空を見上げて
トップページ » 木の名刺 〜ラオス桧〜

木の名刺 〜ラオス桧〜


いつも営業に来てくれる担当さんが、「木の名刺」を置いていってくれています。
会うことができなかったためですが、仄(ほの)かに香りが残っています。

ラオス桧の名刺


 綺麗な目の通った柾目です。
 印刷かと思っちゃうくらいに綺麗です。















弊社でも好評いただいている「金具不使用木製名刺ケース」を樹種ごと各種ご用意していますが、そこに納める木の名刺は今のところ扱っておりません。
というのは、理由があってです。


金具不使用木製名刺ケースといって販売している通り、名刺入れの方は金具を使っての組み立てはしていません。
木の名刺はというと、全てがそうとは限りませんが、ほぼ表裏の木の単板の間に極薄のフィルムが入っています。
名刺サイズにしたときに薄すぎて裂けるとか、反るとかいったことを防ぐ目的だと思われますが、せっかくの木の名刺がなんだか合板フローリングみたいな印象をうけてしまうのは私だけでしょうか・・・

そういってしまえば、紙の名刺も元は木材チップ。
工場生産品ではないかといわれればそうなんですが、「見るからに本物!!」というクオリティなだけに余計に気になってしまうのです。

木の名刺と、木の名刺ケース(名刺入れ)
 名刺ケース(名刺入れ)は、愛用の青森ひばの柾目です。

 かなり色が変わっていますが、手で触るためいつもすべすべです。








いつも置いていってくださる名刺はご覧の通りラオス桧です。
一時は社寺建築や、大浴場の化粧用桧として大量に流通していましたが、近年はやはりその地域の社会情勢や、大木の輸出入のいろいろな規制もありそうそうお目にかかるものではなくなりました。
以前にお伝えした通り、ラオス桧はヒノキ科ですが、フォッキニア属というところに属するので、日本の桧とはちょっと違うものと思った方がいいかもしれません。

といっても、この名刺を見てもわかるように、とても大きな原木から年輪の細かい優良材がとれ、こってりとした雰囲気を感じるほどに日本の桧よりも樹脂分が多い事が特徴です。
そのため香りも独特のものがありますし、表情としては台湾桧や紅桧(べにひ。日本でいうところのサワラ材にあたる台湾の樹種)のような印象をうけます。

弊社にも以前の名残で、少しだけラオス桧の板材や角材などが残っています。
大きい製作物は無理かもしれませんが、小さいものが御入り用の時はお声かけくださいね。


さて、話は戻って名刺です。
写真に移っているもう一枚は木曽桧の名刺です。

木曽桧の名刺

 こちらも、とても年輪のつんだ柾目の良材です。

 ラオス桧もそうですが、こんなに薄くても香りを発していますので、心地の良い事は確かです。












こちらは弊社の金具不使用木製名刺ケース(名刺入れ)も愛用してくださっている方がお持ちの物を、一枚頂いたものです。
その方は、「木の名刺を持ってる方はたくさんいらっしゃるが、皆持たされてるだけやったりするから、その名刺に使われる樹種なんかは気にしてないわ。」とおっしゃっていました。

たしかに、ラオス桧の名刺をおいていってくれる営業さんも、以前私が
「良い名刺ですね、何の木ですか?」
ときいたところ、答えに困っていました。
材木屋サンがですよ・・・

自社の木材の優位点を丁寧に論じてくれていたのですが、実は自分の名刺の樹種ですらわからなかったのです。
商売で関わる木材にしか興味がないのかもしれませんが、商売にかかわる木材と同じようにアツく語ってほしいものです。


そういう意味でいうと、いくら木で出来ていようと持つ人が価値を理解していなければ意味がないということだと思います。
他の木材だってそうです。
その価値がわからないと、相応の対価もでないでしょうしいみがありません。
住宅だって、見せかけだけでなく、何故木造なのか?!何故この木を使うのか、何故この価格なのか・・・・・どんどん出てくる「何故」を理解していただける時間を持てれば、お施主様も建築する側も価値観を共有し「良い住宅」ができるんじゃないだろうかと思います。

簡単ではないかもしれませんが、物の価値やその理由に納得のいくお話をする場をもっと増やしていかないといけないと思う、一枚の名刺でした。


私も、もっと木材についての自身がつけば、木の名刺をつくってみようかな・・・・
その時はちゃんと理由や自身の価値観を含めて御紹介したいと思います。






トラックバックURL
コメントを書く




情報を記憶: 評価:  顔   星