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店頭展示 2011年の年始は「東北産 朴柾無節平角材」です


本日より、2011年の営業を開始いたします。
また一年よろしくお願いを致します。

さて、いつもいろいろとご紹介しているこの記事面以外に、実店舗・倉庫を持つ材木屋ですので、店頭展示をしていることもご案内してきましたが、2011年の最初の店頭展示はコレです。


朴無節角材1







 朴(ほお)の木の(まさ。木材面を見たとき、木の年輪が平行に並んでいる状態のもの)角材です。














皆さんは朴の木ご存知でしょうか?!
弊社の記事をご覧になってくださっている方ならば、おそらくご存知だと思いますが、その優れた性質の為有名でありながらも、木の蓄積自体は決して多くないので、一般的にはどこでも見ることの出来る用途には使用されないものです。

昔は朴歯の下駄が有名でしたし、いまでも俎板(まないた)の素材としては桧に並んで良材の一つに数えられます。
その他には、製図版であるとか版画版、工作用の木材としての用途のほかに特殊なものでは「刀剣の鞘(さや)」としての需要があり、この用途には今でも良材を求められる為、おそらく現在においての朴の良材需要の殆どはそちらに消費されているのではないかと思います。
それくらい、重要な役目を果たしているといえますから、朴の木の良さを物語っている一つのお話といえるでしょう。

話は少し戻りますが、朴の木(ほおのき)は、モクレン科という仲間に所属していますが、この科には他には一般的に有名な樹種がありません。
朴の一人舞台というところです。
英名はjapanese cucumber tree といいます。
別名に「ほおがしわ」とも呼ばれています。
その名の由来は食器の代わりにその葉に食物を包んだ「包(ほう)の木」であると伝わっています。
朴葉味噌などでも有名ですよね。
他に食器の代わりとされてきたものには「栃(とち)」、「槲(かしわ)」、などもしられていますが、それくらい葉が大きいことも特徴の一つです。
樹皮は乾かして生薬とされ「和厚朴(わこうぼく)」と呼ばれています。


朴の木の芯材(木の中心部分。赤身。)の色合いは、他の樹種では殆ど見ることの出来ない灰緑褐色をもっていることで有名です。
辺材(木の皮に近い部分、白太。)も灰色がかった黄白色で、特殊な色合いを持った木材ですので、象嵌といって木の独特の色合いを用いての作品造りに重宝されています。
色合いでいうと、神代木にかなり近いところがあるでしょう。
特に、茶神代杉や神代桧などとはよく似た色合いですし、私の持つ神代朴の木製名刺ケース(名刺入れ)の材と比べても、神代であるか否かの違いがそんなに大きく感じられないくらいに緑褐色であるものもあります。

勿論他の樹種同様、生育環境や産地などによって材色も材質も異なることはいうまでもありませんから、一般的なものをさすものです。


朴無節角材2

























材は専門用語で散孔材(さんこうざい)という材質に属し、欅やタモの属する広葉樹(こうようじゅ)に分類されるものの中では軽軟で、また粘り(柔らかくともポッキリと壊れないような)があり、緻密な材質と年輪間(正確には早材と晩材または夏目と冬目という*成長輪間)の固さの差が均質である為、刃物の使用にはもってこいの材料となっており、これが、前述の俎板や刀剣の鞘、彫刻材には欠かせないものである理由であります。
*成長輪といっても、晩材部は木の肥大成長によって得られるものではないとされています。


また、朴の木自体は北は北海道から南は沖縄まで、また朝鮮半島や中国中部にも分布しているほど生息域は広いのですが、材として良質かどうかはまた別の話ですし、やはり優良材は北海道産です。
用途も特殊な木材の為、どうしても良材が求められますので、余計に集材が困難になりつつある樹種です。

特殊な用途の中には「裁ち板」も含まれていることを忘れてはいけません。
朴の木の用途を語る際、どうしても下駄歯や俎板に集中してしまいがちですし、現在では、裁ち板という用途自体あまり知られていないからだと思いますが、裁断用の板材には一般的に桂(かつら)材が使われますが、最良材は実は朴の木です。
材の確保が難しい為一般的には桂材で代用されていますが、聞くところによると、ある宗教施設では「裁ち板は朴の木の赤身のみの60cmでなければならない」と決まっているところがあるそうで、現在では集材が困難な為、使用している物が古くなった時の為の材(スペアですね)を、2枚ほどは常にストックするようにしているそうですが、それでも数年、または10数年以上は捜し求めるそうですから、その材の貴重さは推して知るべしです。
材としては当然「節無し」ですし、傷や欠点があってはいけないわけで、木材ですから使っているうちにどんどん減ってくるから、現在のものがあるうちに次に備えないといけないわけですね。

一般的な朴の木の直径は60cm位といわれています。
最大径でも1mくらいだそうですので、1mの材からやっと60cmの板が取れるほどでしょう。
なぜなら樹皮に近いところは辺材といって白太がありますし、中心部分の赤身で取ろうと思うと節に会う可能性が大きい。
節なしで取るにはそれ位の径からさらに選別しないといけないということです。


とはいえ実際、生活に身近なところでの用途はやはり俎板であり、彫刻用材です。
弊社にはよく彫刻用として朴材をお求めになるお客様がお見えになりますので、今回ご紹介のものも彫刻やねつけ製作用などの小物製作用としてご用意しているものです。
先ほど材質が緻密だと書きましたが、それ以外に木材としては収縮率(伸び縮みの差の比率)が小さいために素性がよく狂わない為に、定規や箱物、炬燵の櫓としても昔から生活の中に取り入れられていました。
また木炭も均質な為、漆器や金属などの研磨に使われてきているのと、眉墨としても使用されていたそうです。

ただ、いいところばかりではなく、耐久性は高いほうではないのと芯材と鉄材との愛称が悪い為、用途によっては気をつけないといけません。
人間も木も万能ではなく、長所短所があるということですね。

難しい話となりましたが、朴の木は手触りが最高です。
何ともいえません。
材面も仕上がりがよく「ツルツル」、しかもピカピカになりますし、経年後も艶は落ちにくいので、眺める楽しみがあります。
また、柾目面には栃の木などに見られるような「縮み杢」のような輝きを見ることができたりします。

小物を作って手触りを楽しむのも良し、彫刻作品を飾っても明るい部屋のワンポイントとして、落ち着いた色合いを見せてくれると思います。
勿論、白太も活用して、そのコントラストを楽しむのも良いでしょう。

その他サイズもございますので、一度お問い合わせください。
なお、現品写真の裏側には白太が多く入っていますので、上手な使い方で赤白のコントラストを作品に反映させてください。


東北産 朴の木柾角無節(展示現品)


・寸     法 :長さ1m×幅11.5cm×厚み7cm
          
・形     状 :無垢角材、赤身白太込み

・価     格 :¥4935/本(税込)

・運     賃 :別途 地域によりお問い合わせ下さい

・状     態 :2007年製材後天然乾燥、仕上げ加工別途。

*ご検討前に、下記ご注意と弊社からのメッセージをご覧ください。


お問い合わせはこちらから


・ご  注  意 :
                   
無節材表記ですが、削り加工をしますと若干の葉節(不成長の枝跡)や節かげ(節がもうすぐあらわれる手前の杢)が出ることがあります。



朴無節角材3



























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コメント
2. Posted by muku_mokuzai   2011年02月26日 10:52
> 刀用の朴の木を探しています。販売していただけますか?お手数ですが連絡お願いします。

はじめまして。大阪の戸田材木店です。
お問い合わせいただきありがとうございます。
返信メールにてさせていただきます。
少々お待ちくださいませ。
また、個人情報部分があるため、申し訳ありませんが、コメント頂いたところは非公開とさせていただきます。

戸田材木店 戸田昌志
4. Posted by muku_mokuzai   2011年09月20日 10:48
辻岡様

連絡ありがとうございます。
メールにて返信させていただきます。
よろしくお願いいたします。

戸田材木店 戸田昌志
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