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朝だから見える景色もある 〜延命寺の夕照もみじ〜

さぁ、ちょっと何やかんやあって時間の空いてしまっていた巨樹巡りの記事、今回は地元大阪府からお届けします。
いや、地元といっても同じ府県内というだけで、実際には自宅から1時間半はゆうにかかるので、十分他府県エリアほどの距離なのですが・・・

しかしそれでも、どうしても時季外れのこの12月も終わりに近づく中でここを記事にしておきたかったのには理由があります。
この2015年は、12月に入っても異常に暖かくていまだに所々でイチョウやカエデの紅葉(黄葉)が見られるという、考えられない状況なのですが、普段ならもう首をすくめて裸ん坊の樹木を見ているところです。

そんなだからこそ、今年最後の巨樹の記事にはここで締めくくりたかったのです。
その場所とは、大阪府の南部に位置する河内長野市。
以前に、大蛇に襲われんばかりの根を持つ「流谷八幡神社のイチョウ」をお伝えしましたが、そこからそう遠くはないところに位置する、「延命寺の夕照もみじ」をお伝えしようと思います。

延命寺の夕照もみじ1

延命寺は、真言宗の古刹ですが一般的には紅葉スポットとしてのほうがはるかに有名ではなかろうかと思います。
門をくぐる手前から、すでに様々な色の紅葉が目に飛び込んできます。
まさか、これから驚くほどの紅葉のトンネルをくぐるとも知らずに、この入口の緑と赤の対比ですら、長い時間佇んでいたくなる雰囲気を感じさせるのは、さすがに名所。
そんな延命寺に1000年という時間座しているといわれる古木が、この夕照もみじです。

延命寺の夕照もみじ4

もみじ、と一言に言っても「紅葉」するものをモミジという場合や、もみじという名前のついた木があったりとややこしいのですが、分類上はメープルカエデなどの大きなグループの中の一員です。
木材でも、「モミジ」といって販売されているものもありますが、おそらくカエデではなかろうかと思うのも荷もしばしば出会います。
こういうところが、興味をそそる部分である事は言うまでもありませんが・・・

この有名なもみじに会うには、感動的なシチュエーションかと創造していたのですが、意外とあっさりと、門をくぐって右斜め上を見上げた丘の上に、控えめに枝垂れた姿を見せていました。
巨樹巨木というイメージがどうしても先行してしまうので、1000年というフレーズの圧倒感を若干創造していたのか、もちろん杉の巨樹のように太く長いわけでもなく、奇形であるわけでもないので、知名度を考えると意外とすんなり受け入れられるスケールのように感じます。

延命寺の夕照もみじ2

もみじの周辺は、さすがに根と樹木の保護目的だと推察するきっちりとした柵が設けられていますので、それなりの由緒だということを物語っているわけですが、それでも解説版はこんなに簡素。
それでも、巨樹巡りのなかでのお決まり文句である「弘法大師お手植え」の文字が見えることを思うと、やはり相当な昔からあることだけは確かなようです。

しかし、まず言っておかなくてはならないのは、「夕照もみじ」の名前通りに「夕焼け時」がもっとも美しいのかもしれませんが、諸事情から早朝に会いに行ったために、沈みゆく太陽を受けたその美しさ、という絵はありませんのであしからず・・・

それでも、古木とはこういうもの!と言わんがばかりに枝を伸ばし、それを支える幹は向こう側が見通せるほどに空洞化とともに幹の割れが進み、コケや落ち葉を受け止めるその姿が、なんともいえず、これまたいいのです。

延命寺の夕照もみじ3

もちろん今の時代から、どうしてこんなに崖のほうにせり出したのか、2股というほどに分かれるメリットがあったのか?!など、疑問はいろいろと出てきますが、そんなことは抜きにして、単純にその命が冬へと向かう準備を始めている姿が、どこか冷たい朝の空気とともに、自分の脳に自分の存在というものを問いかけてきているような気になりました。

とはいえ、私のイメージでは「見上げんばかりの、ふりかかるシャワーのようなもみじ」を想像していたので、ありがたくはあるのですが、「なるほどぉ・・・」という気持ちも若干あったことはありました。

延命寺の夕照もみじ5

それでも、様々な角度から眺めたり、その幹や苔むした上の色とりどりの葉を見ていると「紅葉」のイメージにとらわれすぎていたなぁ・・・と視点の狭さを感じるのでした。

しかしながら、みなさんこの「もみじ」を目指してこられると思うので、小高くなったこの場所に上がってこられるのですが、実際はこの丘の下から夕陽に映える姿を眺めるのは一番いい?!と、朝からして夕方の姿を想像するのでした。

この写真がちょうど真下から少し離れたところから撮ったものです。

延命寺の夕照もみじ11

緑の葉に覆われていて、下からは幹をうかがい知ることができないので、「普通の紅葉」に見えてしまうのが若干残念ではありますが、やはりありがたいものは有り難い気持ちで拝むのが常。

1000年の紅葉だと思って見上げる姿は、どこか特別に見えてくるもの、ですね。

あ、記念撮影を忘れてはいけません。
弘法大師空海さんがお手植えなさったという(本当なら、相当植えてまっせ、全国で。いや、ロマンロマン・・・)そのモミジの体躯と一緒に収まる中年は、まだまだ紅葉色には早いと自負していますが、人々をいい意味でひきつける力をいただくために、一枚!

延命寺の夕照もみじ6

ちょうど画面右横にお堂があるために、ちょっと斜めからしか査定できないこともあり、空の明るさばかりが強調されてしまっていますが、こういった対比も素人写真ならではで、良いものということでご勘弁を・・・

残念ながらやはり「朝映え」はしていませんでしたが、十分に古木の紅葉を楽しませてもらいましたし、古刹と古木というのは、どこか喧騒を忘れさせ心を落ち着かせてくれる力があるようです。
紅葉する巨樹という、どうしても伝えきれていないカテゴリーであるそれも記事にしたかった理由の一つですがしかし、まだこの先に、早朝に訪れてよかった!、紅葉の時期に紹介したくなる、その「三文の徳」以上の大判小判のような紅葉の美しさを味わうことになるとは、この時は全く知ることなく・・・


延命寺の夕照もみじ所在地

大阪府河内長野市神ケ丘492

この時期だけだったかもしれませんが、門に行く手前の道から先は一般車は進入禁止になっていますので、車では入っていくことはできないようです。
周辺にはパーキングは見当たらなかったので、駅や少し離れたところに駐車してくるしかなさそうです。(途中若干道幅も狭い。)
実際、9時頃にはハイカーさんたちが大挙をなして訪れていましたので、通常は徒歩での探訪になるでしょう。


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