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切越の夫婦ヒノキ


前回の記事で、手作業による移行の悪戦苦闘をお伝えした「星印」ですが、その後も作業を続けるも、地図が固まったり、住所表示が出なかったりする上に、所在地の詳細を拡大しようとするとぼやけたまま拡大できなくなったりするので、まぁ、ほとんど上手く進みません。
夜中に目をこすりながらの作業なので、自分の目が見えていないのか画面がぼやけているのかもだんだんわからなくなってきます。

この「星印」の移行にこだわる理由は前回少し触れましたが、「星印=巨樹との想い出」であり、その星の場所を見ると頭に風景が浮かんでくる場合がほとんどであるとともに、それ以上に「住所で表示できない場所」を地図上に残したいからにほかなりません。

もちろん、樹齢数百・数千年という巨樹巨木が人間のあてはめた住所という表示に全て納まるわけがないのは当たり前のことなのですが、やはり出会った場所を残しておきたいことと、もし、他の方が向かわれる場合に説明できるように、と思う気持ちがあってのことです。


さて、そんな場所を残しておきたい巨樹のなかでも、説明がしにくく更にもう一度行けと言われても躊躇する様な場所にある巨樹を、ここに紹介しておきましょう。
こう言った巨樹達の所在地を残したい気持ちが大きいのが手作業に向かう原動力なのです。

切越の夫婦ヒノキ 3



































 で、でたぁーお化けぇ〜。(古いか・・・汗)

巨樹にはどれも独特の雰囲気や空気がありますが、この切越の夫婦ヒノキはまた違った意味での雰囲気に満ちています。

その理由の一つはその道中(あとでじっくり・・・)と所在地、そしてやはりその姿からでしょうか・・・・
巨樹に限らず、どうしてこのようになったのかと、無粋な質問をしたくなるものが多くありますが、この夫婦ヒノキもその筆頭。
よくもまぁ、ここまで見事に二本も仁王立ちしているもんです。それも社殿に通じる階段を挟んで枝ぶりまで左右に、計算された様に振り分けて・・・

しかしこの景色を見て、敬虔な弊社の読者(笑)ならピンとくるところがあるはずです。

そう、少し前に巖石神社と夫婦ヒノキとして紹介した宍粟市のヒノキと似ています。
もちろん、そのスケールや迫力は違いますが、少し重なるところがありますね。


切越の夫婦ヒノキ 5

































社殿への階段を上って眺めると、意思をもって触手を伸ばしている様にしか思えないような様相を見せています。

切越の夫婦ヒノキ 7

































おそらく、この枝の多く出ている方は現地にいた感覚からの方角で言うと南に向いていると推測するのですが、まさしく、木の南側には枝が多くなるという説を地で行く格好になっています。
とはいえ、その「南向きに節」説は完全ではないという話もあり、言いきることはできませんが、そんな理由をつけて納得したくなるくらいに見事に集中した枝は、夫婦ヒノキの巨樹の意思を伝える手段なのでしょうか・・・・

切越の夫婦ヒノキ 1













綺麗な案内板が据えられています。
岡崎市の指定文化財であり、天然記念物指定されているものです。
各地にある「須佐之男」の名を冠したお社の中の一つだと拝察しながら、頭上から降り注ぐ様な枝がやはり気になっています。

切越の夫婦ヒノキ 10


































近くで見ると、その太さにも驚かされます。
実際、私も杉の巨樹というのは多く見てはいますが、ヒノキは用材として利用されてきた事なども理由にあるのでしょうが、あまり巨樹として出会った経験がありません。
もちろん、このように(いや、これ以上の)山中には天然記念物指定を受けているヒノキがまだあるのですが、それでもヒノキを多く利用してきた風土から言うと圧倒的に数が少ないように思います。

切越の夫婦ヒノキ 6













上手くカメラを据える事が出来ず、大きさ比較はしづらいですが、この夫婦ヒノキに関しては、大きさとともに一対に揃っている事に大きな意味があると思われるので、私の記念写真程度にご覧ください。


しかし、この夫婦ヒノキ。その巨躯と枝ぶりもさることながら、もう一点凄いところがあります。
それは・・・・

切越の夫婦ヒノキ 4













ぎょえーーーー。
エイリアンに追いかけられたらこんな感じか?!!と思うような襲いかかるかのような根っこ。

切越の夫婦ヒノキ 2


































土が流れてしまったのか、はたまた自身の力で出てきたのか・・・
聞いてみましたが、答えは聞こえず・・・
しかし、もしかするとエイリアンなのは私たち人間なのかもしれません。
自然を侵す私たちからその社を、神仏を守る様に張り出した枝と根なのかもしれない。そんな気持ちにさせられます。

とはいえ、大阪の流谷八幡宮のイチョウが2本揃ったようで、まぁ、気持ちのいいものではないですね・・・・
というのは、冒頭にも書いている様にこの場所が大きなポイントです。

切越の夫婦ヒノキ 8


































しっかりとしたお社のある写真に見えますが、実はここ、相当な林道を結構な距離登らないと来られない場所にあります。
物凄い説明ですが、それこそ例の「星印」がないと途中で挫折してしまいそうな道のりを登ってこないといけません。

私もある程度の予備知識を入れていきますし、運転にはかなりの自身がある方ですが、それでも、何度戻ろうかと考えたことか・・・・
因みに古い地図ではこの先は行き止まり・・・民家の様なものが見えたりはするのですが・・・

そんな山中を登り続けること20分・・・
もちろん、対向車を交わすスペースなど皆無ですから前方を確認しながらなので、時速・・何キロかゆっくりとしたペースですが、もう40分ほど走っているかのような気持ちになりました。

切越の夫婦ヒノキ 9
















少し広いところでこれくらいです。
車の後方が夫婦ヒノキに通じる道(これは帰り)ですが、細くなっていっています。
落ち葉のせいで、側溝があるのかどうかも分からず、あまりよせ過ぎるのも怖ろしくなります。
もちろん、携帯など使い物になりません。
万が一のことを考えると・・・・・

という道中が、夫婦ヒノキに出会った時の畏怖の心を大きくするとともに、襲われそうな異形を更に増幅する仕掛けの様に感じてなりません。

しかしお話はこれで終わりではありません。
夫婦ヒノキに別れを告げて先の写真の道を下ること5分。
登る時にももちろん車には会いませんでしたし、行き止まりの道から帰るわけですから後方など気にしていなかった、いや、気にする必要が無かったはずなのですが・・・・・


ぎょえーーーーーー。
バックミラーに車の影がぁーーーーー。。

一瞬卒倒手前でした。
私もゆっくりとは走っていましたが、後方から車が来るなんて思いませんし、ましてや来ないと決めつけているところにいつの間にか現れた恐怖は、もう言葉がありませんでした。

念の為数度ミラーを確認しましたが、襲われるような気配も突然消えてしまうような気配もなかったので、安心しましたが心臓に悪い巨樹訪問となりました。


そんなこんなで、皆さんにも会っていただきたい巨樹ですが、それ相応の覚悟で向かって下さい。
車対向不能と、追われる恐怖!(これは無いか・・・)。

これが是非とも「星を残したい巨樹」であることをお伝えし、今日も星の移行に追われるのでした・・・・・


切越の夫婦ヒノキ所在地

愛知県岡崎市夏山町ソラ16という表示になります。
検索すると、少し東側の国道沿いが表示されますが、それよりも西に須佐之男神社の表示が出ると思います。
須佐之男神社が2社表示されますが、南の県道(?!)37号線を桜井寺方面に登る道の先にあるほうですのでお間違えなく。



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