空を見上げて
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秋の名月と月に棲む樹 桂(かつら) ロマンの始まり部

春も素晴らしいが秋も素晴らしい。
しかしながら、いつもあっという間に過ぎている(既に)のはなぜだろうかと考えてみた。
一つ思うことは、春はまだまだ肌寒い時期から「桜」を待ち、その花が散ってしまうまでのわずかな時間の宴を楽しむことが、季節を自然と感じさせているからかと思い、では秋は?!というと紅葉を思い浮かべるも、宴がないからか(笑)どうも明確にその時期を感じることなく冬に突入しやすいのかもしれない。

そうそう、時期的にイベントが満載でその上に運動会シーズンの後に一瞬ある心地よい季節だけに、楽しみにしている余裕がないのかもしれない。
そういう先週末の運動会も確かに暑かった。日焼けで真っ赤になった肌が、10月も夏だ、と感じさせた。
ところが、その数日前には「中秋の名月」と「スーパームーン」なる、天体ショー?がいつもよりクローズアップされていたために、今年は少しゆっくりと秋の空を眺める機会を持つことができた。

特に、たいていの人は気が付いていないかもしれないけれど、スーパームーン直後の月は、昼間になってもはっきりと見えていました。
秋の青空に浮かぶ白くすけそうな月は、運動会の清々しい空気とともに浮かび、闇夜の魔法的な魅力とはまた異質な存在感を放っていたもの。
(写真中央上部のうっすらと雲のあるところにある丸いのがそれです。)

秋の月

月にはウサギがいる、というお話は今の子供たちも知っているんだろうか?!
子供のころは、月を見るたびにその「長い耳」を探したもの。
しかし、月にいるのはウサギだけではないんです!
もしかしたら、月で餅つきをしていたウサギの臼と杵はこの木でできていたんだろうか・・・と思いたくなるその木とは「桂」。

桂1

そこそこ有名でそこそこマイナー。
そう、桂には悪いけれどそんな雰囲気。
その材の性質や質感を知っている人にはすぐに通じる材であるも、建築や器具などに使われる機会は少ないので、その方面の方や一般のお客様にはあまり知られない樹種。

それでも、桂は古くから月との関係のとても深い木だったのです。
中国では、桂は月にあると考えられていたといいますし、日本でも古今集や伊勢物語にも月と関連付けられて登場するほどに、その関係性は深いのです。
中国から海を隔てた日本においても、「久方の月の桂も秋はなほ もみぢすればや照りまさるらむ」=月にはえている桂の木も、やはり秋に紅葉するから月が一層輝くのだろうか、と詠まれているようにやはり月に棲む桂の姿を想像していたのは確かなようです。

桂は、表舞台にはほとんど登場しませんが実は古くから存在する樹種で、およそ1億年前の白亜紀(恐竜の時代!!)からその姿や特徴を大きく変えずに現在に残っている数少ない種だといわれます。
古くから残る針葉樹樹種のスギも、現在では日本特産と言われ(中国にも似ていない仲間がある)ていますが、同じく白亜紀から6500万年前にはさらに多くの仲間が北半球に広がっていたものの、ある時期から以降は現在のスギが多くなったという歴史があるそうです。
スギが冷涼な気候に対応できたからだといわれていますが、原始的と言われる針葉樹のそれと同じくらいの歴史を持っている広葉樹は珍しく、それもほとんどその時の様子と変わっていないというんだから、進歩しないのかそれとも変わらずともよいくらいに卓越しているのか・・・

月面着陸した宇宙飛行士は、月の地表で桂の落ち葉の一つでも見つけただろうか?
いや、四季のない(であろう)月面ではもしかすると落ちることなく不朽の黄葉なのかもしれないな。
もしかしたら月が時折金色に見えるのは、月の桂の黄葉なのかもしれないですね。

中秋の名月



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