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なんでも自然が一番!?


木材の世界で商売をしていると、「健康」「環境」「自然・天然」という言葉を耳にすることが多いです。

また、それらが良いイメージのキーワードとなり、販促や商品イメージのアップにつながる方法として利用されていると感じることもよくあります。
確かに、木材はある意味健康的で、きちんと使えば環境に優しい天然素材です。
前置きが必要なのがポイントです。

キーワードの様に、天然だから健康的、自然のものだから無害だとは一概に言えないのも又自然です。


昨年の事ですが、山口市内で生後2ヶ月の赤ちゃんがビタミンK欠乏症でなくなったという事を御存知でしょうか。
私は新聞等の報道も見ましたし、その後の記事も目にしてきました。

この間、新聞にその事について裁判で争われる焦点となる「助産師が赤ちゃんに与えるべきビタミンK2を与えていなかった」という点についての内容を記した記事が載っていました。

助産師はビタミンK2を与えずに、一部で代替療法とされる「ホメオパシー」と呼ばれる錠剤を与えていたそうです。
ホメオパシーとは、患者の自然治癒力に働きかけるとされるもので、様々な成分を分子が検出できないほどに希釈して砂糖玉にしみ込ませたもの、だそうです。

それ自体は有害ではないそうですが、現代治療法のビタミンK2を与えていれば助かったかもしれないところに、古くからある自然で安全といわれる代替療法をあてはめたことが一件の発端の様です。
母子手帳にはビタミンK2を与えていたと記載していたそうですから、問題がまた複雑です。


このことから、思います。
一言に「自然・天然」ということを掲げて「安全安心」を売り物にしてはいけないと。

材木屋ですから木で考えましょう。

森林浴成分として有名なフィトンチッド。
自動車のエアコンに取り入れられたりしたことを以前にお伝えしましたが、これももともとは、樹木が自分たちを外的や病気から守るために発する物質であり、全てのものに有益な物質ではないのです。

木材その物でも、かぶれや発疹、咳を誘発するものもありますし、身近なところでは桧の香りが刺激となり気分が悪くなる方もいらっしゃいます。
桧などは、まな板や浴室用具、すのこその他いろんなところに「桧の力で・・・云々」といわれるくらいの有益ぶりですが、やはりその天然の成分にも敏感な方もいらっしゃるということです。

また、木材保護用の天然成分由来の塗料。
オスモカラーなどもそうですが、これらの天然成分由来のものでも稀にかぶれたり、気分が悪くなるケースもあります。

天然成分の油分やごくごく微量の溶剤に反応するのです。

アレルギーと考えるとわかりやすいかもしれません。

自然のものだから、天然のものだから安心。
これらは、思いこみかもしれません。
イメージです。

医療にしろ、木材にしろ、その物の本質を理解していないといくら天然であっても、意味のない場合があるようです。
木は生き物と言ってきていますが、イメージ先行で天然素材を選ぶのではなく、その物を理解し必要として選ぶことのできるように、やはりまだまだ私たちのするべきことは大きく残っているんだと、幼い赤ちゃんの記事を読み返しながら考えていました。

お施主様も、御自宅に無垢材を使う意味、一緒に考えてくださいね。



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