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巡りゆく往来の記憶 〜塩生のエドヒガン(巡礼桜)〜


いかん、前回の桜シリーズ更新からあまりの過密スケジュールとちょっとした問題があったので、すっかり更新できず本日になってしまいました・・・・・
木材、建築業界は仕事が一時期や同日に集中することが多い業種だと思いますが、やはり限られた人数でやりくりする会社にとっては集中されると正直辛い。有難いことだけれども、待ってもらわないといけない心苦しさがつのるばかり・・・・
この記事を待って下さっていた方にも、申し訳ないです。

さて、それでは本題の桜の巨樹古木です。

最初にお伝えしておくと、今回はクスノキやスギのあのとてつもないスケールで迫るような巨樹巨木ではなく、どちらかというと古木名木の範囲なのではないかと思います。

今回私が訪れた桜の巨樹古木はここです。

塩生のエドヒガン 2

長野県信越本線川中島から車で山道を登った先にある、「塩生のエドヒガン」です。

この桜の所在地である塩生は、古くは小市渡から小野平、下峠を経て戸隠方面への古道だったということです。
それが、この桜の別名「巡礼桜」という名のもとになったといいます。

なるほどそのためか、この地は少し山の上に位置し十分車ではいきつく事が出来ますが、道路の傍にこんな立派な桜があるのも頷けます。
もしかすると、その「巡礼」の頃には近くにお茶屋さんでもあって、道行く人に桜の美しさと憩いを提供していたりしたのでしょうか・・・

塩生のエドヒガン 5

現在は車は通るものの私の滞在した30分程の間に1台だけでしたから、基本、静かに佇んでいるようです。

塩生のエドヒガン 1

解説板によると、傍に枯株があり、現在の幹はその枯株からでた新芽が大きく育ったものだろうということで、現存する幹の推定樹齢700年に、存在したであろう枯株まで遡ると実に1500年という樹齢になるということ!

1500年前って古墳時代?弥生時代?!
歴史で習った風景を想像すると、如何に昔か想像できます。
そんな時代に若木だったのか、君は・・・
少なくとも700年前は鎌倉時代位?ですから、既に多くの人が往来していたことでしょう。
もしや、かの有名な川中島の合戦の状況も俯瞰していたんだろうか?!
そんな時代を想像するだけでもワクワクしてきます。
この山の上からどんな景色を見ていたのか・・・
巨樹老木に会うといつも感じます。

塩生のエドヒガン 4

とはいえ、私が訪れた時には道路から奥の大枝が途中から切り落とされていました。
大雪のせいなのか、それとも何か外的要因でもあったのか、この太さの枝が伸びているといないでは、また迫力に差があったと思うのですが、それよりもキズに繊細であろうエドヒガンの今後の成長の方が少し心配です。

塩生のエドヒガン 7

枯れたり、空洞化したりする部分も出てくるのでしょう。
大枝以外の部分も明らかに人為的に切られているところが散見されます。
巨樹や古木には必ずついて廻ることですが、雪の重みで枝が折れたり、また社寺の境内の巨木では、その折れた枝によって参拝者が怪我をすることを防ぐために早々に伐り払ってしまうこともしばしば・・・
樹勢が旺盛な巨樹だと社殿の屋根を損傷したり、根を社殿などの建物の下にまで伸ばしたことで、建物が傾いてしまいそれが原因で伐採されるものもあったりします。
難しい問題です。

塩生のエドヒガン 3

こちらも空洞化か、それとも樹皮の剥がれか、根元付近ですが痛々しいものです。
これらを見ていると、やっぱり古木なのかなぁ・・・という印象。

塩生のエドヒガン 8


もちろん、これに花がついていると印象は全く異なり、とても明るく活き活きとした印象になっていたものと思いますが、なにせ毎度のことで雪景色での巨木訪問なので、花はお預けということで・・・(後ろの草地に白くつもってますでしょ・・・)
実際は淡紫紅色の花が咲くそうです。
どんなに美しいんでしょうか。
ソメイヨシノの薄紅色も大好きですが、そこに紫がかった色合いが入るとなると、やはり平安時代などでは高貴な色、位の高い者のみが許されたという色である紫ですから、風格漂う落ち着いた景色になるんでしょうね。
あぁ、見たかった・・・

塩生のエドヒガン 6


桜の巨樹は、枝垂れまで含むと殆どがエドヒガン種だそうです。
元々はそんなに生命力の強い方ではない樹種だから、怪我や病気、災害などに会わなかったものが運よく巨樹として現在に残っているようです。
花の色もそれぞれで、今回の淡紫紅色の他にも様々な色を見る事ができるというのがエドヒガンの巨樹の楽しみ。
やはり、葉のある黄葉のイチョウとともに、花のある頃に訪れるべきですね・・・

塩生のエドヒガン 9

最後に記念撮影。
山に私の服の色が同化してしまっていますが、こうやって見るとやはり大きく、幹自体は分かれているために太くはありませんが、いい枝ぶりだと思います。
今となっては巡礼という人の往来は影をひそめているのかもしれませんが、それでもこれからも眼下に広がる長野市を見守っていてほしいものです。

また花のある時期に会えることを期待して・・・・


塩生のエドヒガン(巡礼桜)所在地

長野県長野市塩生甲

国道19号から県道(?)406号を登り、小田切郵便局に達する下手 地図上南側で、道路が分岐します。丁度その分岐点にあります。
広いので、駐車可能です。


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