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三方よし


「儲ける」

この言葉に抵抗を感じる材木屋さんも多いのではないでしょうか。
いやいや、うちはがっぽり儲けたい!!、それも頼もしいものですが、やはりお客さんを前にして「儲ける」とは言いにくい所があるのも事実です。
お客さんの立場に立ってみても、「儲けてる」と聞くとあんまり良いイメージが無いように思いますが、では儲けるのはいけない事なのでしょうか?!

なんか難しい話になりそうですが、「儲ける、利益を生む」というのは悪いことというよりも、むしろ必要なことですね。
当然、利益が無いと会社や仕事は存続できません。だから儲けは必要なのですが、何か聞こえが悪いというかイメージが悪いというのか・・・

これについては、考え方一つかと思っています。
その方法は、様々な胸に突き刺さるような名言と意思を残されている「松下幸之助氏」のお言葉を借りるのが私流です。

「利益は社会への貢献の度合いに応じていただく報酬である」

ここでの報酬とは喜びを指し、儲けるのは喜びを得ることだとされています。
ですので、幸之助氏の「商いの心得10か条」では「堂々と儲けよ」とあります。但し、ここでも間違えてはいけないのは、儲けることや働く意味は「世界、社会の繁栄の為」とされていますので、ただ単なる我欲とは異なっています。

またある時、代理店社長から「親の代から松下電器との取引を一所懸命にやっているが、どうもこのごろはうまく儲からない。松下電器は儲かっているのにじぶんのところが儲からないのはおかしいのではないか。」といわれたそうです。
そこで普通なら「もう少し安くしときまっさ、売っとくんなはれ。」となりそうなところを「それはまことに相すまんことですが、ところであなたは、跡を継いでから、小便が赤くなったことが一度でもありますか」とおっしゃられたといいます。
この代理店社長は、赤くなったことはない、と答えたそうで「(前略)まだ小便が赤くなるほど心配もしないうちから、もうからないからなんとかならんか、と訴えるのは、虫がよすぎるのではないですか。今日のようなむずかしい環境のなかで小便が赤くなるほど心を労せずして、商売の発展をはかる道は、そうはありません」とさとされたそうです。


他にも様々に学ぶところの多い言葉がありますが、上記をひっくるめて私は有名な言葉「三方よし」を心がけることにしています。

本当は当たり前なんだけれども、今の商売や今の購買にはこの概念は薄く感じます。
売る方はたくさん売りたい、買う方は安く買いたい、それだけの関係。それでは二者ですよね。いかにしてお金を生み出すかということのみが商売のようになってる。
その中にはにもう一者たりません。
そう、一つ足りないのです。
だから三方よしにはなりませんし、どちらかが喜べばどちらかが泣くような形の商品のやり取りになっています。
物が動いているだけで、そこに作った人の気持ちや木であれば扱う材木屋の気持ちは伝わらない。
私はそれでは味気なさすぎると感じるので、変わっているでしょうが、儲からない(たくさんお金をうむことは出来ない)でしょうが、できる限りその物に関わる皆が喜べるようにしたいと思います。

そしてその喜びの中に適正な価格が生まれ、喜びを元にして次への原動力となり、新たなよい出会いが出来るのではないかと思うのです。
貴重な無垢の木材やフローリングにお問い合わせいただくお客様に喜んでいただくことで、お客様も製材所も、私も、そしてなにより木が喜ぶのだと思います。
ということは四方よしですね。
木も生き物。
決して粗末にすることなく、その恵みを活かせるように数十年数百年の樹齢以上の働きを見せてもらうためにも、喜んで使ってもらえるような商売をしたいものです。
有難い事に、弊社は喜びを感じていただけるお客様と多くの出会いをさせていただいています。

「儲ける=信じる者」

お互いに信頼し合い、良い出会いを持てることこそが儲けるということなのかもしれません。



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