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こだわりの現場見学


先週末、ちょっと変わった材料を納めさせていただいた現場にお邪魔しました。
変わったというのは、2つあります。

まずは一点。

杉無垢竿縁天井板2



 綺麗に仕上がった和室です。
この中の重要な部分である杉の無垢、つまり本物の和室天井板を採用いただきました。

ここで、??!と思ってください。
わざわざ「本物の」と入れているということに。











近年は、ベニヤ板に木目柄を印刷している合板天井板が主流で、なかなか木その物の天井板というものは使わなくなっています。
当然、コストが違いますから、他の住宅部材と同じく本物ばかり使えないというのが現在では普通です。
特に天井は手で触れる部分でもなく、近年の印刷技術の発展で本物との見分けもつきにくい事から、無垢の使われることの少ない最たる部分ではないでしょうか。

そこをです。
この住宅を建築された工務店の社長さんが、仕様にはプリント天井となっているところを、
「せっかくなんだから、出来ることならば無垢を使いたい!戸田ちゃん、なんとかならんやろか?!」
という一言を頂いたことで、こんなに素晴らしい無垢天井の貼りあがりとなったわけです。
それに合わせ、贅沢にも竿縁(天井板を直行方向で押さえる細長い部材)も杉の無垢の赤身材としました。

そして、それで終わらないのが工務店の大工さん。
今ではホントに見る機会の少なくなった施工方法を社長さんに提案されました。
恥ずかしながら、私も20年ぶりぐらいです、見たのが。
それだけ、手のかかる仕事を削減(悪い意味で)してきたとくことでしょうか・・・・
これ・・・


杉無垢天井板用 稲子














稲子(いなご)といいます。
無垢天井板の相互の反りを押さえながら施工する、手間のかかる伝統施工技法です。
無垢ならば、手間はかかるがこの方法で納めたい!!と情熱を持って社長さんに提案されるもんですから、「よし!やろう!!」ということで、稲子による杉無垢天井板を採用した、本物の和室が完成したわけです。
不揃いの木目ですが、それもまた天然。とてもさわやかです。


杉無垢竿縁天井板1
















そして、2つ目の変わったもの。


鍛鉄作品 稲2















フェンス、手すりです。
これも本物の手すり!?です。

何が本物か・・・・
既成品という、工場で大量生産されたどこでもあるものではなく、作家さんによる、部材から発注して手間暇かけて造る「鍛鉄」の手すりなんです。

鍛鉄の定義は別の専門ページに譲るとして、ヨーロッパなどでの古い門扉や外部フェンスなどで、なんとも言えない雰囲気や味を醸し出す、鉄を原料とした製作技法です。

こちらも、通常の規格品として据え付けるだけのものではなく、お施主さんが喜んでいただける、この家の為の手すりを!!という御要望で、作家さんを紹介させていただき、納めたものです。

ただ、鉄の部材を溶接したものではありません。
火を入れて、一つ一つに手をかけて、そしてオーナメントとなる部分に作家さんの創作したデザインを入れています。


鍛鉄作品 稲1















こんなの、ほんとできないですよ、そうそうは。

先の天井板もそうですが、どちらも工務店社長さんのお施主さんを思う心から生まれたものです。
一つ一つの部材に気持ちを込めていくからこそ、気がつき工夫する。
時間がない、普通はこうだから・・・という納め方ではない、忘れてはいけない心意気というものを感じる住宅です。


通常ならばこんな取り合わせないよ、というような変わった2つの部材が素晴らしい調和生み出して、一つの住宅として完成していました。
どの住宅も、こんな気持ちでのぞんでいかないと!!と、こころひきしめなおす訪問となりました。





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