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巨樹巡りでも一休み 津島神社 御旅所のイチョウ


前回、立派な社殿を持つ津島神社の大イチョウを紹介しましたが、ここまで行って忘れてはならないのが社外にあるもう一本のイチョウ。
その名も「津島神社 御旅所のイチョウ」。
なんか響きがカッコよく感じるのは私だけでしょうか・・・

津島神社御旅所の銀杏 8

恥ずかしながら告白いたしますが、私、ここを知るまで御旅所を理解していませんでした。
御旅所とは、祭礼の時御神輿を一時安置する仮の建物、という意味だそうです。
御神輿=神様の乗り物(ちょっとおかしいですが・・)が休憩とどまる場所、ということの様です。

津島神社御旅所の銀杏 1


このイチョウのあるところは昔は天王川の西堤防にあたる場所だったということですが、今はT字路の角で車の往来も多い為想像もできません。
丁度、津島神社の大イチョウがある鳥居から東へ少し歩いたところにあるのですが、まさか川があったなんて、時代とともに大きく変わる風景を、どの巨樹も見てきたことでしょう。

津島神社御旅所の銀杏 2

根周り10m(目まわりではない。)、枝張り四方に約20mというその姿は確かに立派ではありますが、まわりには住宅と背後にマンションが見えるその景色は、何度考えても月日の移ろいで変わっていく風景の中でここまで大きくなったんだ、という想いになります。
樹齢は約400年ということですから、社殿の大イチョウの200年ほど後に誕生したことになりますね。
そう考えると、社殿のイチョウはその頃はもう立派な大木だったんでしょう。

津島神社御旅所の銀杏 5

さて、イチョウと言えば黄葉の美しさ。
前回も初めてのイチョウの巨樹の黄葉をお伝えするべく記事にしたわけですが、イチョウと言うと黄葉と乳と、その他にもう一つありますよね・・・
なんだったか・・・

そう、これだ!

津島神社御旅所の銀杏 4

私にとって、イチョウというとこの印象が強いです。
根上がり、と言っていいんでしょう。地を這うように意思を持ってどこかに進んでいくかのように這いまわる根っこ。
イチョウでは流谷八幡宮のイチョウの印象が強く残っているので、やっぱりかぁ・・・と感じるのですが、実はイチョウに限ったことではなく、切越の夫婦ヒノキ夏山の大スギの様な例もあるので、慣れてしまえば驚くこともないのですが、はっきりいって私は少し苦手です。
大人しく土の中におってよ、と言いたくなります。

津島神社御旅所の銀杏 3


ただ、もしかすると、このイチョウのある部分のみ道路面から一段上がった石垣になっているため、もしかすると道路整備の際に道路面の高さの調整をするために、この部分のみ元の高さに残されたのかもしれません。
ということは、解説板にあったように、他の部分より高い堤防の上が現在のイチョウの地面で、もしかすると川に面して育っていたのかもしれません。
いつも想いますが、400年前は無理にしても巨樹がまだ普通の木々だった頃の写真というものが見れればなぁ・・・と欲が出てしまいます。
いや、知ることが出来ないからこそ敬虔な気持ちになるのですが、やっぱり見てみたい気にもなります。

昔に移設された巨樹や、伐採されかけた巨樹などは写真が残っていたりしますが、そう奥は無いと思います。
現在は私の様に巨樹に会いに行き、撮影した画像を公開していらっしゃる方が多くありますので、100年後でも現在の姿と簡単に比較できるようになるんでしょうね。
そう考えると、巨樹に会いその場で想像してみる喜びというものが少しうすれるのかなぁ・・・と感じることもしばしば。
どちらにせよ、エゴですが・・・

津島神社御旅所の銀杏 7

結構車が通ります。
右に写るのが私ですが、ご覧のような高さに位置しています。
根を踏まないように道路に立っての記念撮影。

もうひとつ、このイチョウの見どころは「雄木である」ということ。

ギンナンのならない雄の木は、大抵こんなに大きくなる前に伐採されてしまうそうですが、ここが御旅所だったということで伐採をまぬがれて今日まで400年残る事が出来たのではないか、と言われています。
しかしながら、街路樹においてはその反対なんですね。
大阪では御堂筋に代表されるイチョウ並木。
本当に今のシーズンは美しいものです。
でも、その街路樹のイチョウが雌木だと、舗装された道路にたくさんのギンナンが落ちてきます。
そしてそれを車や自転車、通行人が踏むと何とも言えない香りがたちます。
香りというか、匂い・・・
悪臭として嫌がられ、街路樹には雄木を植えるようにしたいそうですが、初めは雄と雌の区別がつかないそうなので、そううまくはいかないそうです。

ただ木を見る、大きさに驚く、ということだけではなく、そういったことを考えながら見ていると、木々も生き物なんだという想いと、そこから来る先輩への畏敬の想いが重なると思います。

欲をいえば、この御旅所も綺麗な黄葉であるということなかったんだけどなぁ・・・
黄葉巨樹はまた次年度・・・できるかな。
その時まで御期待ください。


津島神社御旅所の銀杏 6


津島神社 御旅所のイチョウ所在地

愛知県津島市馬場町16前

駐車場無し(津島神社から徒歩すぐ) 


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コメント
1. Posted by osanpo   2013年12月02日 22:21
津島はこれまでの人生の大半を過ごした町で2年前に津島を離れて今は滋賀に住んでいます。

実家が津島にあるので昨日も津島へ出かけ神社の黄葉を撮ってきたところです。

たまたま検索していて遠い場所に住む方が津島の写真を取り上げていただいているのを見て大変うれしく思ってコメントさせていただきました。

かつては神社の東の鳥居から御旅所を通って少し東の現在交差点のある場所が南北に流れる川でした。現在もその南にある池が天王川公園と呼ばれていますが、もともとちゃんとした川でした。津島は古くからその川を行き来する物流の湊町として栄えていた街なのです。

7月の末頃に天王川祭といって提灯で飾った船のでる壮麗な祭があります。川を上ってきた舟が着いて神社への使者を下ろす場所に設けられるのが御旅所です。現在は池で祭がおこなわれているので池の北側に御旅所がもうけられます。

津島辺りの黄葉は11月の終わりから12月頭くらいです。ちなみに津島から北に20分ほどの稲沢市の祖父江という町の一帯はギンナン栽培が盛んなためこの時期は町中が黄色く染まります。稲沢市は植木の生産で有名な街でもあります。

2. Posted by osanpoさま   2013年12月03日 10:46
はじめまして、戸田です。
御便りいただき、誠にありがとうございます。

そうでしたか、津島にお住まいだった方に喜んでいただけたとなると、少しは書いた意味があったというものです。黄葉というには甘い写真で申し訳なかったですが、荘厳な社殿と立派な鳥居、そして2つのイチョウがとても印象に残っています。
御旅所のことや、過去の津島神社近辺(本編で引用していました川の件など)を教えてくださり、再度訪れたくなりました。

こう言ったお話を頂けることが何よりうれしく思います。
お立ち寄りくださりありがとうございました。
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