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広葉樹浮造り(うづくり)フローリング


以前はそれほどでもなかったのに、急に聞かれることが増える質問というのが何故か存在します。
同じ樹種に対するものだったり、無塗装のものがあるかどうかという質問だったりするのですが、今回は浮造り(うづくり)と呼ばれる仕上げについてのものでした。

浮造り。浮かびあがる造りと書いて「うづくり」。
最近では一般的に殆ど見ることのなくなった杉の無垢板を使った和室の天井板の表面は、ただ綺麗にフラットに仕上げてあるだけではなく、この浮造りと同じように「木目が浮き立ったような」仕上げをされていますので、立体感を感じるようになっています。

弊社がお届している百年杉柾無垢一枚物フローリング古希杉節あり無垢一枚物フローリングなどもそうですが、杉という樹種には多く使われてきた仕上げ方法です。
最近でこそ流行の様に、杉は温かいのでフローリングにぴったり、といった感じで普通に無垢フローリングとして受け入れられていますが、一時は「杉は柔らかいから傷がつく」とか「床にするには堅さがたらん」といって敬遠されていた(誤解も多い)ものです。
杉の柔らかさ=足触りの良さや温かさにつながることなので、とてもいい事です。
そんな杉には浮造りがよく似合います。
元々早材部(そうざいぶ)といわれる木質部分が柔らかい杉の特徴をうまく利用して、その部分のみをブラシなどで削り取ってやると、反対に堅い部分である晩材部(ばんざいぶ)のみが残り、木目が浮き出たように見えると言うわけです。
杉ではよく用いられる手法ですが、最近はこの浮造りを広葉樹フローリングで出来ないかという話を耳にします。

杉であれだけ綺麗なんだから、広葉樹の木目ならば更にいい表情が出るんじゃないか?!という様な期待もあるのでしょう。
結論、広葉樹でも・・・・出来ます。
出来ます、というより出来ないことはない、という方が正しいのかな。
こんな風に。

浮造り2


写真はタモです。
うーむ、なんか違う様な気がするなぁ・・・写真ではわかりづらいこともあると思いますが、確かに表面はザラザラボコボコとしているから削れてはいるんだけれども、どこか浮造りという風合いでもない・・・
広葉樹は単色に近い色目だからか?!
同じ単色部分を加工した針葉樹である、杉の純白浮造りと比べてみよう。

杉純白浮造り羽目板 13

やっぱり、針葉樹である杉の晩材(ばんざい」)の浮き立つ表情と広葉樹であるタモでは印象が違う。
何が違うのか・・・といわれると、私が感じるのは広葉樹を加工した場合、道管の印象の方が強いということ。
針葉樹と広葉樹の大きな違いである「道管」という組織が、加工したことによって晩材よりも強調された様な印象で、材面に無数のこすり傷というか、近くで見ると道管自体がピンホールのように見えて仕方ないのです。

浮造り4

基本的に、同じ木材といえど針葉樹と広葉樹では組織自体が異なるので、材面に違いが出て当たり前。
それがあるからこそ、様々なキャラクターがあるんだから。

もちろん、下写真用に右側の加工なしと比べると、表面に加工がされているのがよくわかると思いますが、赤身(芯材)と白太(辺材)の色差や早材と晩材の木目の差が針葉樹とは異なることから、材木屋としては浮造りと呼ぶのは違和感があります。

浮造り6


もし、杉の浮造りの様なイメージを持っておられれば、広葉樹は少し違った風合いになると言う事を覚えておいてください。



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