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荒波を耐えてしのんで珪化木(けいかぼく)


海といえば、穏やかで生き物を育む優しい場所の様なところもあれば、荒れ狂う大波が押し寄せる力強くも人間を凌駕する勢いを感じることもありますが、そんな波のなかを何千万年耐え続けてきたのだろう。

巨樹を追いかけたりしているとたまに、巨(おお)きくはないけれどもたしかに稀少な木であるものに出くわしたりします。
埋没林施設(魚津小豆原)や展示されている埋没材などもその一つですが、それらと同じように数千年、数万年いや数千万年というもういつの時代かわからないくらいの年代の木が出てくることがあります。
神代木をも超える、はるかかなたの時代から存在する木。
それは珪化木や木化石

火山活動の土石流に流されて形成される、というようなところは神代木と同じものですが、はっきりとした違いは両者木であるけれども、珪化木は「木の組織が石にかわったもの」であるというところでしょうか・・・
琥珀(こはく)という、木々の樹液が化石になったものが宝石と同じように扱われますが、どちらかというとそれにちかいのかもしれません。
木質部を失う代わりに石化していく・・・
そんな珪化木も神代木と同じ様に日本の様々な場所で発見されています。
なかでも岩手県の根反の大珪化木が有名な様です。(ほん近くまで行ったのですが、大雪で寸前にてあきらめたところ・・・もう一度行きたい。)

さて、そんな珪化木は海辺や川底から見つかる事が少なくありません。
押し流された影響でしょうか?
こんな形で残っていたりするものです。

島根県波根西の珪化木 10
























こんな海岸の、それもおそらく波が打ちつけるだろう所にまさしく「突き刺さる」かの如く海中から岩場に向けて聳え立っています。
これが島根県波根西の珪化木です。

島根県波根西の珪化木 4














このように根元(?!)は水中で、どこまで伸びているのか定かではなく、もう片方はどうしてこんなところに上手く残っているもんだと思わせる位置にはまっています。

島根県波根西の珪化木 7














覗きこんで一瞬、嘘やろぉ?!といいたくなるくらいにすっぽりはまっているんですが、人為的にすら感じるくらいに見事です。

この波根西の珪化木は、1800万年から2000万年前の火山活動の土石流により押し流されたものだそうで、長さは目視できる部分だけでも5m、埋没部も含めると10m以上といわれていますが、実はこのあたりにはこの一本だけではなく、海底には波にあらわれた珪化木がゴロゴロとしているそうで、大昔の豊かな森とそれを取り巻く自然活動のすさまじさを感じるというものです。

島根県波根西の珪化木 12














水中に近い部分はなんとなく木のものという感じを残している様に想いますが、なにせ周りがいわばだけに、石にも見えてきます。

この波根西の珪化木、島根県大田市の海岸にあるのですが何せ海岸だけに事前に正確な位置がわからず、迷うのでは?!と心配しましたが途中からは看板もあり、少し歩く事になりますが、間違うことなくたどり着きました。

島根県波根西の珪化木 1














海岸線沿いの集落にこのような看板があり、この裏手か?!と思わせるのですが、これよりももう少し奥まで車で進みそこからは徒歩です。

小さな案内板の通りに進むと墓地を横目にして綺麗な遊歩道が見えます。
それを行くと海岸にたどり着く事が出来ます。

島根県波根西の珪化木 2





 この下に珪化木ちゃんが・・








この景色を見て一瞬、もしかして足を海に突っ込んでいかないと行けないところ?!と少し心配になったのですが、満潮でなかったこともあってか、近くまでたどり着く事が出来ました。

階段途中には珪化木の案内石碑があります。

島根県波根西の珪化木 3














こんなんがあると、この近くにあるのか?ときょろきょろとしてしまいますが、お目当ての本体はこれよりもまだ下。階段を降り切った、水辺にあります。

島根県波根西の珪化木 14














洞窟の様に穿たれた部分の上部にもたれかかり、中央部が少し細くなってはいますが、その太さはなかなかのもの。
資料によると、この珪化木はブナの木らしく、日本海が形成されたころの火山活動によって運ばれたものだそうです。

島根県波根西の珪化木 9














島根県波根西の珪化木 7














所によっては木を感じさせ、その他はやはり木の形をした石ですね。
こういった部分が出てきたのも海の波による浸食で、少しづつ岩が削られるなかで、周囲の岩石よりも珪化木の方が硬かった為にこのような形で出現したとも言われています。

どちらにせよ、想像もつかない時間の流れの中での産物。
こうやって数千年前の木に対面できるだけで幸せです。

島根県波根西の珪化木 6














因みに、大きさを比較するとこんな感じ。
念の為、私ではありません。地元のおっちゃんです。
先の石碑のまわりを一所懸命探している私に、まだ下やで、と教えてくれたのでついでに人間スケールになってもらいまひょ。

島根県波根西の珪化木 11














上の写真は決死の覚悟(結構水際にビビってしまう私・・・)で腕を伸ばして珪化木の近くから撮ったもの。
水面の近くからのアングルです。

全てが同じ様な写真になってしまっているのは、撮影場所が限られることによるものです。
遊歩道を下りてくると珪化木の隣にでますが、反対に行くには遊歩道を乗り越えて崖地を降りるか海の岩場を移動するかですが、こんなところで万が一があって迷惑をかけてはいけません。
訪れる皆さんは無茶をしないようにしてくださいね。

ここ以外にも近くに仁摩の珪化木もあるのですが、そちらはなかなかの難所の様で、この時は行くことをあきらめました。
もし訪れる事が出来れば、そちらと小豆原埋没林公園を合わせてまわれば、ロマンあふれる樹木の世界を知ることが出来るのではないかと思います。

島根県波根西の珪化木 8















波根西の珪化木所在地:島根県大田市久手町波根西2137近辺の海岸
駐車場、基本的になし。路上駐車になるので、邪魔にならない場所を探しましょう。



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