空を見上げて
トップページ » こんなのもあれど・・・

こんなのもあれど・・・


建築の中で、装飾は材料とともに人の目を惹く大きな要素です。
近年は、装飾を出来る限り少なくし、シンプルな良さを引き立てよう、という風合いもありますが、私はやはり人の手の込んだ美しさも少しはあってほしいものだと思います。

弊社への注文の中には、たまにこんな加工依頼もあったりします。(外部委託加工です。)

加工材 1














左側がタモ材の丸棒加工、右側が米モミ材のアール加工額縁材です。
ぱっと見ると、どこでもありそうなんですが、規格寸法でなく規格材料ではないこれらを、1から作るというのは実は難しいんです。

加工材 2














正確には、作るのが難しいのではなく作る「加工」をされているところが少なく探すのが難しいのです。
これらだけではありません。
スピードが求められるようになって以来、住宅の構造材から内部の仕上げ材まで、ほとんどが工場で作って出荷できるようになりました。
正確な加工と、大量に生産できたので、価格も安価な良いものができていたのですが、その反面、街の加工屋さんというものが気がつかないうちに少なくなっていました。
当然、人の手で少量生産では規格品には太刀打ちできず、特殊品の工場以外はなかなか目にしなくなってきました。
知った方でも廃業なさっていたり、いつの間にかたたんでおられたりで、注文は頂いても、加工できない事もあります。(予算と納期を鑑みての事ですが・・・)

先日の新聞に、「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者の宗次徳二(むねつぐとくじ)さんのお話がありました。
壱番屋以前に喫茶店をなさっていた時の話で、当たり前だったサービスの「割安のモーニングを出さなかった」ところ、客足が伸びなかったそうです。モーニングを出さなかったその理由とは、「夫婦で明るく笑顔のあふれる店にする事」で、モノで客を呼ぶ店にはしたくなかったから、だそうです。

いくらモノだけを提供しても、お客様はついてきてはくれないし、笑顔のない店にモノをあふれさせても、モノ以外の動機では店にはお客様は来てくれないでしょう。
私もそう思います。
いつぞやもお伝えしましたが、弊社の事務所に飾られている額には「笑顔」の文字があります。

社是
















弊社の会長の書ですが、まさしくモノを扱う商売だからこそ笑顔を持ってお客様に接しようということです。
安い商品もそれなりの価値があって良い。でも、そこに笑顔や人間的なサービスがあればなおのこと良い。
安くても人気があり人の絶えないところもあります。
一概に価格だけでは判断できません。そう、価格だけではモノは判断できない、だからこそ笑顔があり、人間を介しての商売に意味があるのではないかと思います。

今回のような加工も、打ち込めば機械が自動でこなしてくれる場合がほとんどですが、なかなか緊急のニーズや材料には対応しきれない場合があります。
そんな時の人間です。話をすれば、スケジュールを考え、融通を聞いて加工してくれます。
そんな職人さんも、どんどん少なくなります。
物事、大きいところ、早いところ一極集中ではなく、もう少し広くみんなで携わっていければいいのになぁ、と材料を眺めながら考えていたのでした。




トラックバックURL
コメントを書く




情報を記憶: 評価:  顔   星