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重きは仏の心かな セランガン・バツ


最近はあんまりきかなくなりましたねぇ、ウッドデッキ。
一時期は、家が建つとウッドデッキ、リフォームがあるとウッドデッキ、それらが無くてもウッドデッキというように、とにかく何かというとデッキ材の問い合わせや注文が多かったものです。
流行り、というものでしょうか。
木材がはやりすたりにもてはやされるのはとても残念です。もちろん、愛用してくださっている方も多い事はもちろんですが、こうも問い合わせが減るものかと驚いてしまいます。
消費動向というものは読みづらいし、怖ろしいものです。

さて、暗い話はその辺にしまして、その久しぶりに問い合わせのあったウッドデッキ材を先日納入いたしました。
よく考えると弊社の記事では、別に意図的にではないのですがウッドデッキに関する記事が少ないように感じますね。
実際私も書いた記憶が一度位しかなかったように思いますし・・・
といっても、その一度は逸品「杉赤身デッキ材」でしたから記憶にはよく残っています。
一般の施工者の方が思い浮かべる「杉」という言葉の概念を覆す、「杉の赤身の持つ耐久性」と杉の持つ「独特の優しさ」を感じる事ができるもので、南洋材といわれる重硬な輸入材が大きなウェイトを占めていた木製デッキ材に一石を投じたものでした。

今回はその杉赤身デッキ材に先を越された形となっていた、「南洋材」つまり南国で育つ重く、硬く、耐久性の高い木の中での有名どころ「セランガン・バツ」を使って、デッキ材ならぬ外部ルーバー(目隠しの様なものです)を製作するというお話をいただきました。

バツ 2










そういえばこの木材、まだそんなに知られていない時には「バツぅ?!なんや、それ名前が悪いわな、名前が。なんせバツ=×やからな!」なんて、大阪独特なノリでしょうか、一蹴された記憶もあります。
他の地域では、×をバツとは言わないものかどうか定かではありませんが、とにかくどこへ行ってもそんなノリでした。

selangan batu セランガン・バツ

フタバガキ科Shorea属という、熱帯地方産の木材のなかでもたくさんの有用な樹種を産する科目に分類される木材であり、産地も様々な場所がある事も影響し、その国ごとの名称もあることから、違う名前を聞くと別の樹種かと思ってしまいますが、代表的なものは以下です。

・フィリピン Yakal(ヤカール)
・ボルネオ Selangan batu(セランガン・バツ)
・マラヤ   Balau(バラウ)
・インドネシア Bangkirai(バンキライ)

などなど。また、ラワン(これもややこしー言葉ですが、今は樹種として使う事にしましょう。)類や別属(Hopea属)の中でももっとも重硬な物を指して使われる事もあるそうですし、産地違いや仲間を含めると50種程に上るそうですから、流石に見分けることは不可能でしょうね・・・Hopea属は材色が濃く緑色の縞がはいるそうなので、区別できるといいますが、如何に・・・・

バツ 4










産地についても上記の様な所ですが、その他にインドではSal(サール・shorea robusta)という仲間があり、実はこれは日本で言うところの「沙羅双樹」なのだそうです。
沙羅双樹とは、仏陀の入寂とともにその四辺にあったこの樹の半分が枯れ、二本だけが残ったという伝説から、仏典には「沙羅双樹」となったそうです。
日本や中国では、インド菩提樹(Ficus religiosa)や無憂樹(Saraca indica)とともに仏樹として有名であるとの事。

バツ 1










木質材料として見た場合、摩耗性や強度、釘引き抜き抵抗などは、高耐久であり銘木としても有名なチーク材の1.5倍と言われていますが、確かに摩耗はしにくそうですね・・・
とはいえ、南洋材特有の加工のしにくさやささくれの様な部分も出てきますので、優劣という判定はできませんが、それでも屋外使用を前提として使用する場合の高耐久性木材であることには変わりありません。
あ、しかし白太(辺材)はダメです。
白太は栄養分豊富であり、赤身(芯材)とは違い耐久性や耐虫害性が期待できません。
これは特殊な樹種を除いて、桧であろうと何であろうと同じ事です。

完全に白太を外すことは難しい(木材の有効利用の観点と、製材歩留まりなども含めて)ので、赤身が多い状態で使うことにはなりますが、真っ白太でない限りは大きな問題はないとおもいますが。

残念ながら、ルーバーの施工には立ち会うことはできませんでしたが、できる事なら、家の建て替え時期が来てもルーバーはつかえるよなぁ・・・位のところまでもってほしいのですが、さて如何に。

お宅の信心が如何様であれ、セランガン・バツ材を利用される方に幸多からんことを・・・

バツ 5













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