大阪の本物の木材を追求する材木店のページ
空を見上げて

美味しい季節は、業界のこれからを考える季節 

自然のものが人間にとって全て良いものとは限らない。
無垢の木材もいっしょのこと。

無垢材の健康的なイメージやおしゃれな空間のイメージなどが優先して、ソゲが立つかどうかや経年での無垢材の色合いの変化も気にかけられる場合があります。
説明で理解してもらえる時も多くあるものの、どうしても受け入れにくいと思われるケースもあります。
人間もけがをするし、年々歳をとって変わっていきます。
なのに、無垢材の変化は理解が進まない。

無垢材に触れる機会が少ないことも一因ですが、きちんと説明をされていないケースも多くあります。
ナチュラルワインの味わいや混入物と同じように・・・


ナチュラルワイン 3


事前に聞いていれば選択する為の準備ができ、そういったものだという理解が出来ます。
自然のものだけども漆にはかぶれる。
無垢材のクスノキは防虫効果があると言われるけども、人によっては刺激臭となる。
耐久性の高い栗材。でも、ものすごく灰汁がでて舗装を「汚す」。
アロマなどに利用される樹木精油も、過敏な刺激となる人だっている。
森林浴と言われているフィトンチッドだって、植物たちの間では刺激物。

木材には、割れや反りや曲がりやねじれがつきもの。
節は欠けたり抜けたりする。
一つ一つ色目が違えば変色もある。
自然の物だから。

全てを説明しきることはできないけれど、できるだけ「自然のもの」についてをお話しする。
それが、私がショールームや無垢材使用での打合せの場面で心がけていること。

健康的なところ、綺麗なところやかっこいいところ、環境配慮などのエモーショナルな背景だけをお伝えするのではありません。
それ以外の、宣伝文句にならない特徴の方に説明の時間をかける。


ピュアラーチ無垢一枚物フローリング プルミエグレード オイル15


私が紹介する無垢フローリングの記事でも、最後に表情の違いとして様々な特徴の写真を掲載しているのも、そういった理由からです。
説明本文には、どうしても優れた面ばかりをクローズアップさせがち。
もちろん、魅力であるところを伝えたいからですが、写真だけしか、一部分のことしか見られない人にとってはほんの一部の情報になってしまいます。

だから、全体をみて樹種のことがわかる私が、優れたところと同じくらいに気をつけないといけないところも紹介する。
自分がお客さんだと知りたいですしね。
ナチュラルワインも、知っているからこそ濁っていても飲める。
ちょっと頭をひねる香りでも、数日後に変化するかも?!と楽しみに置いておくことができる。
数週間かけて、最後には「あぁ、先週の方がよかったなぁ・・・」と学習もする(笑)。


ワインも木材も本来は自然のもの。
人の手をかける方法も様々ですが、そこから現れるものの特徴を知って楽しみたい。
ワインにソムリエがいるように、木材には木材コーディネーター・木のビブリオとしての私が必要!
そう信じています。

だから、もっと自然の産物である無垢の木材を知ってもらうために、いろいろな木を紹介していきます。
欠点、とされるかもしれないこともたくさん出てきますが、そんなことをわざわざ伝えて販売する人間はなかなかいませんよね。
自分が売りたい商品の欠点を伝えるなんて。

でもそうすると、木材は一生楽しめる。
香りや色目の印象が変わる。
味わいは深くなる。
ナチュラルワインの香りや色目、そして味わいが永く楽しめるように・・・

これが私のナチュラルな想い、です。


ナチュラルワイン 1



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*消費税10%への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。(ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。)


 木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/archives/1611916.html

・戸田材木店・セルバのホームページ
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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:30  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 材木屋の独り言 | 担当 戸田昌志が思うこと 

美味しい季節は、業界のこれからを考える季節 

テレビで見ていて、ただあきれるほどに高級なだけだと想像していたワインでも、実はナチュラルな製法でつくられていて、本当の愛好家(?!)はそんなところも好んでいるのかもしれません。

以前、某ワイン専門誌においてナチュラルな作り手(その時代はこんな呼び方ではなかったけど)は、その畑や土地のことを判断するときに「土を食べる」とされていました。
それが良いかどうかは定かではありませんが、それくらいに畑や土の状態が良いということのアピールだとは理解できます。


良い山には・・・


実際のところは、食べられるほどに害がなく健康的な土だというアピールだと思います。
私は食べるところまではしませんが、土にも少なからず興味があります。
それは、様々な要因をワインの元であるブドウに与えるから。
そして、その土の要因は樹木としてのブドウ樹の生育や性質に多大な影響を与えているに違いないから。

さらにいえば、私が携わる木材も同じことで、産地によってのキャラクターの違いや色目の違い、成長度合いの違いなども、土が関係している部分が多くあると思います。
同じ植物、しかも木という共通性はもちろんの事ですが、その木を原材料として人が醸造に関わって生まれるワインと、木そのものを人の手で木材として生まれ変わらせるのは、同じに感じます。

しかし、なんでも自然の物が良いというわけではありません。
もし、あなたが「ナチュラルワインがいいらしい!」と勢いに乗って購入したワインに、こんなものが混入しているとどう思うでしょう。


ナチュラルワイン 2


茶色い粉のようなものが沢山浮遊しています。

以前の記事にあった、高温によりワインを液漏れさせてしまった私の様に、予備知識が無ければ「異物が混入されている!」と思うかもしれません。
液体が澄んでいないことに、嫌悪されるかもしれない。
それに、グラスに注いだ時に期待したような果実の甘味を感じるような香りがせず、頭をひねってしまうような独特の香りにげんなりするかもしれない。
ナチュラルワインには含まれるものであっても、期待する状態と異なると違和感や残念な思いを持つことでしょう。


なんだ!添加物がなく自然な農法で造られた、体に良く美味しいものじゃないのか!!
期待の反面、そういう落胆を味わってしまうかもしれない。
天然のもの、自然という言葉だけでは理解することが難しい場面もある。
それは無垢の木材でも同じこと。


ナチュラルワイン 1


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美味しい季節は、業界のこれからを考える季節 

なんて気持ちのいい季節!
例年であれば、あっという間に通り過ぎてしまうこの季節が、今年は非常に「味わえている」気がするのは私だけでしょうか。

朝晩の冷え込みはありますが、日中は日差しの温かさと適度な気温の低下で、体感的にも快適ですし、紅葉もとってもきれいです。
それは、前々回カツラの記事を見てもらっても分かる通り。

そんな秋に欠かせないのが食欲!
今年は週末に外出する機会が少ない為に、自宅での資料作りなどをしているとどうしても飲食が進んでしまうのが困りもの。
食べることを控えよう、ということで飲むならいいだろう!とおかしな理由で出してくるのはワイン。
時間をかけて少しづつ確かめたいために、平日にがぶがぶと飲むわけにはいかない反動が休日に集中(笑)。
涼しくなってきたために保管もしやすく、購入意欲も旺盛になってしまいます(汗)。


ワイン大人買い


え?こんなに買い込んで、飲みすぎ!!と思われそうですが、そうではありません。
実際は、飲むと言っても一日にグラス2杯ほど。
1本抜栓すれば、飲まない日も含めて10日間以上は楽しめます。
それを同時に3本位抜栓して、日替わりで楽しむのです。

それはそれで、「ワイン、開けたら飲み切らなあかんやん!!」と思ってしまいます。
それがもとで、一日で飲み切られないや、一日でなくなってしまうアルコール飲料としては高級すぎる(いつも第三のビールなのに・・・)というイメージを持っておられる方も多いと思います。

確かに、ワインは抜栓すれば味わいが変わっていくために、基本的に飲み切るか残す場合は内部の空気を抜いておくなど、それなりの気遣いが必要だとされています。
そのあたりも、ワインが堅苦しく分かりにくくとっつきにくいところなのかもしれません。

しかし、一部のものはその「取り扱い」に縛られないどころか、新しい楽しみ方が出来るとでも言いたいものになっています。
それが、オレンジワインやナチュラルワインといわれるものたち。


オレンジ


オレンジワイン?!ミカンのワインか?!と思われるような名称ですがそうではなくて、白ワインよりも色調がオレンジ色っぽい場合が多く、製造に白ブドウの果皮も使うものとでも言ったらよいのでしょうか。
そしてナチュラルワインは、その名が想像する「自然」のイメージにとらわれる場合が多いですが、化学を否定するとか農薬がいけないというものではなくて、ワインの原料となるブドウ本来のおいしさが感じられるように、その土地の土や農法、肥料などに気を使ってゆっくりと作られているもの、でしょうか。

どちらもいろんな定義があって一言では難しいものの、近年注目を集めています。
もちろん、メディアがその流れを作っているところも否めないところではありますが、自分自身としてもオレンジやナチュラルワインはとても好きです。

以前の私は、ボジョレ・ヌーヴォーや記念の年の銘醸地のワインを購入する(生まれ年とか・・・)という楽しみもありましたが、近年はこちらに移行しています。

流行に乗っているから?!それもあるのかも知れません。
以前よりもそれらが入手しやすくなったからもありますし。
でも、実は流行するずっと前から、こだわりを持ってワインづくりをしているところはナチュラルだったし、そういわれなくても美味しく飲みファンになっていたのですから、単なる流行で購入しているわけではないのです。

名前は有名、でも飲んだことがないという方も多いであろう、かの有名なロマネ・コンティだってわざわざそんなことは言いませんが、有機農法などのナチュラルな作り方をしていると報じられています。
意外だとおもいませんか!?
ただ高いだけ、というイメージがちょっと変わりませんか?!


ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ


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透き通る白さ! 低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレードとちょこっと、日本のひばのおうち 

際立つ、美しい白さ!!

洗濯洗剤のコマーシャルではありませんよ(汗)。

私が無垢フローリングでおすすめする樹種、カバ(樺)の中でも辺材部分である白太だけを選別して作っている、プルミエグレードのこと。
カバは心材の桃色のような可憐な色合いも美しいのですが、純真無垢と形容したくなるような柔らかさすら感じさせるような、辺材部分の魅力は計り知れないものがあります。
今までも、幅広のセレクショングレードや同じく幅広のプルミエグレードのオイル塗装をご紹介していますが、どちらも「透き通るような白さ!」という、またもや洗濯洗剤のような形容になってしまうような、清潔な美しさを持っています。

今回は、そんなオイル塗装とは異なるウレタン塗装ですが同じくプルミエグレードを、光沢や艶をおとしたウレタン塗装としたリフリーバーチを使っていただいたお宅の様子をご紹介します。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 


第一印象は、本当にきれい。
オークのようなはっきりとした木目はなく、ブラックチェリーのような人を瞬時に引き付けるような印象的な色合いがあるわけではありません。

しかし、目にした瞬間に心躍る、というか。男の私がいうのも何ですが、派手さはないのにキュンとくるというのか。そんな印象。

単純な白さでいえば、メープルの中にはもっと白みの強いものもあります。
しかし、それらは木目は強くはないものの意外と強さを感じるというか、はっきりとした冴えた印象を受けるのです。

それに比べてカバのプルミエグレードの白さはどこか暖かくも感じる。
どうしてでしょう。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 7


太陽光の入射角度によっても刻一刻と色目を変える。
まるで、早朝の巨樹めぐりのようです。
時には白みよりもベージュに近いような色にも見えることが、温かさを感じさせるのでしょうか。

いや、きっとそれだけではありません。
カバの魅力的なところの一つである、縮杢。
それがあることで、決して強くないはずの木目に動きがみられ、それが揺らぎの印象となって視覚を通して人の心に働きかけているのでは?!

根拠はないものの、そう思ってしまいます。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 2


もちろん、樺(カバ)を知るシリーズでもお話ししたように、カバには「明るく照らす」という木語がありますから、それがどこか影響しているのかもしれないと思うのは、そんな情報をもつ私だけでしょうかね。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 11


色みに主張のないと思われがちな辺材部分ですが、個性的な色が混在しているために木目がはっきりしていなくても、貼上りは適度にランダムでリズミカル。
そんな表情を普通に紹介していますが、実は一般的な光沢のあるウレタン塗装ではこうはいきません。
太陽の光を反射するために、明るくなればなるほど木目は見えなくなります。

しかし、リフリーバーチに塗装されている低光沢ウレタン塗装は、暖かに差し込む日差しを直接反射することなく、はっきりと素地の木材の色や木目を見させてくれます。

だからこそ、稀に含まれるこんな木目もどんな角度からでも眺めることができちゃいます。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 12


水中を漂う気泡の様、とでもいいますか。
ゆらゆらと丸い模様が浮かび上がっています。
高樹齢木材に現れやすい木目ですが、カバではなかなかお目にかかることはありません。
お施主様、めちゃラッキー!

こんな木目がどんな角度からでも見える幸せ、想像しただけでワクワクします。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 1


ショールームにいらっしゃるお客様でまれに、同じような白さをもつメープルとの違いを「カチカチとしっかり」と形容される場合があります。
おおむね、私の感想がそれなのです。
メープルは非常に硬質なうえ、摩耗にすこぶる強いのでカチカチなイメージです。
製材機に通しても、しっかりと保持できていないと材が跳ねるような感覚を覚えます。

しかし、カバは製材機の感覚も硬いもののどこかしっとりとしているというか、フローリングの踏み応えも強さだけではないしっかり感を持っているように感じます。
その形容が、先の「カチカチとしっかり」なのではないかと思っています。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 3


そうです、樹種のことばかりではなく間取りやインテリアもおしゃれなのですよ。
すっきりとした内装にも決して自分だけ主張することなく、どんなときにも調和がとれそうな、そんな雰囲気。


オークの勇壮さやブラックウォールナットの孤高の存在感など、無垢フローリングにはいつの時代にも選ばれる樹種があります。
それらほどの強いインパクトがないために、おすすめするまでは選択肢に入る場面が少ないカバ。
まだまだ知名度は低いと思われるものの、プルミエグレードの清楚な美しさからネイキッドグレードの天然の原木そのままといわんばかりの表情まで、バラエティー豊かなのがカバ。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 8


もっともっと、本来の魅力をしってもらうことと同時に、この美しいプルミエグレードの存在もPRしていきたいものです。

ちなみに、目につきにくいというか、同化するように自然に収まっている玄関の上り框。
実はこれも無垢材。
もちろん、弊社品!

しかも、こだわりの純白のメジロカンバ材!!!

低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 9


もう、惚れ惚れするほど美しいです。

私は息子ばかりを見ているのですが、娘がいればこんな感じでわが娘の美しさをたたえる親バカになるんだろうなぁ、と白無垢な玄関框をしみじみと眺める私。
この框を作るために大きな盤を製材したのですが、意外とロスが大きかったのは内緒なのですが、そんなこともあって余計に嬉しさ倍増。


白無垢な娘たちの晴れ姿を堪能したお父さん(私)。
喜び充満させながら帰路に・・・


おっと、実はこちらでは外壁の一部にも木材が使われています。

日本のひば 目隠し板


目隠しルーバーに、日本のひば材の板をしつらえてもらっています。
外部に面しているため耐腐朽性もありながらもビス止めできる軽量性、それから木の意匠性をもっているものということでのご提案。

まだ、かすかに特有の芳香もありとてもすがすがしい風が感じられました。
お住まいになってからも、湿度や温度環境でほのかに香ることでしょう。


いつものことながら、天気の変化で色合いの変わるフローリングに何度もシャッターを向けながら、その仕上がりに一人ニコニコとしながらの撮影はいつもながらに楽しく、やはりまだまだ知られていないカバの魅力を伝えていきたい!
そう思った訪問でした!


・低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ(樺・カバ)無垢フローリングはこちらから
・リフリーバーチ(樺・カバ)無垢フローリング子供部屋施工写真はこちらから
・リフリーバーチ(樺・カバ)無垢フローリング居間施工写真はこちらから
・樺(かば)については、こちらのシリーズをご覧ください


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青、橙、黄、緑、、、 仕上げの黒で倒れるほどの美しさ 〜大石脇出のカツラ〜

早起きは三文の徳。

私は元来、朝方の人間ですので早起きは苦になりませんしそれ以上に、季節の香りを感じる早朝の空気や景色の色合いを感じられる事は、空気が澄んでいる中での音という情報の少ない朝だからこそと感じますから、早起きして行動することは、三文どころか三万円(少ないか・・・)以上の価値があります。

ということで、コロナウィルスの影響で今年はこのイベントシーズンに休日のイベント予定が無いことを利用して、早朝出発の巨樹巡りに行きました。
この時期に行く巨樹は決まっています。
カツライチョウ
この2種です。
今まではもっぱら真冬の巨樹巡りが定番だっただけに、紅葉(黄葉)目当てなのは言うまでもありません。
そして両者とも非常に見事な巨樹になることも理由の一つですが、特にカツラは1週間タイミングをずらすと美しい色合いを逃すことになるので、一か八か。

そんな思いで今回向かったのは滋賀県大津市。
京都・大阪方面から向かうと「湖国の玄関口」となる大津市です。私のイメージする大津市は言わずもがな「琵琶湖」。
もちろん、大津市以外にも接しているわけですが「三つ子の魂百まで」的に、私の子供のころのイメージがそのまま残っていることに由来するその考えとは反対で、今回訪れたカツラは琵琶湖とは反対方向。

琵琶湖の南端から南下すること、およそ40分。
幹線道路を少し逸れたところに、集落の裏山という表現がぴったりの場所があり、そこに一本のカツラが佇んでいます。


大石脇出のカツラ 1


滋賀県は木材生産を琵琶湖の水を守ることと結びつけていたり、地産地消の木材流通を模索し始めていますがそれでも、大津市に広葉樹のイメージはありません。
しかし、目的とするカツラへの道筋は、紅葉落ち葉のカーペットの如くに設えられていました。

ここまでに見事な黄葉を呈しているとは想像していなかっただけに、思わず「おぉ・・・!!」という声をあげてしまったのは、想像を超えていた大きな喜びから。

いつもの巨樹巡りであれば、早くその姿を拝みたい為にそそくさと近くに向かいたくなるのですが、この景色はずっと眺めていたくなるような、動きたくない美しさ。
いや、動きたくないというよりも、景色が動いてくれているような印象を受ける為に動かなくてもいいと言った方が正しいのかもしれません。


大石脇出のカツラ 2


この黄色というか橙というか、なんとも形容しがたい色彩の葉は陽の光を浴びて色目を変えるのです。
おとずれた時間は早朝。
昇りきった陽光が少しづつその光の強さを増し始める時間帯にかかっていたことで、数分ごとに葉の色合いを変えていくようで、そこに雲が差し掛かったりすると一段と複雑な色目を呈する為に、とにかく動く必要が無くずっと眺めていたい気分になるのです。

しかし、巨樹巡りですからしっかりとその幹の姿もカメラに収めねばなりません。
少しづつ、黄葉の色彩の変化を楽しみながらその樹体に近づいていきます。

大石脇出のカツラ 9


はっきりと対面できる位置に来ると、遠くから見ていた印象とは少し異なっていることに気が付きました。
一つは、もっとひこばえが立ち上がっているのだろうと思っていたこと。
遠目に見える姿では分かりにくかったこともありますが、カツラの巨樹であることで、条件反射的に主幹よりもひこばえでうっそうとしているような状態ではないかと思っていたのですが、意外にも主幹とおぼしき立派な幹が数本伸びているのです。


そしてもう一つは主幹もひこばえも直立するような状態だろう、と想像していたこと。
写真では伝わりにくいと思いますが、地面に近い高さの枝がひこばえから出ているのですが、地面と平行に出ている為に、とても広がりを感じさせるとともに遠目で見た時の勇壮さを増す一因になっていると見受けました。


大石脇出のカツラ 13


既に下部の水平枝の葉は殆ど落葉していましたが、緑葉の時期にはもっと雄大な景色が見られるのではないかと思う、カツラとしては少し珍しい形状です。

カツラの周囲の山は広葉樹の混じる人工林のようですが、人が整備したかのようにカツラの周囲には見事に他の樹木がありません。
もしかすると、本当に地域の方が整備されているんだろうか。
若しくは、その水平枝が周辺の樹木の生育を阻んでいるのか?!

そのおかげで、独立しているうえに広がりのある見事な姿を拝むことができるのですけどね!


それにここへたどり着くまでにも既に、私の鼻を通り肺の中までもカツラの甘いカラメルの様な満たされる幸せ。
黄葉時期のカツラの巨樹巡りの大きな楽しみの一つでもあるのですが、今回はその香りが一段と強く感じられます。
それも、もしかすると周囲が開けていて落ち葉が堆積しやすいからかもしれません。


大石脇出のカツラ 7


カツラの葉が甘く香ることは、樹木や山の好きな方はご存知ですが、一説にはこの香りは土にふれることで発散されやすくなる、というのです。
周囲に次々と落ちてくるその黄色みのある葉の堆積面積が広いために、一段と魅惑的な香りの空間となっているのかもしれない。
そう思ってしまいます。

この日は風が穏やかな日でしたがそれでも、役目を終えた葉っぱは本体である枝から容赦なく切り離され、ゆったりとした風の流れに乗るようにはらはらと、また突然カラカラという乾いた音をたてながら吹雪くように舞い降りてくる。


大石脇出のカツラ 6


動画でないことが悔やまれるほど次々と舞う枯葉。
甘い香りと乾いた音。
そして青い空に映える黄色と橙のコントラストが鮮やかに、五感の隙間を埋めていくようです。

もし、この環境に紅葉する樹木が多ければ受ける印象もまた異なったことと思いますが、空の青に周囲の樹木の緑が重なり、浮き出たようにカツラが映ることで非常に「ばえる」光景となっています。


とにかくその光景に見とれる時間が長すぎて、なかなかその樹幹にたどり着くことができません(汗)。

少しづつ距離を詰めながら撮影を続けてやっと、その巨体に近づいてきました。
すると目に映った第一印象は「犬のフグリ」。


大石脇出のカツラ 11


先に少し出てきましたが、カツラのイメージとしては根際から鬱蒼と茂るひこばえを連想します。
しかし、近づいてみて改めて異なることに気が付きます。

根際に見えるのはふっくらと膨らんだそれ。
犬ではなくタヌキのそれかも知れないと思うような瘤(?!)が垂れています。
垂れている、というのはイチョウの巨樹でよく用いる表現ですがまさかカツラで・・・

イチョウの場合は、その垂れている部分をさする(もしくは煎じる)と「とある御利益」を授かれるとされますが、このカツラの垂れている部分をさする(煎じる?!)とどのような御利益があるのか・・・
その辺の御想像はお任せ致します。

余りに見事な黄葉で、刻一刻とその色を変える姿に感心しすぎて悠々と90分を超える滞在となってしまったにもかかわらず、危うく大事なことを忘れるところでした。

はい、肝心の昌志スケール!


大石脇出のカツラ 15


ちょっと本当に考えないといけませんが、私の洋服のレパートリーは巨樹撮影には向かないようです。
今回も、うっそうと茂る山の黒に紛れてしまって今一つスケールの役割を果たせていません。

しかしながら、このカツラは単なる巨さだけではない存在感と特有の樹幹をもった、見事なものでした。

他に訪れたい巨樹があるものの、カツラは黄葉が早いうえに散るスピードも早く、そして他の樹木の黄葉に合わせると完全に時季外れになってしまうことから、この時期には優先して訪れているのですが、本当にドンピシャな訪問となったことに非常に満足。

いつにもまして、達成感の様なものが感じられる訪問となりました。


大石脇出のカツラ 14


さて、その満足感を胸に別れを告げようとしたその瞬間。
私の次の一歩を踏む場所で、「カサカサカサ・・・・・・・・」と連続する乾いた音・・・
私は動いていないのに、どうして足元で音が?!
そういえば、民家がすぐそこですが畑には獣害予防の柵のようなものがあったなぁ。
もしや熊?!
やめてぇ〜!!!


と思ってふと目をやるとそこには、久しぶりに見る黒く細長いものが・・・

同じ黒でも熊ではなく、それはヘビ。
あぁ、よかった・・・とはなりません。
わたし、熊もですけどヘビもダメ(涙)。
うひょ〜!!と言ったかどうかは覚えていませんが、カツラの目前の急な勾配の斜面に立っていた私は、驚いて飛び上がる手前のつま先立ちになり、そのまま前に倒れると同時に斜面に踏ん張れずにずり落ちる始末。

何とも情けない・・・



美しい色目ばかりに気を取られ、黒いそいつに気が付きませんでした。
色調に魅せられた最後の仕上げは黒の衝撃で、ある意味倒れるところでした。

まぁ、熊でなくてよかった。
とスケールは違うものの、黒にビビらせられたことで名残惜しいカツラへの未練が断たれ、車に戻った情けない姿は、動画も写真もありませんから、ここだけの秘密です・・・


大石脇出のカツラ 16


大石脇出のカツラ 所在地

滋賀県大津市大石富川3-5
離れた道路に広くはないですが駐車可能


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ささくれが起りませんか?!

ショールームにお越しいただくと、よくいただく質問があります。


「ささくれが起きたりしませんか?!」



確かに、アフリカなど熱帯産の硬い木材の中では何かの拍子に一部分が欠けたりすると、とっても硬く鋭い棘の様になる場合があります。
中には、杉は柔らかいから傷がつきやすくて、その傷の部分がささくれて足に刺さるから駄目だ、とおっしゃる方もおられます。
でも、通常使用の範囲ではささくれるということは少ないと思うものの、意外と心配されることが多い。

確かに、手足などに刺さると痛いものではありますが、無垢の木の繊維や細胞組織で構成されている木質部分ですので、金属や薬品のついた合板の様に「疼いてたまらない痛み」というものはありませんから、私は平気なんですがそうも言ってはいられません。

スギやヒノキの針葉樹が柔らかく傷がつきやすいので、その部分がささくれることが気になるのでとおっしゃって広葉樹を検討されるケースがあります。
ナラやタモなどの広葉樹はどうなんだろう?、と考えていてショールームの床を眺めているとあるじゃないですか!!

広葉樹のささくれ?! 1

お客様のこられる前に掃除をした時の布が、少し絡まっている!
ここはもしや?!

そう思って布きれをとってみると・・・

広葉樹のささくれ?! 4


スマホ写真ではこれ以上に接写できず分かりづらいですが、引っかかっていた部分をよく見ると、そこは道管。
ナラやタモなどの広葉樹に見られる組織で、分かりやすく言うと孔の様になっている部分です。
(孔になっている、ということを視覚的に見るにはこちら!)
その部分が、ちょうど端の部分にかかっていてその上、斜め方向に向いている為に繊維の細かな布をひっかける状態になっているのでした。

割れているわけでもないのですが、懸念されるささくれに似た状態。
指で触れても少しチクッと引っかかる。

しかしながら、これは広葉樹の木部組織。
いえば木の特徴そのもの。

靴下やストッキングなどを履いて足をひきずったりすると、必ず引っかかるでしょう。
だからと言ってこれを受け入れられなければ、無垢のフローリングは採用できません。

住まい方と付き合い方。

相手に全てを求めるのではなく、自らがどうすればよいかを並行して考える。
なんだか家族や夫婦に似ていませんか!?
無垢フローリングも、おうちの完成とともに一緒に過ごしていくもの。
家族や夫婦同然に、気づかいながら過ごしていける方にとっては最良のパートナーです。


ささくれが起きるかどうか、ではなくて、ささくれが起きたらどのようにしたらよいですか?!、と聞いていただけるようなお客様が増えるように、もっともっと木材の組織や成り立ちについても触れていかねばと思っています。


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*消費税10%への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。(ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。)


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今回は遅れずに・・・

流行というのか社会現象というのか・・・
街中で話題の鬼滅の刃なる作品。

いつも、流行が終わった数年後に遅れて流行を知る私でも、バラエティー番組で芸人さんが作品名を口にしていたり、ニュースやラジオでも連日その名称をきき、その上テレビアニメで2時間超の放送が2回もされるとなれば、いかに疎い私でも目に留まり、今回は流行に遅れることなくその存在と、出だしのストーリーを知る事が出来ました。
なんせ、ドラマでもなんでも最初から見たいタイプの人間。
始めが肝心(笑)。


そこで、ストーリーなどには触れる必要もないと思うものの、初心者が1回目の放送を見て関連性に興味をもったことがいくつもあり、こりゃハマるんだろうなと思った点を整理してみました。
まずは材木屋らしく、大正時代の森や山ってこんなだったんだろうか、ということ。
アニメの森を見て、針葉樹や広葉樹、落葉している冬の景色の樹形などを気にして山の様子を見てしまう・・・

大正の森


森に関連して、主人公の名前が「竈門炭治郎」であり、火仕事の家に産まれたということ。
弟や妹の名前に竹や花が入っていること。
原作者も、ものすごくこだわったわけではないのかもしれないけども、そんなことも気になってしまう。

その時点ではまってましたね。


炭治郎


大正時代なので、すでに燃料革命後のお話しですが薪や炭が生活の重要な一部であり、炭治郎が山に住んでいたようにまだまだ人と山の関係が深かった時代の描写が見られるように思います。
そして、炭治郎が鬼を滅する剣を手にする原材料が玉鋼。
これも、現在の製鉄とはまた異なり私が関わっている赤松プロジェクトでお話をする「たたら製鉄」などの、古式製鉄法に通じるものですが、うちの子どもたちにとっては玉鋼ときいても「特別な剣を作るための材料」としか見ていないようだったので、そこはきちんと説明をしておきましたよ!
そしてその鉄の原材料も猩々緋砂鉄と猩々緋鉱石!
それで作ると、太陽の光を集める鉄ができると・・・
猩々は与え集める象徴と聞いた記憶があり、赤色を指すことで、炭治郎の赤毛の家系とのつながりや太陽の光を集めるという意味合いにつながっているのでは?!!と邪推しています。
あぁ、楽しくなってきた。


その刀で斬られる鬼にもストーリーがあることが、物語自体を深いものにしているのは言うまでもないと思いますが、現在の消費・流通社会ももしかするとある意味「鬼」なのかもしれない、なんて思ったり。
消費し経済活動を続けることで発展をする。
とても大切ですが、作中の鬼が人を主食とするのも仕方のない生き方。
少しそんな社会性をも重ねてみるのは、深読みが過ぎるでしょうか・・・・・・・


まだアニメ放送の2回目も見ていないのですが、どんどんといろんな背景や物語に気が付いてなかなか進めません。
それでも今回はなんとか、流行には遅れずに済みそうです。


そうそう、大事なことが一つ。
うちの子供たちはみんな、炭治郎の妹を「ねずこ」と言います。

ねずこ


発音は皆さん想像の通り、「ね↗ず↘こ↘」。

しかし!!
木を愛する私にはその名の発音は全く異なります!
「ね↘ず↗こ↘」です。
そう、樹木のネズコです!
ダメです。
未だに家族に指摘されても治りません。
もういいんです。

私にとっては、ずっと「ね↘ず↗こ↘ちゃん」なんです。
みなさん、わたしと鬼滅話のとき、指摘せず優しくスルーしてくださいね(汗)。
これからきちんとはまりますから(笑)。


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挽板フローリング S3シリーズ カスクオークでちょこっとリフォーム!

さぁ、先日紹介しました挽板フローリングのS3シリーズ。
早速プチリフォームに採用頂いています。

その前に、ロックメープルのおうちは施工記事を紹介していますが、今回はプチリフォームでカスクオークのセレクショングレードを採用いただきました。

挽板フローリング カスクオーク セレクショングレード施工 2


あぁ、見事なオーク。
今回採用いただいたのは挽板フローリング S3シリーズのカスクオークセレクショングレードですが、一般的な合板フローリングにはない伸びやかな木目と、木材本来の白太(辺材)や節のあとなどが、いやおうなしに無垢材の質感を訴えかけてきます!

挽板フローリング カスクオーク セレクショングレード施工 1


蛍光灯の明かりで少し白っぽく映っていますが、カスクオークのはっきりとした木目がしっかりと表現されています。
写真には写っていませんが、手前の部屋は無垢のナラのフローリング。
もちろん、それも弊社からの商品です。
以前に工事してもらって使っていただいたのですが、今回も採用いただき本当に有難い限り!

残念ながら、前回使っていただいたフローリングは販売終了になってしまったので、今回ご提案したのが挽板フローリングS3シリーズのカスクオーク。

挽板フローリング カスクオーク セレクショングレード施工 6


オークという樹種の共通性を持たせたいとの意向もあり、採用いただきました。
写真では少しわかりづらいものの、微妙な色違いや木目の流れ、そして材木屋ならばわかる「ここ、もう少しで節がでるんやろうなぁ!」みたいな、木目の揺れなど、本当に無垢材一枚物と遜色ない仕上がりを見る事が出来るのが、1820mmで一枚物の貼り上がりが実現できる、挽板フローリングS3シリーズならではのところです!!

挽板フローリング カスクオーク セレクショングレード施工 4


UNIフローリングとは違い、縦に伸びる途切れのないオークの木目の美しさ。
ちょうど縦長に配置される部屋だったこともあり、長手方向にのびやかに続く仕上がりを見る事が出来たのですが、この貼り上がりを手にしやすいことも挽板フローリングの大きな特徴。

無垢一枚物フローリングが素晴らしいことは言うまでもありません。
しかし、惜しいことに予算の都合もあり誰でもその貴重な貼り上がりを自宅に採用できるわけではありません。
そういった点で、挽板フローリングは貼り上がりの質感において想像以上の満足感をもたらすと言っても過言ではありません。

本来は無垢一枚物推しの私も悔しいほどに、不均一な無垢材の貼り上がりそのものの表情を見せてくれます。

新しいフローリングの選択肢の一つである挽板フローリング。
無垢材に近い存在として、材料候補の一つに加えられるに十分な仕上がりを見せてくれています。

挽板フローリング カスクオーク セレクショングレード施工 7



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挽板フローリング 6尺一枚物! 〜カスクオーク・ブラックウォールナット・ブラックチェリー・ロックメープル・チーク・ピュアラーチ〜

嗜好に多様性と変化ができ、住み分けが出来てきた。
そんなことを昨年位から感じていました。

今まではブログ記事もホームページも単層、いわゆる無垢材のフローリングを重点的に紹介していました。
もちろん、実店舗では街の材木屋さんとして、合板フローリングを提案する機会も多くある当店ではありますから、以前から合板フローリング以上無垢フローリング未満?!、というと語弊がありますが価格的にはお手頃でありつつも仕上がりの「木の質感」が良いものという希望にお応えするべく、各種挽板フローリングを販売してきました。

挽板フローリングについては既に拙ブログ記事でも、建築士さんのハードメープルのおうち凄腕大工さんのブラックウォールナット改修現場、そして数寄屋大工さんによる驚きのバーチのおうちなどをご紹介してきていますが、ブログ記事としてそのラインナップを紹介するようになったのはつい最近の事でした。

しかし、昨年位から徐々に一般施主様を含め大工さんや設計士さんから、無垢材とは異なる選択肢として挽板フローリングの提案希望を受けることが多くなり、ブログでも紹介する機会を作ったのでした。
そして先月も3つの案件で採用いただくということになり、いよいよ紹介できていなかった15mm厚の6尺ものを紹介することにします!

挽板フローリングの特徴は、もういまさら説明する必要はないと思いますが、合板や積層材の上に数mmのスライスされた無垢材を貼り付けたフローリングですね。

挽板フローリング S3シリーズ ピュアラーチ N 3


その合板などの上に貼り付けられている数mmの無垢材が、床面に敷きこんでしまうと殆ど無垢フローリングの仕上がりに見えてしまうために、無垢フローリングよりもコストパフォーマンスに優れているところに、人気が集まっています。
稀少なチークだって、そろっています。


挽板フローリング S3シリーズ チーク S 4


無垢材を使うとなると、多くの場合UNI(ユニ。たて継)品の採用が多くなるのは、どうしても一枚の無垢材そのものから作り出される一枚物品が高価だから。
UNIでの貼り上がりも、無垢材らしい表情がでますしグレードによってはあえてつなぎ目がリズミカルに感じる場合もあります。
特に、弊社で人気のあるつなぎ目V溝シリーズは、1枚ごとのつなぎのピースが長いことやつなぎ目自体が少なく幅広タイプで、UNIのつなぎ目表面にV溝をつけているのでUNIタイプだと分からない、という工夫もされています。

それでもやはり、6尺(およそ1820mm)につなぎ目がなく木目が続く一枚物の迫力と仕上がり感は特別。

挽板フローリング S3シリーズ ブラックチェリー S 2


だからこそ無垢フローリング推しの弊社でも、昨年から無垢一枚物フローリングの仕上がり感そのものを表現できる、挽板フローリングの6尺タイプである 「S3シリーズ」 へのお問い合わせが増えてきました。
特に、空間の仕上がり感と他の部材や質感とのバランスを重視される設計士さんや、UNIタイプのつなぎ目がないものが好みだけどもコストも重視したい大工さんから、お尋ねを頂く機会が増えました。

それはそうでしょうね。
貼り上がりの質感は、本当に一枚物のフローリングを貼ってあるとしか思えないものですから。
そうです、一枚物のフローリングに見える上にさらに人気があるのは、幅広タイプだから!


挽板フローリング S3シリーズ ブラックチェリー S 3


S3シリーズのフローリング幅は150mm!!(一部商品は130mmと180mm)。
無垢一枚物でも150mmはラインナップしているものの、そうそういつもおすすめできる価格帯ではありません。
特に、プルミエグレードやセレクショングレードに関しては。
しかし、S3シリーズでは一枚物の幅広150mmフローリングであるために、その仕上がりはかなり特別な仕上がりになりますし、グレードもセレクショングレードとネイキッドグレードを用意しています。
セレクショングレードは、無垢材では高嶺の花と思われてしまう幅広一枚物の美しく伸びる木目を楽しむ事が出来ますし、ネイキッドグレードでも無垢一枚物がもつ天然の表情そのものを感じる事が出来ます。

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル N 4


芯材と辺材の微妙な色差や樹種ごとに特徴的な節の表情ももちろんそのまま。

表面に3mmという厚みの無垢材を使用しているので、節の表情やパテ補修部分なども無垢フローリングのネイキッドグレードのそれ。
私の個人的な感想ですが、同じネイキッドグレードでも無垢フローリングでのグレード選別と挽板フローリングのネイキッドグレードの選別は、少し違います。
無垢材の場合は、プルミエグレードとセレクショングレードに属さない物はすべてネイキッドグレードになります(一部そこに入らないものも出ます)が、挽板フローリングのネイキッドグレードは無垢材とはことなる工程となるため、原材料も異なることから、無垢フローリングの節やパテの表情より少し優しい様に感じます。

もちろん、樹種やその時の原木原板の違いに左右されますので、あくまでも私の印象ですがその点くらいが無垢材との違いなのかな・・・と思うくらいです。

S1シリーズやS2シリーズの909mm長さでも、無垢材の質感がかんじられますが1820mm(1部1818mm)長さで1枚物となると、迫力が違います。
木の質感、という意味ではなく909mm長さのリズミカルに対して1820mm長さは伸びやか。
そんな印象です。

挽板フローリング S3シリーズ ピュアラーチ N 4

針葉樹であるピュアラーチ。
スギやヒノキにおいては、床暖房への使用は厳しいところですが挽板フローリングならではの、針葉樹床暖房仕上げに。

また、見た目の印象だけではない無垢材との違いは、積層材料基材を使用している為に床暖房向け(*)に使用できること。
無垢フローリングの中でも、ウレタンの塗装を施すことでフローリングの伸縮作用を最小限にし、床暖房向けにラインナップもしていますが、挽板フローリングは表面がオイル塗装仕上げになっていますから、無垢材の足触りをそのままに床暖房仕上げとする事が出来るというわけです。
この違いが非常に大きなところです。
それによって、こんな杢模様もはっきりと見てとれます!

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル S 5


私は無垢材が大好きですが、お客様は私の様に無垢材オンリー!!というわけではありませんし、住まい方もそれぞれ。
それに、私の無垢材を思う気持ちはわかるけども予算だったり質感とのバランスなどを考えた場合に、UNIフローリングではなく一枚物の貼り上がりを手に入れられることを思えば、大きな選択肢になります。

是非、上手に使い分けて構造材や枠材などの無垢材との両立をはかってもらいたいと思います。

(*)床暖房は、フローリング表面温度が30℃未満推奨です。


挽板フローリング S3シリーズ
カスクオーク セレクショングレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ カスクオーク S 3


カスクオーク ネイキッドグレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ カスクオーク N 1


チーク セレクショングレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ チーク S 1


ブラックウォールナット セレクショングレードイメージ

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット S 3


ブラックウォールナット ネイキッドグレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット N 5


ブラックチェリー セレクショングレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ ブラックチェリー S 1


ロックメープル セレクショングレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル S 1


ロックメープル ネイキッドグレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル N 5


ピュアラーチ ネイキッドグレード イメージ

挽板フローリング S3シリーズ ピュアラーチ N 1


!!挽板フローリングの特徴とご注意事項!!

挽板フローリングシリーズは、合板や積層板の表面に数mmの無垢材を貼り合わせた商品ですので、稀に接着材の成分が表面の挽板に変色となって表れる事があります。(特にオークは黄色変色部分が出ることがあります。)
床暖房向けに使用可能ですが、主暖房とする使用方法や床材表面温度が高温になる場合は、フローリングのすき間の発生や床鳴り、反りを生じますので、使用環境には十分配慮下さい。



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・挽板フローリング S3シリーズ カスクオークのちょこっとリフォームの施工例はこちらから



挽板フローリング S3 シリーズ
〜カスクオーク・ブラックウォールナット・ブラックチェリー・ロックメープル・チーク・ピュアラーチ〜

・寸    法(表示は全てmm単位) 
15×150×1820
(一部、ブラックチェリーとチークは15×150×1818、ピュアラーチは15×130×1820)
15×180×1820
(カスクオークのみ)

・形    状
表層3mm挽板貼 一枚物
(チークのみ、表層2mm挽板)

・エンドマッチあり

・品番と価格(表示価格全て税別表記です)
カスクオーク
CO-53OS 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1820 セレクション
¥12,250/6枚入り(1.63屐

CO-53ON 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1820 ネイキッド
¥11,250/5枚入り(1.63屐

CO-59OS 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×180×1820 セレクション
¥14,300/5枚入り(1.63屐

CO-59ON 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×180×1820 ネイキッド
¥13,000/6枚入り(1.63屐

ブラックウォールナット
WN-53OS 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1820 セレクション
¥15,750/6枚入り(1.63屐

WN-53ON 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1820 セレクション
¥14,500/6枚入り(1.63屐

ブラックチェリー
MP-53OS 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1818(*) セレクション
¥14,000/6枚入り(1.63屐

ロックメープル
RM-53OS 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1820 セレクション
¥12,750/6枚入り(1.63屐

RM-53ON 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1820 セレクション
¥11,750/6枚入り(1.63屐

チーク
MT-53OS 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×150×1818(*) セレクション
¥16,500/6枚入り(1.63屐

ピュアラーチ
PL-53ON 表層3mm挽板一枚物 オイル塗装 15×130(*)×1820 セレクション
¥8,500/7枚入り(1.65屐

・運    賃
別途、地域によりお問い合わせください。

・グ レ ー  ド 
セレクション 小さい節や軽微な色むら、白太(辺材)を含みます。(メープルは赤身/芯材を含みます)
ネイキッド  色むら、節、源平(辺材・芯材)、パテ補修など無垢材の持つ樹種本来の特徴を全て含みます

・納    期
無垢商品の為、該当年度の原材料が限られている都合いつでも生産をするということが出来ませんので、余裕をもってご確認ください。



表情の違い

カスクオークネイキッドグレードの節

挽板フローリング S3シリーズ カスクオーク N 2


カスクオーク セレクショングレードの変色部分 1

挽板フローリング S3シリーズ カスクオーク S 2

変色部分 2

挽板フローリング S3シリーズ カスクオーク S 1


チーク セレクショングレードの黒条

挽板フローリング S3シリーズ チーク S 3


ブラックウォールナット セレクショングレードの白太

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット S 2


ブラックウォールナット セレクショングレードの節

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット S 1


ブラックウォールナットネイキッドグレードの節とパテ

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット N 3


ブラックウォールナット ネイキッドグレードの芯材部分

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット N 2


ブラックウォールナット ネイキッドグレードの補修

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット N 1


ブラックウォールナット ネイキッドグレードの表面毛羽

挽板フローリング S3シリーズ ブラックウォールナット 1


ブラックチェリー セレクショングレードの小節

挽板フローリング S3シリーズ ブラックチェリー S 4


ブラックチェリー セレクショングレードの黒条

挽板フローリング S3シリーズ ブラックチェリー S 5


ブラックチェリー セレクショングレードの着色部分

挽板フローリング S3シリーズ ブラックチェリー S 6


ロックメープル セレクショングレードの小節

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル S 3


ロックメープル セレクショングレードの入り皮

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル S 4


ロックメープル ネイキッドグレードの入り皮

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル N 3


ロックメープル ネイキッドグレードの変色

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル N 1


ロックメープル ネイキッドグレードの節補修

挽板フローリング S3シリーズ ロックメープル N 2


ピュアラーチ ネイキッドグレードの流れ節

挽板フローリング S3シリーズ ピュアラーチ N 2


ピュアラーチ ネイキッドグレードの補修


挽板フローリング S3シリーズ ピュアラーチ N 5


ピュアラーチ ネイキッドグレードの軽微な乾燥割れ

挽板フローリング S3シリーズ ピュアラーチ N 6



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木ぃクンmuku_mokuzai  at 11:47  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 無垢フローリング | 本物の無垢木材 

細かいところの違いが大きな違い

皆さんは、違いの分かる人間ですか?!


綺麗に仕上がっている無垢フローリング。
実はこの2枚、違う工場のフローリングです。

さて、何が違うのでしょうか。

見た目一緒のオークフローリング それぞれの違い 1


樹種は双方ともオーク。
グレードは双方プルミエグレード。
塗装は両方とも、ウレタンクリヤー塗装。

見た目も殆ど同じです。
でも価格は違う。
一方は、驚きの安さ・・・・


どうしてそんなに違いがあるの?!
その違いはこんなところにありました。


見た目一緒のオークフローリング それぞれの違い 2


フローリングの長手方向の勘合部分の拡大です。
表面にかかっているウレタン塗装の樹脂層が、勘合部分にある面取り(斜めカット部分)に流れていないのがわかるでしょうか?!
表面の少し茶色くなっている部分に対して、素地のオークのグレーがかった色合いのままです。


並べていた2つを木口から比べてみましょう。


見た目一緒のオークフローリング それぞれの違い 4


はい、左が問題の驚きの安さのフローリング。
右が正規(?!)品として弊社が扱っている商品。

見えにくいけれども、右側は面取りの部分が下の方までキラッと光っているのが分かります。
きちんとウレタン塗装がされている証拠。
たいして左は表面で止まってしまっている。


フローリングを施工した時にこの面取りが連続してV溝になるのですが、この状態だとその部分だけ妙に違和感のある艶の無い仕上がりになるため、非常に不自然なのです。
もしかすると、こういった仕様で造られているのかもしれませんが、そんな説明はなし。
もし安さで購入していたら、自分が「おかしい」と思う商品を「安さ」で販売しきらなければならないところでした。


違いが分かりづらい上に、安さという判断基準に惑わされそうになりますが、こういった小さな分かりづらい細かい違いが大きな違いであることに気が付くのは、すでに施工を済ませた後。
できるだけ、自身の基準に合うようなものをご用意するには、少しの違いも気にしておかなければならない。
結構大変なのです。


今日も、工場の販売営業さんからサンプル購入した1ケースを無駄にして(返品できませんから・・・)、細かな違いに気が付いた一日、でした。



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