?・・・

ランシュバージュ 3

最後に少しだけ、味わいの感想を書いておきます。
ブドウ品種の7割は、「渋い」と言われがちなカベルネ・ソーヴィニョンであるにもかかわらず、渋さはなく反対に甘みを感じるのはやはりその品種の持つ熟成の妙があるのかもしれません。
さすがに自然の産物!
その為に口に含んでもほっこりと落ち着く様な味で、美味しいワインのお手本の様に感じます。
産地のポイヤックという地区の中でもボリュームがあり力強いタイプ、と言われますが、決して重くのしかかるのではなく、しっかりと味わえるという意味です。

私の木材鼻でかぐ香りは、少しバナナっぽい甘さの香りと、甘い蜜を持った綺麗な花の様な香り、という印象でした。

木もワインも、気にいって落ち着ける環境を作ってくれることでも似ています。
自分のお気に入りを見つけて、リラックスタイム。

ランシュバージュ 4

 



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