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車と楽器


少し前の新聞コラムに興味深い記事が出ていました。

興味深いといっても、実際その物に興味がなければそれまでなんですが、思わず少し中身を覗きたくなるようなもの、しかもそれが自分の好きな分野ならなおさらです。

その記事というのはあの有名な楽器「ストラディバリウス ロマノフ(1731年製)」と、三つ又の槍のエンブレムが誇らしげなイタリアの高級車メーカー「マセラティ」に共通点がある、と言うものでした。

私にとっては、数百年前の木材が奏でる音色が今なお最高の音質を誇る楽器も、機械ではあるけれども自然のものからは感じることのない「迫力や高揚感」をもたらす自動車は、どちらも興味が尽きないもの同士です。
そういう意味では、自分の中ではある意味共通なのですが、一般的に何が共通なのかはその文面によります。

実はマセラティのエンジン音(正確には排気音でしょう。)とストラディバリウスの音色に以下の共通点があるというのです。

1.音響の迫力(迫力があり想像力をかきたてる)
2.脳の活性化効果
3.耳への心地よさ(類似したスペクトル)

この3点に明らかな関連があったそう。

確かに。迫力があり聞く人の脳を活性化し、聞こえてくるその音に心地よさを感じる。
車好きには頷けるところですね。
因みに私が好きなのは、ポルシェ カレラGT(V10)、同 911 GT3(H6)、フェラーリ F348(V8)、そしてLEXUS LF-A(V10)ですね。
()はエンジンの形式で、VはV型、Hは水平対向式を意味し後に続く数字はエンジンの気筒数ですが、もちろんV型12気筒を搭載するスーパーカーも素晴らしいものです。
いつぞやに間近で聞いたランボルギーニ ムルシエラゴSVの排気音と走り去る加速音は、それこそ管弦楽器のそれと称してもよいのではないかというくらいのものでした。
補足すると、LEXUS LF-Aは排気音にもこだわる事から、排気系統の開発に音響技術のあるヤマハ(エンジン自体もヤマハ発動機と共同開発)が参画しているのが大きな特徴です。

車 4














ヤマハとトヨタは様々な協力関係にある会社ですが、おそらく一自動車メーカーだけでは出せなかったであろう、楽器のなるような素晴らしい排気音を聞かせてくれます。たぶん、日本車では一番美しいと思います。

車 2













カレラGTは精密機械の完成されたV10サウンド、GT3はレーシンググローブの固定テープを引き締めたくなるような「やる気」になる乾いたサウンド、F348は粗さは残るものの迫力のあるV8サウンド。

車 3














主役のマセラティがはいってないけど、あえてあげるならこの4車種が私のお気に入りです。(もちろん旧車もすきですよ。)
何故かって?!
その理由こそが先の3カ条です。

私に訴えかけたのでしょう。揺さぶられたのでしょうね。

しかし、全てに言えることだと思いますがいくら良いとされるものでも、好きなものでないといけないだろうし、興味が無いと感じることはないだろうし、知識が無いと関心もしないでしょう。
それは宝石でも木材でも、車でも楽器でも同じ。

宝石は輝いていればいい、木は安くて寸法が安定していればいい、車は走ればいい、楽器は鳴ればいい、そして家は住めればいい・・・・・

あまりにも過剰に満たされるのはいかがなものかとは思いますが、求めるもののレベルが低すぎると良いものは生まれないと思います。
なかなか日本の住宅の質が上がらないのも、こういったところにも要因が隠れているはずです。


そういった点では、今回のマセラティもストラディバリウスも共通しているんだろうと感じます。
良いものをつくろうとするから良いモノが出来る。だからこそ、それを良いと感じる事が出来るのではなかろうか?!

宝石にも木にも車にも楽器にも、家にも興味がないと言われれば悩んでしまうところだけれども、それ以外のものでも良いところがあるから惚れこむんだ。
それは数字や価格では表せない魅力。
少しでも身の回りに惚れこめるもの、数字や価格では表せないもの、増やしてきたいですよね。それが心の豊かさにつながる、心揺さぶるものだと思っています。

車 1














興味のある方は、こちらからマセラティのページに入ると、記事に書いたエンジン音とストラディバリウスの聞き比べが出来ます。
一度耳を傾けてください。どちらがどっちかわかるでしょうか?!



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