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魅惑の杉ワールド外伝 〜日本第6位の杉 月瀬の大杉〜


さて、ずっと続いてきた杉のお話。
いろんな場面で杉の良さや、日本特有の木というキャッチフレーズで宣伝されている杉ですが、それだけではなく、結構掘り下げていきたくなる樹種だという面白さがわかっていただけたかと思います。

前回で一区切りの予定だったのですが、第二話で書いていた「古くから守られてきた木と地域の人たちとの深い絆」のお話を書ききれていませんでしたので、ここに外伝と称し、そのお話とともに「日本第6位の巨杉 月瀬の大杉」を紹介しておきたいと思います。

月瀬の大杉、もしかすると殆どの巨樹好きの方は訪れているかもしれません。色々な記事でも紹介されていますし、関西からも関東からも中部はなおさらのこと、「丁度いいところ」にあるために、訪れる人は多いのでしょう。
その巨杉が聳えているのは長野県と愛知県の南北の境位のところ、根羽村。
愛知側から巨木をたずねて山越えするもよし、長野側からスキーを(あえてスキーを!!)早く切り上げた道中で南下するもよし、どちらにせよ、高速道路からは少し離れた山あいのドライブコースのはずれに位置しています。


月瀬の大杉 7
























ドカーン。

思い描いていたのは、もう少し厳かでなんというか、「これかぁ・・・」という見つけた感があるのかと思っていましたが、意外や意外、本当に真横を車がすれ違うことのできる道路が通っています。当然ながら近くまで難なく車で行く事ができます。
こんなので大丈夫なの?!と心配になるくらいに身近にあるのです。
確かに山をかき分けて、草の根を踏みしめ「ホォーイホイ・・・ホーイ」なんて奇声を上げながらへっぴり腰で入っていかないといけない場所ではない事は有難いのですが、これは近すぎる。

と思っているとやはり解説板には、伐採の危機について書かれていました。

月瀬の大杉 1














江戸城本丸焼失による復興材として、また村内神社統合の後の伐採決議などを全住民の力を結集して保存されたとあります。

確かに、ものごっつい割には幹もまっすぐに近く、枝も上部にしかないので、用材としては魅力的だったのでしょう・・・
巨木に異型や枝分かれのものが多いのは、伐採する価値が無い(材料としての判断で)為に残ったもの達だからというのも理由の一つですから、住民の方々はよく守ってくださったことだと思います。

月瀬の大杉 5
























また、昔から虫歯に病むものが祈願すると霊験が著しく、大事変の起きる時は前兆として大枝が折れる、と語り継がれているそうです。
とても神秘的なお話。
大枝の折れるような大事変があっては困りますし、大杉自体も枝ぶりを維持してもらいたいので、このお話はいつまでも語り継がれるままであってほしいものです。

月瀬の大杉 3














それにしても、このサイズの写真では伝えきる事ができない(私の技術もない・・・)のですが、近くで見るとまるで一枚岩。
ごつごつしているというわけではないですが、生きている樹木というよりも、数万年、数億年前に隆起した岩石の様な肌です。

月瀬の大杉 2























幹の下方で二つに分かれていますが、分かれた片方がまるでちからコブを誇っているかのように道路側に伸びています。
男っぽい杉、といったら叱られるでしょうか?
でも、とても雄大で、なにか守ってくれそうなイメージを持つのは私だけかな・・・

月瀬の大杉 6














広場の裏側からのアングル。
こちらは杉らしいうねりというか、隆起したコブの様な部分もあり、巨木らしさを残していると言えますね。
それに、こちらから見ると前方の空が開けているために逆行の様な状態になり、光を背に受けた月瀬の大杉は更に頼もしく見えます。

それにしても周りが開けていて道路があり(確か、御手洗いも完備されていたと思う。)、静かでありながら村の生活も感じられるホンワカした雰囲気の中に包まれている月瀬の大杉。
人里の巨人、というよりもその存在自体が村の一部の様に違和感なく思えてきます。
昔から地元の人とともにあった巨杉。
これからも地元の人とともにあり続けてほしいものです。

最後に一緒に記念撮影を一枚。

月瀬の大杉 8














このカメラの位置からあそこまで、かなりダッシュです。
ギリギリの距離。
2回失敗。
カメラが少しこけているのはご勘弁。
それでも、月瀬の大杉の迫力が少しは伝わったかな?!

なかなか離れる事ができないのは巨樹に会うといつもの事ですが、先にも言ったホンワカした雰囲気が、なおさら夕焼けをうけて輝く青葉とともに私の足をひきとめた為に、帰路につく決断が出来なかった事が印象深い対面でした。

月瀬の大杉 4
























冬場の面会のため、長野方面に戻る道中のスキー場の連続する誘惑に駐車場へ吸い込まれそうになりながらも、分かれを惜しみながら帰路についた私でした。


月瀬の大杉所在地

長野県下伊那郡根羽村5814あたり

駐車場あり

153号線飯田街道からそれて民家を抜けるとすぐに気が付きます。街道からの看板もしっかりと目印になります。
また、更に南下すると愛知県寄りに並ぶ巨樹古木をたくさん見る事が出来ます。
愛知県側に抜ける方や、脚を伸ばせる方はここを最初の目的地として南下していく事もお勧めします。
(何があるかを説明しだしたら、外伝二話とか三話とか終わらなくなってきますので、とりあえず、今回はここまでに。)


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