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大阪府内一の樟 薫蓋樟と対面


弊社に来ていただくお客様のなかには、結構な比率で巨樹や名木に会いに行っていらっしゃる方がおられます。
当然旅行がてら、ということもあるでしょうが、その土地の著名木をお目当てに行かれる方もいらっしゃいますね。

私も外出時にはできるだけ下調べをして、有名な木には会いに行く様にはしているのですが、よく考えるとまだ「地元大阪」の著名木のうちの重要な一つは取り上げていませんでした。
過去に超地元、茨木市は弊社近くの「水尾の樟(みずおのくす)」や、吹田の線路沿いにひっそりと立つ「弥栄の樟(やさかのくす)」、それに樟以外では超希少であまりにも有名な「野間の大けやき」を紹介していますが、実はまだ府内最大の巨樹であり、全国でも有数の巨樹であるものをご紹介していません。


それは、この巨躯。


薫蓋樟 8


 写真左のおばさんと比較すると、その大きさに驚きます。










そう、この巨躯を大阪の街の中で普通にみられる事で有名な「薫蓋樟(くんがいしょう)」です。
いわずもがな大樟(おおくす)なんですが、さすがに国指定天然記念物で大阪緑の百選に選ばれる大阪一の木だけあり、迫力が違います。


薫蓋樟 2

























神社の境内にそびえているんですが、巨躯を拝む前にくぐり門(?!)があるので、遠くからは正確にその容姿の全景を拝む事はできません。


薫蓋樟 1



 鳥居の奥がくぐり門です。











そのため、その巨躯の存在を意識しながら近ずくわけですが、わかっていても対面の前にはいつもビビります。
その威圧感というか、少なくても数百年〜千年単位で存在しているその異形と畏敬の念に、少し身が震えるのです。
ですので、必ずその姿の前で一礼し、尚且つ社寺仏閣の場合はご神体にもお参りさせていただくのです。
そうすると、少し近づきやすくなるような気がします。


その儀式を今回も踏襲し、鳥居前で一礼しくぐり門の背後で立ちはだかる影に向かってもう一礼して門をくぐろうとしたのですが、やはり凄い迫力!!
それが今回の薫蓋樟の一番の特徴。


薫蓋樟 5















薫蓋樟 3









 少し横手から見ると形がわかるでしょうか?

 うにょうにょ伸びてます。












普通はこの手の巨樹は、根を踏むことや根周りの土が踏み固められることを防止するために、防護柵や展望デッキが施されていることが多いです。
その方が当然木にとっては良いのです。
屋久島の縄文杉の様に、巨樹に近づける事から心ない一部の人間によって、「記念に」や「お守りに」といいその皮を剥がれ、見るも無残な裸状態にされるような惨状を受けてからでは遅いからです。
実は木は、皮をはがされると弱り、最悪枯死してしまいます。
ですから、皮を剥ぐなんて殺人ならぬ「殺木行為」なんです。

一昔前は、あの縄文杉でさえもその巨躯に触れることができたというのに、人間はなんと愚かなのかと悲しくなった想い出があります。

そんな事情があるのですが、府内一番であり、全国でも有数の巨樹であるにもかかわらず防護柵の類がないのです。
というかもう、くぐり門を押し倒しそうな位に幹を張り出し、社殿との限られたスペースに鎮座しています。
ですから、容易に触れることが可能なのです。

その為、くぐり門を抜けようかというところからその異形の一部が顔を覗かせるのですが、瘤状になったその部分が今にも飛び出してきそうな感じがして、門をくぐるまで若干の逡巡を与えます。


薫蓋樟 6




 行く手を阻むかのようにくぐり門につきだすその異形。









それを超えると、頭上には通常の100年生クラスの樟の幹、いやそれ以上の太さの枝が張り出していて、常緑の緑の葉が美しい印象を与えます。


薫蓋樟 9



 巨樹にはいつもある由緒書き。










薫蓋樟 10



 これらを読むのも、訪れる楽しみの一つです。










この薫蓋樟、推定樹齢は1000年以上といわれているそうです。
それは納得です。

しかし、この薫蓋樟の近くには、ポツポツと100年生位の樟をみることができます。
この神社の鳥居のすぐ横にも、市が指定している保存樹である樟があります。
普通に見るとすると、そこそこ大きな木なのですが薫蓋樟と同じ場所にあると、その迫力も薄れます。
おそらく他の場所にもあるのか、若しくはあったのかは定かではないですが、昔は大きな樟が結構自生していたのではないかと思われます。
薫蓋樟はおそらく別格だったのでしょうが、有用な形状のものはもしかすると木材として伐採されたのかなぁ・・・と考えていました。


この薫蓋樟。
緑豊かで、損傷もこれといっては大きいものも見当たりませんので、まだまだ元気だと想像しています。


薫蓋樟 7


 大きくなったその腕に、肘掛がこしらえられていました。











大阪が全国に誇れるシンボルとして、野間の大けやきとともに、後世に残していきたい貴重な財産です。
みんなで大切に保存したいものですが、その巨躯に触れられる数少ない巨樹でしょうから、生命の力を頂きに静かに、根に注意しそっと触れてみるのもいいかもしれません。
きっと、何かを語ってくれることでしょう。
大阪においでの際は一度旅程に入れてみてくださいね。


薫蓋樟 4




 大先輩に一礼!!!













薫蓋樟所在地(地図に必ず載っています。)

大阪府門真市大字三ツ島1387 三島神社内

参詣用駐車場あり

また、徒歩で15分ほど南に行くと稗島のくすという樹齢400年といわれるくすにも出会えます。

*弊社記事では、くすのきの漢字表記を「樟」としています。通常は「楠」が知られていますが、正確には樟脳のくすのきを表す時は「樟」を。楠の場合はクスノキ科のタブの木を意味するときに用いられますので、「樟」と表記しています。



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