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お客様からのご質問 -木材販売の難しいところ-


最近少しずつ増えています。
記事の閲覧をしていただくお客様。
有難いです。

それとともに、商品のお問い合わせ以外の事をご連絡いただくことも増えています。
といっても、会社としての仕事内容とは少し離れる「木についての質問等」が多いのです。
ご質問頂くお客様も十分にお気遣いいただき「仕事には関係ない様なことなんですが・・・・・」と、こちらが申し訳ないくらいに遠慮してご連絡くださいます。
材木屋ですし木が好きなものとして、商品以外の事も無垢の木材についてのご相談には快く乗るのですが、近頃は少し回答が難しい場合があるのです。


実は昨年の末、「無垢フローリングについて・・・」とお問い合わせをいただきました。
その内容がフローリング取り扱い商品について、ではなく既に購入し、貼りあがっているフローリングについてでした。
とある樹種のフローリングをご希望での住宅改装だったそおなのですが、いざ施工してみるとお施主様の思っていらっしゃった樹種とは雰囲気が違うように感じ、希望の樹種に間違いはないのかどうか、正しいのかどおかを知りたいということをおっしゃってのご連絡でした。

その材料は赤褐色っぽい外国産の有名な樹種でした。

外国産の樹種には、正式名称以外に通称名があったり、似たような樹種と混同されていたり、近縁種を代用されていたりということが普通にあります。
また、同じ樹種でも港によって名前を変えることもあります。
当然産地によっても違います。

近縁種が代用されていたりするのは、「タガヤサンとウェンジ、パンガパンガ」をご紹介したことがあります。
詳しくはそちらを参照いただきたいのですが、これも一般のお客様だけでなく、材木屋でも区別を知らないところもあるくらいに見分けのつきにくいものもあります。

また、こちらは私も疑問に思っていたことがあり整理した、「ローズウッド」の名称も産地や通称名、代用種が混ざり合ったものです。

これらを見てもわかるように、外国産樹種については必ずしも正式名称でばかり取引されているわけではないということです。
中には近縁種や、同じ名前を名乗れるものが50種ほどあるという場合もあります。
これらにさらに、港による呼び方の違いや、通称名のやり取りが介入し、樹種の特定を難しくしている場合が殆どです。
だから、正確にお答えすることは困難なのです。


また、名称だけでなく木材の外観についても、同じ樹種でも産地や樹齢、製材部分などにより違いが見られます。
日本の桧でも、産地によって油の出具合や硬さ、色合いが違いますから、当然のことですが、日本産の樹種よりも色鮮やかであることの多い輸入樹種の場合は、しばしばその特殊な色調で表現される場合があり、誤解を招く場合もあります。
フローリングではブラックウォールナットも色調で例えられることがあったので、代用の樹種がたくさん出現したことも記憶に新しいです。
もっとも、こちらの場合は近縁種などではなく、全く別の黒っぽい樹種だったりするものの通称名を●●ウォールナットとしていたため、混乱を招いたことはいうまでもありません。


同じように木目のイメージなどもそうです。
先に挙げたタガヤサンだと思っていた木目が、実は似た樹種だったということがあります。
というか、似た樹種をタガヤサンだと思っているところに、本物のタガヤサンを持ってきたところで、イメージと違う、となるのもわかるような気がします。
実際、弊社の本鉄刀木(ほんたがやさん)木製名刺ケース(名刺入れ)も、同じくムラサキタガヤ木製名刺ケース(名刺入れ)の方が、木目も立派に見えるし、よりタガヤサンっぽく!見えるのです。

今回の様なフローリングにしても、殆ど輸入されていないような稀少な「唐木」といわれる木材の名前を冠したものが、現在までいろんなところで見かけられます。
原木は当然ながら、作品製作用の木材一本すらも入手しにくいのに、どうしてそれがフローリングとして提供できるのか不思議でなりませんが、見てみるとこれも大抵は似た木材や、代用材の場合がほとんどです。


こんな例はまだまだあります。
だから私たちは勉強しないといけないわけですが、プロでもそんな感じです。
そりゃ、お客様は迷われますよ。

そして、だからこそ、きちんと説明をして、木を見てもらって、違いを知ってもらっていれば、誤解は少なくなると思います。
私たちのような建築業者にありがちな、色やイメージだけを説明するのではなく、そのものの持つ特徴や長所短所を含めてお互いに理解出来るようにしないといけないのだと思います。
だからできる限り、時間をとっていただき、ショールームなどでお話をし、お渡ししたいのです。

木材が本物・偽物なのではないのです。
人間が本物・偽物として扱っているだけです。

今回のお客様にもお伝えしましたが、もしご希望の樹種とは違ったとしても、その木の持つ特有の良さがあるはずですから、特別な用途ではない限り、使う方もその樹種の良いところを見て使っていく方法を考えていただきたいのが天然素材ですし、巡り合ったその木材を大切にしていただきたい想いもあります。
もちろん、表記と違う樹種を販売することが良い事ではないのは言うまでもありませんから、販売するものがきちんとした知識を持ってお客様に説明しないといけないと感じます。
が、それでも、上記の様に天然素材であり、植物であり、海を渡ってくるうえでのグレーゾーンが存在することも事実としてお伝えしなければいけないのです。


弊社は木材鑑定業ではないので、樹種を同定することはできませんが、私自身が疑問に思っていたことと同じようなことは、できるだけご説明し悩みを取り除ければと思います。
工業製品や機械のように画一化できないのが天然素材ですが、だからこそ、扱う私たちができる限りしっかりと取り組むことが一番かと思います。
それをもって、頼れる材木屋でありたいと、そう思う今回の一件でした。







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