空を見上げて
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清内路 小黒川のミズナラ


ここ数年の気候の変化は、ホントに異常ではないかと思うくらいに変化が早い事と、季節に似合わない気候を示す時があり、戸惑うことが多くなりました。

さて、とても温かいというよりも暑いと感じるくらいの春になってきましたが、ここで少し涼しくなる様に(?!)この冬のまとめをしておきましょう。
今の温かさからは想像できませんが、この冬の巨樹探訪の折に決死の(少し大げさですが、多分後でわかっていただけるかと思います。)覚悟で会いに行った忘れられない巨木をご紹介しておきましょう。

長野県の南部、中央自動車道の園原の出口を大阪方面より下り(長野方面からは下りられないので注意。)、東に位置する国道256号線へ。実は東に向かわずとも、そのまま北へ上がる山越え?の様な道でも同じ様なところに出られることが後でわかりましたが、国道の方がわかりやすいでしょう。

最初は崖縁の対向2車線の道路を走っていくと256号線に当たるところで300°位のUターンをして256号線を北に上がっていきます。
グングン登ると、清内路の郵便局と清内路小学校が見えます。それを通り過ぎ少し行くと、川を隔てて256号線が大きく左にカーブしています。
そのカーブのところに、既に看板が立っているので、見失うことは無いでしょう。

清内路 小黒川のミズナラ 2













この看板が目印です。
清内路小黒川のミズナラです。

針葉樹である杉は、比較的巨樹にあえる確率も高く、その他クスノキにもたくさん会って来てはいるのですが、ミズナラはなかなかないですよ。
マニア心をくすぐるには十分なものです。

さて、こんな立派な看板があるくらいだから、もうすぐソコにどっぷりと構えているものだと、喜び勇んで看板に従い細い山道に入っていく私でしたが、勇み足には理由もあり、実はここに到着時点で既に午後の5時少し前。
空も暗くなり始め、雪がチラホラ・・・
撮影にはギリギリの時間!!という焦りも少々あり、先の道を急いだのですが・・・・

小川沿いからは一本道であるので、スイスイと登って行けましたが、登り始めると先程からの雪が一気に牡丹雪に変わってくるではありませんか!!!
んん〜、やばいかなぁ・・・・と少し弱気になり始める私。
というのも、今年は既に雪によって目前で(といっても、一本は4キロ先でしたが・・・)2本の巨樹に会うことが出来ずに涙をのんだ前例があるため、何としてもミズナラにはあっておきたく・・・しかし、その勢いをどんどん冷ましていくかのようにフロントガラスとサイドミラーに積もりゆく雪・・・

えぇい、大阪からここまで来て簡単にあきらめるか!スリップしても登ってやる!歩いてでも行くぞ!!と、再び闘志を燃やした矢先でした。
ありゃー・・・・・

清内路 小黒川のミズナラ 1














いつものパターン。想像通り(落胆)。
車中にて「なんでやねーん!!」と何回繰り返したか覚えてもいませんが、ひとしきり悔しがった後に、看板の下方に役場の電話番号がある事に気がつきました。(遅い!)
こりゃ、ダメでもともと。電話してみるか・・・
意を決して役場の担当さんに電話をかけてみたのでした。
(思い出しながらの再現です。)

役場「はい、役場です。」

私「すいませぇん、大阪からミズナラに会いに来たんですが、今、通行止めの看板の前にいます。入れないんでしょうか・・・」

役場「あぁー・・・雪ふってきてますよねぇ。昨日少し融けましたけど、先はかなり積もってましてね。」

私「もちろんスタッドレスですが入れないですか・・・」

役場「4駆ですか?!」

私「・・・2駆です・・・」

役場「あぁ〜・・・先週に私どもの車が4駆のスタッドレスで埋まってしまいましてね。ですので・・・」

私「そうですか・・・。でも、どうしても会いたいんです。自己責任で、それも危なくなる前に引き返しますので、行けそうなところまでいかせてもらえませんか?!」

役場「そうですねぇ。絶対にダメですとは申し上げませんので、そういった状況ですので、気をつけて向かって下さい。」

私「ありがとうございます!!」

勝手に突っ切って迷惑をかけるわけにいかないので、お断りをいれて、またファイトを燃やして出発の為に通行止めの看板を横へのけて、先へと進むことになったのでした。
上がっていくとホントに道路にも既に積もっていて、ところどころ凍結しだしていたので最新の注意を払い、一度タイヤが言うことをきかなくなったら(横滑りするとか・・)帰ろう!と心に決めて少しづつ登り、前方が開けたところにやっと出会えた、清内路小黒川のミズナラ!!

清内路のミズナラ 3













雪に佇むその姿だけで、感激!
当然雪が降る季節の為葉は落ち、天候も悪く、時間も夕刻ということで輝きは無いのですが、それでも山にたたずむその姿は、人がいない事も手伝って「よくぞここまで上がってこれたな。」とミズナラが迎えてくれている様に感じてなりませんでした。

清内路 小黒川のミズナラ 4














看板の説明にも納得の素晴らしい樹形だと思います。
それに、「この種としては日本唯一」というところがまたすごいところ。

ひとしきり感激したところで写真撮影に入ろうと、日が沈む時刻の確認をしようと携帯電話をみると、ガビーン(死語)!!圏外!!!!
そりゃそうですよね。いくら洞窟やゴルフ場でつながるとか言っても、通行禁止になっている山奥です。つながるはずないよね。
てことは、万が一埋まっても、日が暮れても連絡とれない、しかも通行止めで誰も入ってこない・・・
うひょーーーー、ホンマに危ない!
その事態を把握したとたん、雪が更に激しさを増してきたように感じ、いや、増しており車の屋根が一気に白くなっていきます。
こりゃいかん。

ということで、慌てて仙人に御挨拶。
そして写真を撮りながら、その巨体を眺めるのでした。

清内路 小黒川のミズナラ 5



 暗いですが、左にいるのが私です。









清内路 小黒川のミズナラ 8
























これをみると、風の影響なのか日当たりか、もしくは土地固有のものなのか、幹が旋回しているように見えます。

清内路 小黒川のミズナラ 10
























葉はないとはいえ、大きく張り出した枝と、その枝振りのバランスの見事なことは特筆です。
夏や秋にも訪れてみたいと思わせるに十分な存在であります。

清内路 小黒川のミズナラ 7














道路側と反対は川になっているので、あまり近づくことはできません。夏ならばまだしも、もし土が崩れては大変。と思いながらも裏に廻ってカメラを構える私は本当にどこか違うのかなぁ、と自分でも感じるところ。

清内路 小黒川のミズナラ 9




 無事たどり着けたことに感謝!









さらにミズナラの看板の奥には、「この奥に巨木あり」という、怪しげな看板があったのですが、さすがに身の危険を感じこれ以上は役場の方との約束を反故してしまうと想い、この時ばかりはアホさ加減を封印し、次回がある事を信じて一通り撮影を終え、この目と体で空気を感じ取り、かなり名残惜しく思いながらも、出会えたことに感謝しながらミズナラに別れをつげたのです。
帰り道もミッション車ならではのエンジンブレーキとハンドル操作でなんとか無事下りる事が出来、通行止めの看板も元通りに戻し終えて国道へ出たのでした。

もちろん、すぐに先程の役場に電話で一報をいれ、無事に下山したことをお知らせしたことは言うまでもありません。
寛大に接してくださった役場の女性に感謝です。

雪の中のミズナラの巨樹の存在感はたまらないものでしたが、事情があり冬にしか会いに行きにくい私の都合で、このような事になっていますが、皆さんはくれぐれも安全な時期に尋ねてくださいね。
雪のミズナラは私の写真だけにしてください。
ここだけではなく、冬の山は人間では越えられない危険が一杯です。私の様な事がないようにお願いいたしますね。
冬の巨木巡りなんて、する人いないか・・・私くらいですね。なら一安心です。

又一本、素晴らしい巨樹に会うことが出来た事に感謝の夕暮れでした。

清内路 小黒川のミズナラ 6














清内路小黒川のミズナラ所在地

山中のため、正確な住所は不明ですが、大体このあたりです。
長野県下伊那郡阿智村清内路974

駐車スペースあり



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