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艶というよりもコッテリ? ミャンマーチーク幅広無垢フローリング 応接間編


前回の松柾縁甲板(フローリング)はどうでした?!
何も塗っていないのに、塗装されたかのようにピカピカでしたよね。表面の平滑性のレベルが高い証拠です。

ちょっと前のテレビで放送していた「和包丁」の回で、よく切れる包丁で切ったお刺身は「角が立っている」と言っていました。
切る時に素材をつぶすことが無く、切断面も平滑に切れているそうです。
人間の味覚はそういったところまで無意識に「美味しい」と感じているのでしょう。
余談ですが、その包丁をうみだしている大阪堺市の包丁鍛冶の職人さんが素晴らしいことをおっしゃっていました。(一部原文ではありませんが。)

「やればやるほど目が肥えてきて、10年前見えなかった上が見えてくるんですわ。生涯勉強ってことです。」

失礼かもしれませんが、その道58年で、まだまだ上が見えるとな。
秀逸な包丁を作るために最適な温度である800度を、炎の中に入れられた鋼をみて、誤差0.1度という信じられない精度でいい当てられたところを見ると、これぞ本当の職人さんだなぁ、と感銘を受けました。
そんな方がまだまだ上がある、というんだから私たちにはまだまだ以上に目指すべきところがあるということです。向上心ですね!

さて、その平滑に仕上げられた松柾縁甲板も、天然の樹脂成分によって艶があり美しいことは言うまでもありませんが、同じお宅の中の洋風の応接間の一室に使っていただいたこれも、艶とレアな事に関しては負けていないかもしれません。

ミャンマーチーク幅広フローリング 1

ミャンマー(ビルマ)チーク幅広無垢フローリングです。

チーク Teak

クマツヅラ科というところに属する、硬く、水に強くそして美しい材。
3拍子揃っていると言っても過言ではないと言えるのは、銘木として世界中で認められているから。
木材は普通、あまり水分との関係が良くありません。
いや、空気が供給される状態の木材は、といった方がいいかもしれませんが、木材の耐久性の記事にもある様に、どうしても腐朽による強度や耐久性の低下の心配が付きまといます。

しかしながら、一般的にこのチーク材は耐水性並びに対虫性(海中で木材に穴をあける虫)が高いため、耐久性の求められる水気の多いところに多様されてきました。
有名な用途が船の甲板。
船内からデッキに出ると広がる青い空と海。
そちらにばかり気が行きがちですが、足元を支えているのがチークです。
もちろん、高級材ですから採用されている船は限られますが、豪華客船に乗船の機会があれば甲板を観察してください。
茶色に少し金色のような輝きが混じっているとチークです。
と言っても、色は変わってしまっているでしょうね。

それ位に昔から信頼されてきた材であるのですが、ただ耐久性だけのことを言えば、今まで紹介したような堅木であるイペバツなどのウッドデッキに使われる木材でもいいような気がしませんか?!
たしか、それらの材も耐久性が高いとお伝えしていましたね。

では、どうしてチークが多様されるのか?!

それは一つに油気。
チークの材に触れたことのある方はわかると思いますが、チークという材はとっても油気の多い木で、木材なのに目隠しをされていると蝋を塗った何かを撫でている様な感覚になる位の手触りです。
もちろん、材により変化はありますが、やはり油気のある材は材面も美しく重厚です。
二つ目の理由は、その材面の美しさ。
先のデッキ材は、材色は鮮やかなれど、どちらかというと木目がはっきりとしていないものが多いのです。
それに比べチークは色合いのグラデーションから油気の部分の金色を思わせるような光沢は、世界から愛されてきた理由ここにあり、という感じです。
そういったことがあってでしょう。堅木では珍しく家具に使われる木材の一つです。

チーク製キャビネット

チーク製のキャビネット。
写真ではわかりづらいかもしれませんが、艶々としていますし、もう設置から10年ほど経った今の方が深みが出てきたような気がします。

チークの産地であるミャンマーを含む東南アジアでは、その耐久性から屋根板としても使われていたそうです。
えー?!多分、細かく切って小さいものを重ね合わせるような形にしてあるのだと想像するのですが、何とももったいないような・・・私ならそのまま他の用途に使いたくなるだろうと皮算用。
どうして小さくと思うかというと、この用途は屋久杉と同じだからです。

屋久杉は決して堅木ではありませんが、極度に成長が遅く、また自身に油気をため込むため、稀に肥松の様な油の塊になる部分がある位です。
これは屋久杉が千年の命を得るために自衛手段として得たものだと思いますが、屋久杉という名前だけを聞くとあの巨躯と流麗な木目ばかりを想像しがちですが、私は屋久杉の神髄はその油気にあると感じています。
屋久杉を製材した時の独特の香りは、この油のせいでしょう。
いくら似た木目の杉でも、あの香りまでは真似できません。
ハマってしまう、木材の魅力全開です!!

屋久杉杢天板 1

おっと、話がそれましたが屋久杉も重機などで搬出できない時代は、山で巨木を小さな木片に小割して、それを何枚も束ねて担ぎおろしていたそうです。
そうしておろされたものが屋根の板にも多く使われていたそうです。
何とも贅沢な屋根板です。
現在のベニヤ板の屋根からすると信じられませんね。
チークも屋久杉も、やはりその油と耐久性を知っていて、雨を防ぐ屋根板に使われていたんですね。

前置きが長くなりましたが、とにかく世界が認める秀逸材であるチークを使っていただいたのが応接間です。
先日の松柾の和風から一転、応接間は洋室になっているので、調度品ともマッチしていました。

ミャンマーチーク幅広フローリング 2

他の樹種もそうですが、チークにも材色のバラつきはあります。
色の濃いところと薄いところ、黒い筋のあるようなところなど、様々含まれます。
もちろんそこが無垢の本質ですが、現在のチーク材は産地によってはかなり色が浅く、先に挙げたような油分の少ないものもあります。
だから●○チークのような名前になっていても、先に挙げた特徴を持っているかどうかは不確かなものがあります。
それが無垢の木材を定番商品として紹介しづらいところではありますが、それはどちらの材が良いとか悪いとかいうことではなく、自分の必要な材はどんなものであるかを考えて決める必要があります。
そして決定の時にはやはり材木屋サンに相談することをお勧めします。

ミャンマーチーク幅広フローリング 3

このチークも年々稀少になってくる材です。
今回は120幅広のユニタイプでしたが、150幅の一枚物も含め少しづつの入荷はあるものの、多くの入荷を見込めるわけではありません。
ですので、なかなか常時紹介できる訳ではありませんが、しっかりと家づくりのスパンをとっておられるお客様にはご紹介できることと思いますので、チーク材もご相談お待ちしています。
稀少材は数十年後にどんな顔を見せているのか、楽しみになります。


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